デイリーアーカイブ Apr 21, 2025

16インチ超軽量折りたたみ自転車 RENAULT MAGNESIUM8とDAHON Curve D7を比較する

超軽量折りたたみ自転車を売りにしているRENAULT LIGHTシリーズ。新しく登場したRENAULT MAGNESIUM 8は、16インチ変速機付き折りたたみ自転車で重量は僅か8.2キロと軽量なのが特徴だ。今回はRENAULT MAGNESIUM 8の紹介と、ライバルであるDAGON CURVE D7の比較を行いたい。 RENAULT MAGNESIUM8の解説 RENAULT MAGNESIUM8のフレーム素材はマグネシウムを採用。かつてマグネシウム素材を採用した自転車といえば、メリダのレース用自転車やピナレロ・ドグマで有名だった。かつては高価なフレーム素材で知られていたマグネシウムが、今では7万円の折りたたみ自転車に採用されているのは不思議な感覚だ。 ブレーキはブランド名不明のVブレーキ。ギア比は前は47T、後ろは11-28Tの7速スプロケットを採用しているらしいが、型番がTZ21のためボスフリーではないのか?もしかしたら14-28Tの可能性がある。16インチを車輪が小さく、多くの20インチ小径車よりも軽いギア比となっている。タイヤは16×1.75インチでタイヤのブランド名は不明。 RENAULT MAGNESIUM8とDAHON CURVE D7を比較する RENAULT LIGHTシリーズのライバルと言えばDAHONだろう。14インチ折りたたみ自転車のRENAULT ULTRA LIGHT7はDAHON DOVEよりもよく出来た所が多かった。ULTRA LIGHT 7は軽量な車体重量、高級感がある部品、身長が高い人でもポジションが出る利点があり、DAHON DOVEではなくULTRA LIGHTを選ぶ人がいてもおかしくはなかった。 https://www.cyclorider.com/archives/16991 RENAULT MAGNESIUM8のライバルはDAHON CURVE D7だろう。DAHON CURVE D7の車体重量は11.6kg。MAGNESIUM8の8.2kgと比較すると重い。しかしCURVE D7はMAGNESIUM 8と比較すると有利な点がある。 CURVE D7のフレームにはリアキャリアの取り付けやボトルケージが取り付け可能な台座がある。ヘッド周りには、ハンドルの動きに左右されないフロントキャリアが取り付けられるブラケットがある。このような台座は折りたたみ自転車をシティコミューターとして使うには重要な部分だ。 スタンドもMAGNESIUM 8はちゃちなサイドスタンドなのに対してCURVE D7はセンタースタンドを装着している。因みにMAGNESIUM 8はセンタースタンド装着のための台座がないため、CURVE D7のようにセンタースタンドの装着はできない。 CURVE D7の折りたたみサイズはW73×H60×D34cmとなっており、MAGNESIUM8よりも折りたたみ時の長さが3cm長い。これはハンドル~サドル間の長さがCURVE D7のほうが長いということだろう。身長が高い人ならハンドル~サドル間はある程度長いほうが良い。身長183cmの自分がCURVE D7に乗った時、多少前傾姿勢になったが窮屈な乗車姿勢ではなかった。身長がある程度高い人ならCURVE D7のほうが良いのではないかと思う。 折りたたみヒンジはMAGNESIUM 8はDAHON ROUTEなどに採用されている標準的なタイプなのに対して、CURVE D7はV-Clampテクノロジーというシステムを採用している。DAHONによると軽い力でレバーのロックがかかるとのことで、20万円を超えるDAHONのハイエンドモデルでも採用されているシステムだ。ハンドルを装着するレバーもCURVE D7のほうが大きくて操作が行いやすい。このレバー部分の違いは日常的に折りたたみを行う人ほど気になるだろう。 ギア比はMAGNESIUM 8は前は47T、後ろは12-28Tの7速スプロケットなのに対して、CURVE D7は前は52T、後ろは11-28Tの7速スプロケットと高速仕様となっている。ただ、16インチ折りたたみ自転車は20インチよりも段差の通過に弱いので、MAGNESIUM 8が不利だとは思わない。 https://www.cyclorider.com/archives/16824 RENAULT MAGNESIUM 8は軽さばかりクローズアップされていで持ち上げられているが、個人的には見ている部分が浅いとしか言えない。DAHON CURVE D7と比較すると日常的な使い方はCURVE D7のほうが有利な所が多い。このような部分は人によっては軽さよりも重要な場合があるからだ。 個人的には、徹底的に軽さを重視したいのならMAGNESIUM...

