デイリーアーカイブ Oct 26, 2024
(電動アシスト自転車ウォッチ)ヤマハ・シマノは新たな電動アシストユニットを登場、BHの電動アシスト自転車が日本にやってくる。
原付よりも遥かに面白い電動アシスト自転車の世界の流れを見る、電動アシスト自転車ウォッチ。今回はヤマハ・シマノの新たな電動アシスト自転車ユニットと、BHの電動アシスト自転車タイプクロスバイクについてまとめてみた。
ヤマハ・シマノは新たな電動アシストユニットを登場させた
アシストユニットの製造を行っているシマノ・ヤマハから、新たな電動アシスト自転車ユニットを登場させた。
シマノはマウンテンバイク用電動アシスト自転車ユニット「STEPS E8000」が登場。ホローテック2クランクを採用し、従来のSTPESよりもマウンテンバイクに合う形状を採用している。
ホローテック2クランクを採用したシマノの電動アシストMTB向けアシストユニット シマノ・STEPS E8000(シクロアシスト)
ヤマハは、YPJ-Rに採用されているPWユニットの上級版である、PW-Xが登場。PWと形状は似ているがコンパクト化・軽量化を行い、ハイパワーモードを採用するなど、PWよりもスポーツ寄りのアシストユニットに見える。両アシストユニットとも海外向けのため日本に来る可能性は低いだろう。
ヤマハの電動アシストユニット「PW」が「PW-X」と進化した。(シクロアシスト)
BH E-motion EASY GO Crossが日本で発売される予定
YPJ-Rの登場で、少しづつだが電動アシストスポーツ自転車が知られるようになった。海外では電動アシストスポーツ自転車は多くあるが、日本の本格的な電動アシストスポーツ自転車はYPJシリーズのみと、ラインナップが非常に少ない。そんな電動アシストスポーツ自転車の世界に、BHからE-motion EASY GO CROSSが日本にやってきた。
EasyMotion - Ebike produced by BH
Easy Go Crossは後輪インホイールモーターに、トルクセンサーを右リアエンドに装備する設計は不安を感じさせた。大手の電動アシスト自転車は、車体中心部にアシストユニットを置いている。またトルクセンサーはボトムブラケットに装着することで、足の力をダイレクトに反応させるのが一般的となっている。Panasonicの後輪インホイールモーター仕様も、トルクセンサーはボトムブラケットに搭載している。
Rear Hub Unit System | Panasonic Automotive & Industrial Systems Company Europe
Velo TokyoでEASY GO CROSSに試乗したが、不安は的中した。一漕ぎ目ではアシストがかからす二漕ぎ目にアシストがかかり、アシスト力も最大で初期型BSデュアルドライブ以下とアシスト力が無いと良いところがない。アシストONとOFFがあいまいなのにしっかりとパワーを出すYPJ-Cや、1漕ぎ目でパワフルにアシストするパナソニック・ハリヤと比べたら完全に負けている。現時点では売れる可能性はあまり高くないのが正直な感想だ。
BHのクロスバイク形電動アシスト自転車 BH E-motion Easy GO Crossに試乗した(シクロアシスト)
自転車の新たな可能性が見える電動アシスト3輪セミリカンベント TOYODA TRIKE
Velo Tokyo 2016のWebサイトでTOYODA TRIKEという自転車ブランドが出展するとあった。TOYODA TRIKEは新たなモビリティを作ると言われているコンセプトモデルを出展・するとWebに掲載していたTOYODA TRIKE。どういう自転車なのか、二子玉川に行ってTOYODA TRIKEを見てきた。
TOYODA TRIKEは前2輪・後ろ1輪の電動アシストセミリカンベントとなっている。トレッドが狭い前2輪と珍しい構造を採用しているが、前2輪機構以外も従来の自転車では無い設計を採用している電動アシスト自転車となっている。今回はTOYODA TRIKEを見たり試乗した感想を書いてみたい。
前2輪連動サスペンションフォークシステムという機構
トレッドが狭い前2輪の3輪車で有名なのはスクーターだろう。日本ではヤマハ・トリシティ、海外ではピアジオ・MP3、ジレラ・FUOCO、アディバ・AD TRE、プジョー・METROPOLIS(日本未発売)で前2輪機構を採用している。
LMWテクノロジー実証テスト - バイク・スクーター・ LMW | ヤマハ発動機株式会社では、前2輪にしたことにより、グリップ力が上がり安定性が上がる、前2輪のため1輪が滑りそうになっても、別の1輪がグリップする安定性の高さを特徴としている。
TOYODA TRIKEは前2輪がチェーンを介して連動するサスペンションシステムを搭載している。片方の車輪などが段差を捉えたとき、他方の車輪を押し下げる力が直ちに働いて両輪が常に均一に路面を捉えるとのこと。バンクするだけの前2輪システムというわけではないようだ。
ボルトオン方式のサブフレームを採用
フレームには自転車では珍しいボルトオン方式のサブフレームを採用している。これはフロントヘッド周辺部分、シートポスト周辺の白色のフレーム部分がボルトオンされている。このため用途に応じて変更ができるとのことだ。
Webサイトには書いていないが、注目する部分としてアシストユニットと車体を繋ぐアダプターもボルトオン方式を採用していることだ。その理由は後に解説する。
自動車のような直進安定性
