デイリーアーカイブ Mar 10, 2025
エレクトラ クルーザー・ゴー シンプルなのを売りにしたクルーザータイプEバイク
2023年1月24、25日に東京都立産業貿易センター台東館で開催されたサイクルパーツ合同展示会。レインボープロダクツジャパンのブースでは、エレクトラのEバイク「クルーザー・ゴー」が展示されていた。
エレクトラはアメリカのビーチクルーザーブランドで、現在はトレックグループの1つに入っている。エレクトラのEバイクに関しては、ボッシュ アクティブラインプラスモーターを搭載した「タウニー・ゴー」が有名だが、新たにクルーザー・ゴーの展開を考えているようだ。
クルーザー・ゴーは、ハイエナ製リアインホイールモーターを搭載し、シングルギアを採用することで、シンプルなデザインを実現した。バッテリーは車体内蔵タイプで、バッテリーの充電に関しては車体にある充電口に接続してバッテリーを充電する方法となる。
構成からして、クルーザー・ゴーは、構成からして街乗り向けと言えるだろう。予想価格は20万円台前半で、比較的割安な価格になると思われる。
関連リンク
ELECTRA BICYCLE | エレクトラバイシクル (electrabike-jp.com)
パナソニック ゼオルトM5 パナソニックの新Eバイクブランド発のハードテールE-MTBの実力は?
2023年1月20日、東京都調布市にある味の素スタジアムで行われた「ワイズロード社員試乗会」。ロードバイクやクロスバイク、Eバイクなどワイズロードで取り扱うブランドを集めて、商品知識を深めるための社内イベントで、様々なブランドが出展していた。今回、ピックアップするのはパナソニック・ゼオルトM5だ。
ゼオルトは、パナソニックサイクルテックが2022年に立ち上げた新型Eバイクブランド。同年4月に第一弾となるハードテールE-MTB「ゼオルトM5」が登場した。
ドライブユニットは欧州市場で先行投入されていた「GXドライブユニット」を国内向けモデルに初搭載。最大トルク90Nmと、2023年1月31日現在、日本国内市場で販売されている、日本市場向けEバイク用ドライブユニットでは一番トルクが強い。(日本国内市場で販売されている欧州市場向けEバイク用ドライブユニット「Brose Drive S」は最大トルク90Nm。また、最大トルク95Nmを発揮する日本電産のNidec 41Rは執筆時点では発売されていない)
ゼオルトM5は、試乗会で多少試乗したことがあるが、シクロライダーでは紹介していなかった。なぜかというと乗っていても砂を握っているような掴みどころが無いためだ。
部品構成を見ると、フロントフォークはE-MTBの新規格である下側1.8インチのテーパーコラムを採用した高剛性フロントサスペンションフォーク「SR SUNTOUR “AION35 EVO Boost RLR-PCS”, トラベル :150mm」を搭載し、ディスプレイは、視認性の高いカラー液晶ディスプレイを採用。市販のOTGケーブルを使用し、USB対応機器への給電や、Bluetooth接続により、スマートフォン用アプリのkomootと連動し、簡易ナビゲーションの表示が可能なディスプレイを採用。
パナソニックGXモーターは、ヤマハ PW-X2/PW-X3、ボッシュ パフォーマンスラインCX マイナーチェンジモデルと比較するとノイズは大きくて、ヴィン系の音を発する。踏んだときの感覚は、同社のジェッターやXU1のようにちょっと踏んだだけで進むような感じではなく、オフロード走行に対応するために躾けられている。ボッシュ パフォーマンスラインCXシリーズやヤマハ PW-X2/PW-X3と比較すると感動するようなところは無いが、442,000円(税込)の価格を考えると妥当かもしれない。
https://youtu.be/JC1zJMEtMJ4
砂を握っているような掴みどころが無い理由は、E-MTBとして見ても、ツーリングモデルとして見ても半端なためだ。E-MTBとして見ると、他社が高額になった中、シマノ・SLXコンポーネントを採用し、サドルの上下調整がレバーだけでできるドロッパーシートポスト、シマノ・STEPS E8080よりパワフルなパナソニック・GXモーターを装備するなど、40万円前半クラスはお買い得と言えるが、バッテリー容量が468Whでオフロード走行を行うには心もとない容量で、充電時間が5.5時間と同価格帯のライバルと比較して長い。また、ゼオルトM5のイメージムービーでは本格的なオフロード走行をしていないので、本格的E-MTBのイメージを出せていない。
https://youtu.be/PEfR0NVTyf4
それなら、海外のトレッキングEバイクの使い方を提案するのも1つだが、これもゼオルトM5は微妙に合わない。ゼオルトM5は海外のトレッキングEバイクよりも迫力があるスタイルで、オフロード走行を想定した設計なので、ぬかるみや雪道を走れるアドベンチャーEバイクとして売ることができると思うかもしれないが、何故か荷台が純正オプションで存在しない。E-MTB用の荷台は様々なメーカーが用意されているが、荷台は千差万別あり、現物合わせが必要な事がよくある。ゼオルトM5は、最低でもリアキャリアのオプションを用意するべきだろう。
砂を握っているような掴みどころが無い問題は、車体価格がたった40万円前半クラスなのに加えて、日本国内のみの展開でコストなどがかけられない可能性もあるかもしれない。Eバイクは先進国で注目のマイクロモビリティで、日本国内で製造し、アメリカ、カナダ、EU等にEバイクを輸出する際の関税は殆ど無く、アンチダンピング税で何十パーセントと高額の関税がかかっている中国よりも遥かに有利に輸出することができる。ゼオルトも世界市場を念頭に入れて、輸出するのも1つかもしれない。
関税 - JOeB(日本からEバイクを世界に輸出する際の関税)
ゼオルトシリーズの今後は?
