デイリーアーカイブ Jan 13, 2025
ヤマハ発のハードテールE-MTB YPJ-XCの実力とは?【E-Bike】
海外でブームになっている電動アシストマウンテンバイクは、日本でもCorratecやMiyata、Panasonicが電動アシストマウンテンバイクを発表しておりブームになりつつある。そんな中、ついに世界初の量産電動アシスト自転車を発売したリーディングカンパニーのYamahaから電動アシストマウンテンバイク「YPJ-XC」が発表された。2018年5月現在、各地で試乗会を行っており、プレミアムバイクインプレッション2018で試乗できたため、YPJ-XCについて紹介しよう。
YPJ-XCの特徴
YPJ-XCの特徴は、日本初のヤマハユニット搭載の本格的マウンテンバイクということ。フレームサイズは3種類とこのような電動アシスト自転車では多く、一番小さいサイズでは身長156cm~、一番大きいサイズでは身長178cm~対応しており、多くの人に対応した車体サイズを採用している。フロントサスペンションフォークはRockShox Recon Goldとアメリカの有名ブランドのサスペンションフォークを採用している。ホイールサイズは27.5インチで、ギアはShimano SLX 1×11とフロントシングルギアを採用することで、現代のマウンテンバイクでは主流となっている規格を装備している。
アシストユニットはヤマハ・PW-Xユニットを採用。スポーツ用電動アシストユニット「PW」シリーズの中で最上級モデルの「PW-X」ユニットは、従来のYPJ-C/YPJ-Rに採用されているPWユニットよりも高トルク・高ケイデンスに対応しながら、ユニットサイズは小型化を行っている。PW-Xシリーズのみの特徴としてパワーモードよりも更にハイパワーアシストを可能にしたEXPW(エクストラパワー)モードを搭載している。
YPJ-XCを試乗した感想
プレミアムバイクインプレッション2018で、YPJ-XCに試乗したが、プレミアムバイクインプレッション2018の試乗コースは、神宮外苑サイクリングコース1週と短く、舗装路のオーバルコースのため詳しく書くことはできないため、アシストユニットの感覚をまとめてみたい。
ヤマハ・PW-Xのアシスト感を一言で言うと、PWユニットの良さを活かしたハイパワー仕様のスポーツタイプのアシストユニットということだろう。YPJ-RやYPJ-Cに搭載されているPWユニットは、アシストは弱めで滑らかなアシストの味付けを採用しているが、YPJ-XCに採用されているPW-Xユニットは、PWの滑らかなアシストの味付けを採用しつつパワフルなアシストのパワーを採用している。滑らかにアシストがかかり操りやすい特性となっており、低速で走りたい場合もアシストが強めにかかり飛び出るような場面は少ないと思う。高ケイデンス重視のシマノ・STEPS E8080や、ケイデンスとトルクを両立しダッシュ力があるパナソニック・スポーツドライブユニットと比較すると面白みはないが、扱いやすさを求めるのならYPJ-XCではないかと思う。ヤマハの人に話を伺った所、富士見パノラマダウンヒルコースA・Bコースを逆走で完走するほどのパワーがあるとのことだ。
YPJ-XCとミヤタ・リッジランナーを比較する
2018年に御殿場のマウンテンバイクコースで、ヤマハ・YPJ-XCとミヤタ・リッジランナーを比較した。
https://www.cyclorider.com/archives/24764
YPJ-XCの一番の利点がドライブユニット。YPJ-XCに搭載されているヤマハ・PW-Xドライブユニットは、人間の脚力を綺麗に追従しつつ、力強いアシストを実現している所だ。一方、リッジランナーの場合、YPJ-XCよりも太いタイヤと簡単にサドル高を上下調整できるドロッパーシートポストを採用したため、下り坂では安心して下れるだろう。
新たに登場するYPJ-XCの強力なライバル
ハイバワードライブユニットを搭載し、E-MTB界で先頭を走っていたYPJ-XC。しかし、2019年モデルでは強力なライバルが立ちはだかるようだ。1つ目はフルサスペンションE-MTBの登場で、より走破性が高いモデルが登場した事。2つ目がダウンチューブ内蔵型バッテリーを装着したE-MTBが登場した事だ。後者に関しては重いバッテリーをできるだけ重心に近づけることに成功したため、従来のE-MTBよりも自然なハンドリングが実現した。2020年モデルのYPJ-XCがどうなるか注目だ。
ヤマハ YPJ-XCのスペック
フレーム:アルミフレーム
フロントフォーク:ROCKSHOX RECON GOLD 120mmトラベル
重量:21.3kg(Mサイズ)
ブレーキ:SHIMANO Tiagra 油圧式ディスクブレーキ
ギア(前):36T
ギア(後):11-42T 11段変速
フロントホイール:27.5インチ スルーアクスル
リアホイール:27.5インチ スルーアクスル
タイヤ:MAXXIS 27.5×2.25
ドライブユニット:ヤマハ PW-X(最高出力240W、最大トルク-Nm【海外ページでは80Nm】)
アシスト方式:ミッドドライブ
