デイリーアーカイブ Nov 19, 2024
オートバイ風電動アシスト自転車「BRONX BUGGY」 ベストセラーで人気の理由とは?【レビュー】
電動アシスト自転車・E-Bikeブームで、様々なモデルが登場しているが、興味深いのがオートバイ風デザインのモデルだろう。オートバイ風デザインの電動アシスト自転車には様々なモデルがあるが、現在、人気のモデルと言えば「BRONX BUGGY」だろう。
BRONXは2012年に発足したオリジナルのファットバイク・ブランド。低価格の街乗り向けクルーザーとして、インパクトあるルックスで有名となった。
BRONX BUGGYは、70年代のミニバイク風のデザインを採用したBRONXブランド初の電動アシスト自転車。ホイールは20インチで、タイヤ幅は4インチのファットタイヤで迫力あるデザインを実現した。このタイプの電動アシスト自転車は様々な企業が展開しているが、BRONX BUGGYは比較的低価格で自転車店で購入できるモデルとして知られている。
今回、BRONX BUGGYを借用する機会があったので解説する。写真の車種に搭載されているオートバイ風ヘッドライトはオプション。写真のロングシートは購入時に付属するシートで、標準ではショートシートが装備されている。
電動アシスト自転車ながらスクーターよりも迫力がある車体
BRONX BUGGYを最初に見た感想は「迫力があって大きい」。これは全長1.8メートルとスーパーカブ110より少し短い全長に(スーパーカブは全長1.86メートル)加え、ハイライザーハンドルを標準装備しているのが大きいだろう。シート幅も自転車として見ると広く、車体カラーのブラックにより非常に迫力がある車体だ。BRONX BUGGYは全国的な自転車チェーン店である「サイクルベースあさひ」で購入することができるが、本当にサイクルベースあさひで購入できる自転車なのか?と思うほどの迫力がある。
フレームデザインは、できるだけ曲線をなくした直線的なフレームワークを採用している。パイプの本数もできるだけ少なくしてシンプルなデザインにしようとこだわっている。すでにスカチューンされているデザインのおかげで、一部ではカスタムベースで人気となっている。
BRONX BUGGYがデザインに完全に振っているのがわかる部分がシートだろう。1970年代のホンダ・CB750FOURやカワサキ・750RS(Z2)等のクラシックオートバイを連想させる形状の絞りが無いシートで、座り心地は良いが、窄ませている所が無いので長時間漕ぐのは想定されていない。(ライバルのROCKA FLAME FUMA・MAKAMIのシートは窄ませているので比較的漕ぎやすい)
フレームにはセンタースタンドが装着可能な台座を装備。オートバイを連想させるステムはハンドルを外すことができるため、ハンドル交換が可能だ。(ライバルのROCKA FLAME FUMA・MAKAMIはハンドルとフロントフォークが一体のため交換不可)
個人的にやりすぎなパーツが電磁ホーンだろう。ベルの代わりに使用すると間違いなく喧嘩になると思うほどオートバイ並みにうるさい。また、ホーンボタンがアシストスイッチよりも外側にあるため、アシストを変えようと思ったらうっかりホーンボタンを押してしまいそうになることもあった。
”カッコいいビーチクルーザー”と理解すれば問題ない走り
BRONX BUGGYは実際に試乗するまでは全く期待していなかった。その理由は、重量30キロと重く、タイヤが20×4インチと太く、サドルの高さ調整はできず、大股に近い感覚で漕ぐためだ。
しかし、実際に走らせるとカタチの割に意外と走った。BRONX BUGGYに搭載されているモーターはBAFANG製リアインホイールモーターで、定格出力350W。型式認定を取得し、日本国内の法律に適合しているのを証明している。
モーターサイズが大きいため、モーター出力やトルクが強いのかもしれないが、それだけでなく発進時にアシストパワーをできるだけ出すアシストのセッティングや、ペダルをちょっと踏んだだけでアシストがかかるようにしているためか、見た目だけというイメージに反して進むと感じた。
