デイリーアーカイブ Dec 26, 2024
LIFEHUB、次世代パーソナルモビリティ「AVEST」先行予約開始 – 階段昇降も可能な電動車いす
LIFEHUB株式会社は、次世代パーソナルモビリティ「AVEST Launch Edition」の先行予約を開始しました。この新型電動車いすは、クローラーシステムを採用し、階段やエスカレーターを含む様々な段差を問題なく移動できる点が特徴です。予約受付は限定50台で、2025年8月の提供開始を目指しています。
「AVEST Launch Edition」は、バリアフリー環境を自ら作り出し、自由でストレスのない移動を実現するために設計されています。従来の電動車いすに比べ、段差や不整地での走行が可能で、平坦な舗装路だけでなく、起伏のある地形でもスムーズに走行できる点が特徴です。さらに、重心制御システムにより、乗員がどのような地形でも安定した姿勢を保つことができ、安心して操作が可能です。
安全性においても、自動車の衝突防止技術に似た障害物センサーが搭載されており、階段昇降時のサポート機能も備えています。現在、プロトタイプによる実証実験が進行中で、22cmの段差や階段昇降、さらにはエスカレーターの昇降も可能であることが検証されています。
販売価格は150万円で、2025年8月の正式販売に先立ち、限定50台の先行予約が受付中です。AVESTは、同年開催された「Japan Mobility Show 2024」にも出展され、そこで開発中のプロトタイプが一般公開されました。
LIFEHUB株式会社は、2021年に設立されたスタートアップ企業で、モビリティ製品の研究開発を行っています。「すべての人に移動の自由を」というミッションを掲げ、ロボティクスやAI技術を活用して先進的な移動手段の開発を進めています。同社は2023年に三菱自動車と共同で、小型電動モビリティ「Last 1 Mile Mobility」のプロトタイプを発表し、注目を集めました。
「AVEST Launch Edition」 https://www.lifehub.co.jp/
スペシャライズド、100万台のバイク再生を目指す新プログラム開始 – 世界で無償点検イベントを実施
アメリカの大手自転車ブランド、スペシャライズドは、2025年末までに100万台のバイクを再生させることを目指す新プログラム「Reduce, Reuse, ReSpecialized」を発表しました。
創立50周年を迎えた同社は、このプログラムを通じて、環境に優しい移動手段としての自転車の利用を促進し、サステナビリティへの貢献を目指します。プログラムの一環として、2024年10月26日に世界中のスペシャライズド正規販売店で無償点検イベントが開催され、ブランドを問わず、すべてのスポーツバイクが対象となります。
この無償点検は、すでに手元にあるバイクを長く使い続けてもらうことを目的としており、簡単な不具合を解消し、より快適で安全なライディング環境を提供します。パンクやチェーンの異音、ブレーキの調整不足といった一般的な問題がバイク利用を遠ざける原因であることから、スペシャライズドはこうした問題を無償で点検し、必要に応じて後日修理予約を受け付けます。
この新しい取り組みは、スペシャライズドの創設者マイク・シンヤード氏のビジョンを体現するものです。同氏は、「バイクはブランドに関わらず、コミュニティや健康に貢献し、環境にも優しい手軽で強力な移動手段です」と語り、より多くの人々がバイクに乗り続けることで、CO2排出量の削減や健康増進につながると強調しました。
さらに、スペシャライズドは本プログラムを通じて、バイクの持続可能な利用を推進するだけでなく、ライダーが地球にポジティブな影響を与えられることを示します。例えば、100万人のライダーが毎週19km走行すると、1年間で約43.8万トンのCO2削減が見込まれ、健康や環境に大きな効果があるとされています。
スペシャライズドは、世界初の量産マウンテンバイク「Stumpjumper」をはじめ、数々の革新的な製品を世に送り出してきました。本プログラムもまた、同社の「ペダルを回して地球を前に進める」という理念を具現化する取り組みの一つであり、未来に向けたサステナブルな社会づくりに貢献するものです。
Reduce, Reuse, ReSpecialized https://www.specialized.com/jp/ja/reduce-reuse-respecialized
イグス、廃プラスチック製自転車「igus 」で世界ツアーを開始 – 2025年に日本上陸予定
ドイツに本社を構えるイグス(igus GmbH)は、創業60周年を記念して、廃プラスチックを使用したサステナブルな自転車「igus(イグスバイク)」のワールドツアーを開始します。
このツアーは2024年10月 15日にケルンでスタートし、2025年春には日本に到着する予定です。ツアーでは、約16カ国・地域を巡り、同社の理念や環境への取り組みを広く発信します。
igusは、主に海洋から回収された漁網などの廃プラスチックを原材料として製造されています。プラスチック開発企業として、イグスはその技術力を生かし、パートナー企業であるMTRL社と共に「プラスチック廃棄物を循環型の移動手段へ変える」というコンセプトの下、4年の歳月をかけてこの自転車を開発しました。完全プラスチック製のこの自転車は、耐久性に優れており、メンテナンスもほぼ不要。潤滑剤を使わないため、環境にやさしく、錆や腐食に対する強い耐性を持っています。これは、イグスの主力技術である「モーション・プラスチック」(可動部分に使われるプラスチック)と、環境配慮の理念を体現する製品であり、同社の象徴とも言えるものです。
ワールドツアーのキックオフイベントは、同社の新工場があるケルンで開催されました。この新工場は22,000平方メートルに及ぶ広さを誇り、最新の環境技術が導入されています。
イベントにはイグスの代表であるフランク・ブラーゼ氏が参加し、igusの初走行が披露されました。ドイツ国内では、イグスの顧客や、ハンブルク港、ライン川などの象徴的なスポットを巡り、その後アジアへと輸送されます。日本を含む各地では、都市部やサイクリングスポット、提携企業を訪問しながら、プラスチックリサイクルの重要性やサステナブルな未来に向けたメッセージを発信する予定です。
イグスは2023年6月にフランクフルトで開催された自転車展示会「Eurobike 2023」にも参加しており、リサイクル素材で作られた部品や再利用可能なパーツを発表しました。同社は、すでに自転車フレームやクランクセットといった高機能プラスチック製の製品ラインを拡充し、今後も新たな製品を市場に投入する計画です。これにより、自転車産業におけるCO2削減やリサイクルの推進に貢献することを目指しています。