デイリーアーカイブ Jan 19, 2025

フルサスE-MTBで重量12キロ台 デンジャーホルムがカスタムしたスコット・ルーメンeRIDEをチェック

デンジャーホルムは世界最軽量の電動マウンテンバイク(E-MTB)、スコット・ルーメンeRIDEを更に軽量化を行ったカスタムE-MTBを発表した。 スコット・ルーメン900SL eRIDEのカスタムは、単に軽量化するだけでなく、普通のマウンテンバイクに近い乗り心地を追求するというビジョンがあった。 今回のカスタムモデルでは、記録を更新した重量12.90キロの車体だけでなく、同じバイクでトレイル/ダウンカントリー向けのバージョンも用意。こちらの重量も約14キロと驚異的な軽量化を実現した。 スコット・ルーメンeRIDEシリーズは、同社の人力MTBであるスコット・スパークのEバイク版。リアサスペンションのトラベルは120mmから130mmに拡大され、TQドライブユニットとバッテリーシステムを搭載するために形状がわずかに異なるが、基本的なジオメトリーと多くの機能を共有している。 今回のカスタムではフレームの塗装を剥がし、カーボンファイバーの表面を露出させることで、ハードウェアを含めた重量は2072グラムとなった。 バイクの心臓部であるTQ HPR50ドライブユニットは、市場で最もコンパクトで軽量なドライブユニットシステムの一つで、セラミックスピードとMETIの協力を得てさらなる改良を実施。バイクのメインケーブルの軽量化、内蔵バッテリー用のカーボンファイバー製ハウジングの作成、ベアリングの交換、そしてカスタム中空チタン製取り付けボルトなどを装着するなど、一連のチューニング作業により、TQ HPR50システムの総重量は3783グラムにまで軽減された。 ドライブトレインも軽量化の対象で、11速にすることを決定。これはSRAM RED AXS XPLR 12スピードディレイラーを11速にするために、SRAM RED eTap 11速ロードディレイラーの「Pナックル」の使用や、ブラッシュド・ルックを施してさらに軽量化された。 軽量化と同時に性能も追求した結果、サスペンションはSCOTT Spark RCのリモコン式3ポジション・ロックショックスNUDE 5 RLC3リアショックとIntend Samurai TR 130mmフォークを選択。これにより、40グラム近い軽量化が可能になった。 この最軽量Eバイクには、最軽量のブレーキであるトリックスタッフ・ピッコラカーボンが採用されており、非常にスムーズで気持ちの良いレバーフィールを持ちつつ、パワフルな性能を保持しているとのこと。 ホイールは合成繊維のロープスポークを用いたPi Ropeホイールを採用。ホイールはわずか945グラムと非常に軽量で、スチール製のスポークではなく、まるで超軽量の紐のような感触の合成繊維スポークで構成されている。 関連リンク Dangerholm Dangerlumen (r2-bike.com) Dein Partner für Bike, Ski, Running & Moto | Scott (scott-sports.com)