バッテリー:36V 13.3Ah
充電時間:約3.5時間
アシストモード:4段階(プラスエコモード/エコモード/スタンダードモード/ハイモード/エクストラパワーモード)
航続距離:(210km/145km/104km/87km/82km)
ヤマハ・YPJ-XCがレンタルできるレンタサイクル一覧
日本でYPJ-XCがレンタルできるレンタサイクルをまとめてみた。レンタサイクルはレンタル可能な車種が変わる場合があるため、レンタルを行う際、事前に確認を行ってほしい。
ル・サイク土浦店
https://lecyc.jp/
場所:茨城県土浦市有明町1-30PLAYatre1階
料金:1日¥3,500
Smile Bike Park(MTBコース内限定)
東京都内にある貴重なMTBコース。コース利用限定でYPJ-XCに乗ることができる。
http://smilebike.tokyo/
場所:東京都稲城市坂浜734
料金:要確認
PICA WILD BASE Fujisan(コース専用)
MTBコース専用でYPJ-XCがレンタル可能。E-MTBでオフロード走行を楽しめる。
https://www.pica-resort.jp/activityfuji/
場所:静岡県裾野市須山字藤原2428(フジヤマスノーリゾートYeti内)
料金:1日¥3,500
森町体験の里 アクティ森
アクティ森をスタート地点に5つのサイクリングコースが整備されている。オフロード走行も可能。
http://actymori.jp
場所:静岡県周智郡森町問詰1115-1
料金:1日¥3,000
サイクルショップ川﨑商会
じゃらんで詳細を見る
http://jitensya.kawacle.jp/rentacycle
場所:岡山県備前市日生町日生889-7サイクルショップ川﨑商会
料金:1日¥3,000
ヤマハ YPJ-XCの動画まとめ
https://www.youtube.com/watch?v=6dmWMfLEyJg
https://www.youtube.com/watch?v=_8IkWSxqgK0&t=37s
https://www.youtube.com/watch?v=R4wHEtsflYk
https://www.youtube.com/watch?v=3AEHFsWs5XE
https://www.youtube.com/watch?v=b-AIXAfrtCc
https://www.cyclorider.com/archives/33696
電動アシスト自転車 S1-Kはどういう自転車? 試乗した感想やスペックまとめ
電動アシスト自転車ブームにより多くの会社から電動アシスト自転車が登場している。2018年5月5日(土・祝)東京都で行われたサイクルドリームフェスタ2018では発表前の電動アシスト自転車S1-Kという電動アシスト自転車が展示されており試乗が可能だった。S1-Kという電動アシスト自転車は、Life Bikeが販売・サポートを行い、2018年夏に向けて販売準備を行っているとのこと。今回、サイクルドリームフェスタ2018で試乗した時の感想などをまとめてみた。
S1-Kのスペック
S1-Kのスペックは、2018年5月8日現在正式に公開されていないが、話を伺ったのをまとめてみた。シートチューブを無くしたフレームは6061アルミを採用し、フロントにはサスペンションを装備。前輪は取り外し可能なクイックリリース式となっている。後輪はインホイールモーターを採用したシングルスピードタイプだ。
S1-Kは中国の製造会社の電動自転車に部品の変更など独自のアレンジを行っていると語っていた。主な変更点はアシストセッティングを日本向けにアレンジし型式認定の取得を行うとのこと。車輪はアルミとマグネシウムとの合金で、バッテリーはLG製を採用。ハンドルは手前にベントしたアップハンドルでサドルは大きくて柔らかい街乗り向けサドルとなっている。元の電動自転車はスポーティなフラットハンドルに、スポーツサイクル用のサドルを採用していたが、乗りやすくするために変更したようだ。希望価格は18万円台で、2018年夏に販売予定とのこと。
S1-Kに実際に試乗した感想
サイクルドリームフェスタ2018では、S1-Kに試乗することができたため、試乗コースを2週ほど回って試乗してみた。発進時はアシストに多少ラグがあり比較的フラットトルクで走るタイプのアシストユニットとなっている。ヤマハやパナソニックの一般車用アシストユニットは発進時のトルクが大きくアシストのON・OFFが明確にわかるタイプとなっており、好みが分かれるだろう。踏み込み時の感触は特に問題は無い。
乗り心地は意外と良い。一般的に小径車は乗り心地は硬く、さらに通常の自転車に採用されているスポークではなく、スポークと比較して剛性が高いアルミマグネシウム合金ホイールを装備しているため乗り心地は硬いと思ったが、厚めの大型サドルにフロントサスペンションを搭載しているためか、段差通過時の硬さは感じられなかった。