ゼオルトシリーズに関しては、M5だけでなく様々なモデルを投入する予定らしい。その中にはフルサスE-MTBも考えているようだが、問題となるのが強力なライバルがいる事だろう。ヤマハ YPJ-MT Pro、トレック レイルシリーズなどボッシュ パフォーマンスラインCXシリーズ搭載車、スペシャライズド ターボリーヴォSL、ファンティック XTFシリーズ(EU仕様で日本国内で公道走行不可)といった4強が君臨している。仮にフルサスE-MTBを投入するのなら、最低でも4強と同程度でないと駄目だろう。
また、デザインも飛び抜けたデザインにする必要がある。例えば、ビアンキ・Eオムニアシリーズの用にヘッドライトを内蔵したフレームデザインにするのも良いだろう。従来の自転車デザインの欠点は、全体的なフレーム形状とロゴとカラーで独自性をアピールする必要があり、色を塗り替えたり、ロゴを隠すと他社と見分けがつきにくくなる問題があるが、Eバイクはヘッドライト内蔵式にすることで、自動車のようにオリジナルデザインをアピールすることができる。
欠点はコストが上がるということだが、廉価版はファンティック・イッシモのようにプラスチックカバーと汎用ライトの組み合わせにすれば、コストも上がらないだろう。
日本の電動アシスト自転車の3強の1つであるパナソニックだが、高級Eバイクに関しては、YPJ-MT Pro、クロスコアRC、ワバッシュRTなど、ヤマハ発動機の第3世代YPJシリーズに先を越されているイメージがある。今後に期待したいところだ。
文:松本健多朗
関連リンク
M5|XEALT|電動アシスト自転車|Panasonic
折りたたみ式電動3輪バイク「PXiD-F2」 立ち乗りも可能な小型電動バイク
株式会社グッズは1月27日、中国淮安市に本社を置くHuaian PX Intelligent Manufacturing Co., Ltd.が製造する折りたたみ式電動3輪バイク「PXiD-F2」の国内独占販売権を取得したと発表しました。
PXiD-F2は、株式会社グッズが、日本の道路事情や法規制に最適化するために改良・改造を施したモデルです。「PXiD-F2-600」は原付一種(50cc相当)に分類され、原付免許や普通自動車免許で運転可能で、「PXiD-F2-1000」は原付二種(125cc相当)に分類され二輪免許が必要なモデルとなっています。
PXiD-F2は、免許取得者が乗れるナンバー付き車両として販売される予定で、総輸入販売元である株式会社グッズが、日本国内仕様として改良・強化が施されています。また、購入後のメンテナンスやカスタマイズを容易にするため、日本全国に正規販売店を配置しています。
航続距離は、満充電で約45km、充電は家庭用コンセントで可能です。1回の充電にかかる電気代は約25円で、毎日フル充電しても月々の負担は約775円です。
PXiD-F2-1000は強力なモーターを搭載し、最高速度54km/h、PXiD-F2-600は最高速度40km/hを実現しています。また、コンパクトでシンプルな車体のため、街中での運転がしやすく、折りたたんで収納・運搬することも可能です。
価格は「PXiD-F2-1000」が268,000円(税込294,800円)、「PXiD-F2-600」が258,000円(税込283,800円)で、いずれも税込み価格です。2023年3月から全国の正規販売代理店を通じて発売される予定です。
関連リンク
折り畳み式電動3輪スクーターPXiD(ピクシド)F2/GOODS (goods-pxid.com)