独創的なスタイリングが気になり真っ先に試乗した(恐らく一番最初に試乗した)。Velo Tokyoのコースは狭く、直進安定性しか体験できなかったが、自動車のような直進安定性を感じた。ハンドルを握る時の感覚が、今までの自転車に乗ったことがないくらいリラックスしていてるのがわかり驚いた。個人的には一般公道で乗ってみたい。
海外展開は容易な可能性が高い理由
アシストユニットは、ディスプレイ等を見る限りヤマハ・PASシリーズを採用している。PASシリーズの電動アシストユニットは日本国内向けの物だが、TOYODA TRIKEはアシストユニットと車体を繋ぐアダプターにボルトオン方式を採用している。
このため、アシストユニットを搭載するスペースに入れることができれば、他会社のアシストユニットを比較的簡単に搭載することができるのでは無いかと思う。ヤマハ・PWシリーズやSHIMANO・STEPS等の海外用のアシストユニットを搭載できれば、海外展開は容易な可能性が高い。
海外展開について書いているのは、車体価格が高価なためなのもある。話を聞くと車体価格は30万円に抑えたいと言っていた。A2B Hybrid 24が税抜価格29万円するのを考えれば、世界的にも類を見ない独創的な電動アシスト自転車が30万円で買えるのは安い。
電動モペッドのようなユーロ系電動アシスト自転車 A2B Hybrid24を試乗してみた
しかし日本国内では30万円の電動アシスト自転車を買う層は少ないだろう。このような高価な電動アシスト自転車が多く売れるのはヨーロッパ市場ぐらいなのではないかと思う。海外用のアシストユニットを搭載し海外で売るのは絶対考えないといけないだろう。
サドルの背もたれは個人的には別体式のほうが良いと感じた理由
TOYODA TRIKEのサドルは専用品で小さい背もたれが付いている。背もたれが小さいため、バックパックを装着していても乗ることができ、小さい背もたれでも安心感がある。ただ、背もたれ付きサドルは、サドルに不満を感じた時に他のサドルに交換するのができなくなる。個人的な意見としては、サドルと背もたれは別体式にすればサドルの選択肢が幅広くなると思う。但し背もたれを別体式にするとコストがかかる問題がある。
自転車を支える取っ手が欲しい
原付スクーターには駐輪時にスタンドをかけるために車体に取っ手があるが、自転車は車体が軽いためそのような取っ手は必要ではないことが多い。TOYODA TRIKEは車体が重いため、駐輪時に車体を出すなどを行う時、持ち上げるのが難しいため取っ手が欲しい。
屋根付き自転車のベース車両として理想的な自転車と思う理由
乗車姿勢が低いリカンベントは屋根を装着するモデルがある。日本ではかつて存在したTartaruga Type-Rがキャノピーシステムをオプションで存在していた。
屋根を装着すると、必然的に重心が上がり不安定になると思われるが、前2輪機構のため屋根付きによる不安定な問題も解消されるのでは無いかと思う。
電動アシスト3輪セミリカンベントのTOYODA TRIKEは、ただの面白い自転車ではなくて新たな可能性を持ったモビリティだと自分は感じた。一般公道で試乗できる機会があるのなら真っ先に行くつもりだ。
未来へ踏み出す新しいモビリティ 豊田TRIKE株式会社
https://www.cyclorider.com/archives/24167
折り畳み自転車の部品をスチール化して耐久性を上げる方法がある
一般的に折りたたみ自転車に採用される部品は、安価なモデルでは重いスチール製を採用し高級モデルになればなるほど、軽量なアルミ製の部品を採用している。
折りたたみ自転車は折りたたんで持ち運びを行うため、アルミ製部品等の軽量な部品を採用しているモデルほどありがたられる一方で意図的にスチール製の部品に変更するユーザーもいるようだ。
折り畳み自転車にはスチールパーツが、、、: Theっ学健究所!壱元亭
上記のブログの内容を書いている人は、西DAHON(DAHON SPEED P8タイプ改)、スピママGTR(DAHON SPEED P8改)、パナソニック・ビーンズハウス改、ルイガノMVF、オモイヨWW(パナソニック・レマイヨW改)、トーエイ・ランドナー、BSユーラシアスポルティーフ、オールメッキフレームロードバイク、ステンレスフレームロードバイク、片倉シルク・ピストR1-R、GT Finale(フラットランドBMX)と多種多様な自転車を持っていて、さらに多くのオートバイも所有している。
参考:http://replica2st.la.coocan.jp/Motorcycle/MotorCycle.htm
ブログの内容を見ていると、街乗り用のDAHONはステム・シートポストを敢えてスチールパーツに交換しているとのこと。理由はアルミパーツだと可動部分の摩耗が進んでしまい、ガタツキが進行したり、ポスト径が痩せて締まらなくなるとのこと。
DAHON系の折りたたみ自転車は、折りたたむ時にステムやシートポストを動かす必要がある。アルミ素材はスチール素材と比べると柔らかいため、摩耗しやすいのも理解できる。
折りたたみ自転車の部品をスチールパーツを使用して摩耗を減らす方法は、DAHON系統の自転車だからこそできる芸当だと思う。他の量産折りたたみ自転車はスチールパーツを採用しているモデルの多くはできの悪い車体が殆どで、高価なモデルになるとスチールパーツを採用していないのが殆どになるからだ。個人的に気になるのはスチール部品が摩耗に強いのなら、フレームもスチール製のほうが折りたたみ時の摩耗に強いのではないのではという仮説も生まれてくる。