因みに参考品として折り畳み自転車バージョンも試乗が可能だった。折り畳みバージョンは現時点では日本向けの改良を行っていないため販売はしないとのこと。試乗すると、販売予定のS1Kよりもアシストのラグは大きすぎる問題がある。特に低速で再加速しようとしたときのアシストは2秒ほど遅れてアシストがかかり、アシストのパワーも少ないため、このままの状態では発売は難しいだろう。
S1Kの価格は18万円台とのこと、面白いデザインとコンパクトな車体を売りにして信頼性とアフターサービスがあれば、ニッチ層に向けてそれなりに売れるのではないかと思う。
ブリヂストンの折り畳み自転車 CYLVA F6F/F8Fを解説 欧米系折り畳み自転車との違いも紹介
ブリヂストンサイクルの折り畳み自転車は、大径車輪を採用したトランジットスポーツG26、18インチの小径車輪を装備し街乗り用に特化したマークローザF、20インチの小径車輪を採用しアルミフレームでスポーティさを売りにしたCYLVA F6F/F8Fがある。その中でも、CYLVA F6F/F8Fは低価格で購入でき、スポーティな折り畳み自転車として知られている。今回はCYLVA F6F/F8Fのグレードの違い、欧米系の折り畳み自転車との違いを解説する。
ブリヂストン・CYLVA F6F/F8Fと、欧米系折り畳み自転車との違い
折りたたみ自転車といえば、Brompton・BD-1・Dahon・Tern等の欧米系ブランドのモデルが殆どで、日本ブランドの折りたたみ自転車はあまり一般的ではない状況となっていて、安価なエントリーモデルの折りたたみ自転車でもDahonタイプが一般的となっている。
そんな折りたたみ自転車の世界で、珍しくDahonのライバルになりそうなのがCYLVA F6F/F8Fだ。
今回新宿バイシクルフェスタでCYLVA F8Fを見たり試乗してきたが、Dahon等の欧米系折りたたみ自転車とは大きく違う部分がある。それは車体がコンパクトで身長が低い人でも乗りやすいのが特徴ということだ。
通常の欧米系折りたたみ自転車は、サドル~ハンドル間が長いモデルが多い。そのため身長が低い人は前傾姿勢になりやすく、乗りにくいモデルが多い。一方でCYLVA F6F/F8Fは、サドル~ハンドル間が欧米系折りたたみ自転車よりも短く、身長が低い人でも乗りやすいようになっている。また、通常の折りたたみ自転車ではステムの長さが0ミリなモデルが多いが、CYLVA F6F/F8Fは通常のスポーツ自転車のようにアヘッドステムが装備されていて、ステム交換を行うことで調節が可能のように見える。
Dahonのほうが跨ぎやすく、シートポストを一番下にすると折りたたみ時に自立を行い、低重心でコンパクトに折りたためるフレーム設計と比べると、CYLVAは少し見劣りするが、安価で身長が低い人でも乗りやすく、スポーティな折りたたみ自転車が欲しい人にはピッタリだろう。
因みに、CYLVA F6F/F8Fの適応身長は、148~179cmとなっており、身長が高い人にはCYLVA F6F/F8Fを買うのなら、DAHON等の欧米系20インチ折りたたみ自転車を買うのを薦める。身長が高いとサドル~ハンドル間が短すぎて窮屈で、無理やりサドルを上げてもハンドル高調節機構が無いため、前傾姿勢になり乗りにくくなるためだ。身長180cm以上の人は不可、身長175cm以上の人は要確認だろう。
ブリヂストン・CYLVA F6F/F8Fのグレードの違い
CYLVA F6F/F8Fの違いは、主にスプロケットとタイヤの太さ、フロントフォークの材質が違う。低価格モデルのCYLVA F6Fが価格重視の外装6段変速とスチールフォークを採用し、タイヤも1.5インチ幅とやや太めで安定性重視の構成なのに対して、グレードが高いF8Fはスポーティな走りを売りにしており、外装8段変速に軽量なアルミフォークを採用している。タイヤはF6Fよりも細い1.25インチ幅を採用している。CYLVA F6F/F8F共通で、フロントバッテリーライト・ワイヤー錠・センタースタンド・3年間盗難補償を装備している。
ブリヂストン・CYLVA F6F:¥44,800
・折りたたみサイズ:83.5cm×44cm×72.5cm
・本体重量:約12.4kg
・変速機:外装6段変速(前52T・後ろ14-28T)
・タイヤサイズ:20×1.5インチ
CYLVA F6Fは4万円台で購入できるお買い得な折り畳み自転車だ。4万円台の折り畳み自転車では珍しく、車輪の着脱が容易に行うことができるクイックリリース方式を採用している。折り畳みサイズは大きいが4万円台の折り畳み自転車の中ではお買い得な1台となっている。
ブリヂストン・CYLVA F8F:¥59,800
・折りたたみサイズ:83cm×42.5cm×72cm
・本体重量:約11.6kg
・変速機:外装6段変速(前52T・後ろ11-30T)
・タイヤサイズ:20×1.35インチ
CYLVA F6Fの上級モデルがCYLVA F8F。外装8段変速に軽量なアルミフォーク、制動力に定評があるシマノ・T4000 Vブレーキを採用し、F6Fと比較してお金をかけた折り畳み自転車となっている。タイヤサイズは20×1.35と細めのタイヤを採用しており、安定性よりもスポーティな走行感を重視した折り畳み自転車となっている。