破産したハイテクEバイクメーカー「ヴァンムーフ」 複数の企業が買収に名乗りを上げている状況

オランダで破産を宣告されたハイテクEバイクメーカー「ヴァンムーフ」は、複数の企業が買収に名乗りを上げているとのことです。 Vanmoofと言えば、スマートなデザインとハイテクを売りにしたEバイクで知られており、同社は新型コロナウイルス感染症の影響により売上を伸ばし、2021年9月に1億2800万ドル(日本円で約160億円)の資金調達を実施。同社は世界で最も資金調達したEバイク企業であると謳っていました。 しかし、2020年4月に発表したEバイク「S3」と「X3」で、配送中に発生した傷や損傷、故障など様々なトラブルが発生し、保証期間中の修理・交換費用のコストや、低価格で最大3年間の無料メンテナンスと、盗難にあったバイクが2週間以内に回収できなかった場合の代替モデルを用意するプラン「Peace of Mind保証」による多額の損失による影響で、2023年7月17日に破産しました。 ヴァンムーフの管財人として選出された2人は、既に複数の入札があったことを、オランダのメディア「BRIGHT.NL」が報じています。 Meerdere bedrijven bieden op VanMoof: redding nabij? - Bright 入札の期間は金曜日に終了し、多くの企業が入札し、最終的にはステークホルダーとの協議が行われる予定とのことです。現在、名前を公表しているのは、micromobility.com社のみで、同社は非拘束的なオファーを提出したとのことですが、同社が買収を完了するための資金を持っているのかどうかは明確ではありません。他にも複数の企業が、ヴァンムーフの買収に意欲を示したとどの企業が他に興味を示しているのかは現段階では公表されていません。 噂では、世界最大のプライベートエクイティファンドの一つであるKKRが興味を持っていると言われています。同社は昨年、オランダの大手自転車企業であるアクセルグループを買収している。但し、アクセルグループに関しては、2023年7月の報道で、経営危機に陥ったヴァンムーフに対して資本注入を拒否しています。KKRはヴァンムーフの買収に関してのコメントは行っていません。 他にも噂されているのが大手自転車企業である台湾ジャイアントとアメリカのトレックも買収先として名前が挙がっていますが、両企業もコメントしていません。ドイツからの関心に関する噂もありますが、どの企業に関するものかは明らかではありません。 ヴァンムーフを再スタートする場合は、数千万ユーロが必要だと言われていますが、そのような状況でも、複数の企業が買収に名乗りを挙げているのは、ヴァンムーフにブランド力があるという事だと思われます。ヴァンムーフのオーナーは今後の情報に注視する必要があります。 関連リンク Ride the future with our Electric Bikes | VanMoof

モトパリラ カーボン 未来的なデザインを採用したモンスターEバイク

Eバイクのブランドには、かつてはオートバイブランドだったのがEバイクブランドとして復活した所が存在する。イタリアのモトパリラもその1つだ。 モトパリラは、1946年に創業したイタリアのオートバイメーカー。小排気量の高性能オートバイを製造していたことで有名だったが、1967年に終了。2017年にEバイクブランドとして登場した。 その中でもカーボンは、モーターサイクルの世界と自転車の世界をひとつの製品に融合させるのをコンセプトにしたEバイク。車体デザインはサドルとフレームが一体となった未来的なデザインで、26×4.7インチの大径ファットタイヤや、独特のデザインは、従来の自転車やオートバイとは、Eバイクとは逸脱したデザインで、スーパーEバイクと呼べる物の1つだろう。 モノコックカーボンフレームはアルミ補強要素付きで、ブレードフォークも同様にカーボン製でアルミ補強要素が組み込まれている。中央フレームは、固体から加工されたアルミ製部品が組み立てられて構成。スイングアームは、板金と鍛造された溶接部品から成り立っている。 こちらの製品はサイズ別に設定されている。Lサイズは身長185-200cm、股下長92-100 cm向け。Mサイズは身長170-185cm、股下長82-92 cm向け。Sサイズは身長160-170 cm、股下長74-82 cm向け。 VeeRubberの26″x4.7インチタイヤが採用されており、フロントハブとリアハブは、Moto Parillaによって開発された固体から加工されたアルミ部品で構成、リムは、直径80 mmの26インチアルミリム。 フロントブレーキディスクは、Moto Parillaによって開発された熱処理鋼製で、直径380 mm。フロントブレーキディスクホルダーもMoto Parillaによって開発されたビレットアルミ製。リアブレーキディスクは、直径203 mm、6穴の熱処理鋼製で、これもMoto Parillaが開発しているとのこと。 フォークはカーボン棒(ブレード)、並行四辺形レバーシステムで構成されており、ハンドルステムは、Moto Parillaが開発したビレットアルミ製。ハンドルバーは、直径31.8 mm、長さ780 mm、ライズ15 mmのErgotec Low Riser。 サドルは、イタリアで製造された本革製で、開発はMoto Parillaが手掛けた。ペダルはM-Waveのブラックフラットフリーライドペダルで、スチールピンと加工アルミボディが特徴。クランクセットは、170mmブラケットと48歯チェーンリングを持つBafang製。 モーターはBafang MMG.320.48Vで、最大速度により3つのバージョンがある。ディスプレイはMoto Parillaブランドの860c、ブレーキはMagura MT4ブレーキシステムまたはMagura MT7ブレーキシステム。トランスミッションは、Enviolo Sportiveの変速機を使用。バッテリーは840 Wh(48V – 17.5 Ah)、充電器は48V – 2Aのものが付属する。価格や日本での展開は不明だ。 関連リンク Moto Parilla ebike