ただし、筆者の場合、平地は時速19キロ程度で走るのがちょうどいいと感じた。これは、デザイン上の関係でサドル高の調整ができず、身長180センチちょっとの筆者が乗ると膝が曲がり気味で走行するため、力が入りにくいのが1つ。そして、日本国内の電動アシスト自転車の法律ではアシスト比が制限されており、時速10キロまでは最大2で、時速24キロでアシストが切れるまで減退するので、人力である程度パワーをかける必要があるためだ。ただ、BRONX BUGGYは、このカタチが好きな人が買う電動アシスト自転車で、このようなユーザーなら問題ないだろう。また、せわしなくペダルを漕いで時速24キロ出そうとは思わない。スポーツタイプの電動アシスト自転車やE-Bikeを欲しいのなら、一般的なクロスバイクタイプなどのE-Bikeを選ぶのをオススメする。
恐らく、Ruff Cycles LIL'BUDDYのオプション「シートベンチライザー(日本国内ではオプションなし)」のようにシートの高さを調節できれば、もう少し速く走れるだろう。ただ、BRONX BUGGYは”カッコ命”の電動アシスト自転車なので、このようなパーツの需要はないかもしれない。
そして。デザイン重視でQファクター(左右のクランクのペダル取付け部の距離)が非常に広い。どのくらい幅が広いのかというと、電動アシスト自転車なのに、シートを股で挟んでオートバイのようにニーグリップすることができるほどだ。もちろん、電動アシスト自転車であるBRONX BUGGYでニーグリップを行う意味は全くない。
バッテリー容量は36V 8.7Ah 300Wh。一般的なクロスバイクタイプのE-Bikeなら、300Whあれば条件にもよるが航続距離は60キロから90キロ程度だが、BRONX BUGGYの航続距離は30キロから55キロ。これは、アシストのチューニングをBRONX BUGGYに合わせて、できるだけ楽に走れるように航続距離よりもアシストパワーを重視しているのだと思われる。街乗りやポタリング用と考えよう。
”カッコ命の電動アシストビーチクルーザー”というキャラクターを理解している人にお勧め
BRONX BUGGYは”カッコ命の電動アシストビーチクルーザー”というキャラクターを理解している人にお勧めだ。BRONX BUGGYを一般的な電動アシスト自転車やE-Bikeとして見ると、カタチに振っているので、漕ぎにくいなど不満が出ると思う。しかし、BRONX BUGGYを買う人はこのカタチが重要なので特に問題ないだろう。実際、BRONX BUGGYで平地を時速19キロ程度で走ると、こういうのがあっても悪くないと感じるようになり、人気の理由もわかった。
筆者がBRONX BUGGYを褒めたいのは、気合を入れてカッコに振りつつ、型式認定を取得しコンプライアンス(法令遵守)を守って作っている事。このようなオートバイ風デザインのE-Bikeは、海外仕様なのに日本仕様と謳う法令違反の疑いがあるブランドがある。このようなオートバイ風デザインのE-Bikeで筆者が信用しているのは、2022年4月19日時点、型式認定を取得しているBRONX BUGGYとROCKA FLAME(記事)、FANTIC ISSIMO 日本仕様(記事)、型式認定は取得していないが、ユニットメーカーに日本仕様との確認を取ったRuff Cycles(記事)だ。
BRONX BUGGYの価格は21万7800円(税込、以下同)からで、現実的な価格で購入できるのも良い。ブロンクスバギー専用ロングシートは付属品。特大LEDフロントライトはオプションで7480円。
因みに、BRONX BUGGYが走りにくいと思うなら、MTBスタイルのファットバイクE-Bike「TRX EVO」と、ビーチクルーザースタイルのファットバイクE-Bike「EL LOCO」も展開を予定しているので、そちらを選ぶのも1つだ。こちらは、通常の自転車タイプのサドルを装備し、サドル高さを調節することができるので漕ぎやすいだろう。
BRONX BUGGYのスペック
フレーム:アルミ
フロントフォーク:スチール
重量:29キロ
ブレーキ:機械式ディスクブレーキ
ギア(前):-
ギア(後):マイクロシフト外装8段変速
フロントホイール:20インチ
リアホイール:20インチ
タイヤ:Vee Tire...
スペシャライズドの世界観を体験できる『スペシャライズド 京都』がオープン
スペシャライズド・ジャパンは4月8日、スペシャライズドの世界観を体験できるブランド拠点である『スペシャライズド 京都』が京都市西京極にオープンしたと発表。
スペシャライズド京都は、阪急京都線「西京極」駅から徒歩8分の立地で無料駐車場を用意。また、桂川サイクリングロードは目と鼻の先にあるだけでなく、近隣には西京極総合運動公園・京都アクアリーナなど京都を代表する大型スポーツ施設がある。店舗スペースには、約20台のクロスバイク、ロードバイク、マウンテンバイク、E-Bike(電動アシストバイク)などのスポーツバイクが展示され、全て試乗可能。スペシャライズドのフィッティングサービス「RETÜL FIT」を提供し、ハード面でもソフト面も提供すると謳っている。
店舗情報
住所:〒615-0874 京都府京都市西京極新田町 21
電話番号:075−925−6454
営業時間:11:00~19:00
定休日:水、木
駐車場:有り(無料)
アクセス:阪急京都線「西京極」駅から徒歩8分
ホームページ:https://specialized-bikes.jp/
Twitter:https://twitter.com/Specializedkyo
Facebook:https://www.facebook.com/Specializedkyoto
Instagram:https://www.instagram.com/specialized_kyoto/
軽量折りたたみE-Bike「TRANS MOBILLY NEXT206」 小型バッテリー採用で重量13.5キロを実現
サイクルモード東京2022のGicブースでは、同社が製造する様々な自転車が展示、試乗することができた。今回は、その中でもTRANS MOBILLY NEXT206を紹介する。
Gicはカーブランドの自転車を展開している一方、オリジナルブランド「TRANS MOBILLY」を展開している。その中でもULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLY NEXTは、「持ち運ぶための電動アシスト自転車」をコンセプトとした最小・最軽量クラスの折りたたみ式電動アシスト自転車がコンセプトとなっている。
TRANS MOBILLY NEXT206は、最小・最軽量クラスの折りたたみ式電動アシスト自転車「ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLY NEXT」シリーズの20インチバージョン。車輪サイズは20インチと、一般的な折りたたみ自転車と同サイズで、乗りやすさを重視し、外装6段変速を搭載することで、ちょっとしたサイクリングにも対応。重量は約13.5キロと軽いのも特徴だ。
モーターはリアインホイールモーターを採用。バッテリーは、24V 5Ah 120Whでハンドル中心に装着する小型タイプで、ワンタッチで取り外し可能だ。充電時間は約4時間。新機構のスライド脱着式モバイルバッテリーを採用しているのは良いだろう。
簡単に試乗を行った感想としては、TRANS MOBILLY NEXTシリーズのコンセプトを理解している人向け。モーターは軽さを重視したのか、同じ20インチ折りたたみE-Bike「evol mini F207」と比較すると、パワフルなイメージはあまり無いが、TRANS MOBILLY NEXTシリーズの14インチ、16インチモデルに搭載されている前輪インホイールモーターと比較するとパワーはあり、自然なアシストを持っている。
バッテリー容量は120Whと非常に少なく、あくまでも短距離用だ。ただ、これは「持ち運ぶための電動アシスト自転車」というコンセプトを考えると致し方ない所。充電時間が4時間と長いのも欠点だが、充電時間を短時間にするのはコストの問題があり、充電時間を短くすると値段が跳ね上がるだろう。
TRANS MOBILLY NEXT206の価格は12万4000円(税込)。10万円台の折りたたみE-Bikeにはevol mini F207(記事)、CROMO CR-F206e、Benelli ZERO N2.0シリーズがある。重量は18キロと重い一方で、それなりに容量があるバッテリーを搭載していることで、車載、サイクリング重視となっている。
一方、TRANS MOBILLY NEXT206は重量13.5キロと軽さを重視しているため、輪行に手慣れた人ならギリギリ楽しめることができる。その一方、バッテリー容量は120Whと少なく充電時間も長いため、それなりの距離を走るサイクリングには向かない。街乗り、ポタリング用と割り切って作っているので、「持ち運ぶための電動アシスト自転車」というコンセプトを理解している人にオススメだ。
TRANS MOBILLY NEXT206のスペック
フレーム:アルミ
フロントフォーク:スチール
重量:13.5キロ
ブレーキ:Vブレーキ
ギア(前):52T
ギア(後):外装6段変速
フロントホイール:20インチ
リアホイール:20インチ
タイヤ:20×1.5インチ
ドライブユニット:インホイールモーター
アシスト方式:リアインホイールモーター
バッテリー:24V 5Ah 120Wh
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