セミファットバイクは街乗りに向いているか

ロードバイクからマウンテンバイクまでタイヤの幅が段々と太くなっている。ロードバイクの世界では従来よりも少し太い25ミリや28ミリタイヤが注目されたり、タイヤが太くダートも走れるグラベルロードが登場している。 マウンテンバイクの世界ではファットバイクが登場し、マウンテンバイクとファットバイクの中間のタイヤ幅を採用したセミファットタイヤも出ている。 セミファットバイクも安価なモデルが出ていて人によっては、街乗りからダードまで幅広い使い方を使用と思う人もいると思う。 自分が試乗した限りでは、セミファットバイクは、オフロードではグリップ力が高く。安心感が高かった。それなら舗装路ならどうなのか。 JAMISの試乗会で、セミファットバイクのDRAGON SLAYERに乗ったことがある。舗装路では走りは重かった。個人的には舗装路で太いタイヤを履きたいのなら2インチぐらいが限界なのではないかと思った。 個人的にはセミファットバイクは街乗りには向かないと思う。従来のマウンテンバイクよりも太いタイヤ幅は、オンロード走行よりも、オフロード走行をするのが向いている。 また、セミファットバイクのタイヤはラインナップが少なく高価だ。よっぽどのことがない限り、マウンテンバイクで街乗りしたいのなら従来のマウンテンバイクのほうが良いだろう。

実例から学ぶ自転車の走りはフレームで決まる理由

自転車の走りを決めるのは、フレームなのかコンポなのか気になる人は多いと思う。多くの人はホイール等の部品を交換して走りを良くするのが一般的。しかしフレーム交換で走りが変わってしまう事例もあるようだ。 ODDITYK-XC おニューのフレームで気持ちよくサイクリング!と思ったものの数分後にはガッカリする事に。 とにかく進まない。 何というか地面に引っ張られているような(^^; 最初はディスクブレーキの干渉やらタイヤの空気圧などをチェックしたのですが、すべて異常なし。 走っている場所が悪いのか?とオン、オフ色んな道を走行するも感覚は変わらず。 そして思い出す。 この地面に引っ張られる感じ、以前に所有した自転車の走行感覚と同じやん! フレーム以外はほぼ全てHAROのMTBからの移植なので、原因はフレームとしか考えられません。 http://ikupon.comの2017/2/20(2017/1/20は恐らく誤植)から引用。Haroのダートジャンプタイプのマウンテンバイク「Escape 8.1」から、ヤフオクで購入した中国ブランド「ODDITYK」社のマウンテンバイクフレームに部品を移し替えたが、走りが悪く、すぐにフレームを元に戻したとのこと。 写真を見る限りだと、有名ブランドのエントリーマウンテンバイクに見劣りせず、フレーム重量も記事を見ると約1.7kgとそれほど重くない。 ここでわかるのはフレームの性能は重要だということだろう。特に安価なエントリーモデルでは差が大きい。クロスバイクの解説記事では基本的には車体性能そこそこの性能しか求めないので、そこまでシビアには見ていない。これは自転車に乗り始める普通の人にとっては、性能よりもスタイルを重要視したほうが、乗るモチベーションが高いと考えているためだ。 しかし、シビアに比較するとしたら話は別だ。自分が試乗を行った限りでは、AEONBIKEのプライベートブランドの5万円クロスバイク「Momentum  I need Z3-Air(現Z5)」を基準とすると、ライトウェイ・シェファードシティやルイガノ・シャッセ、GIOS・ミストラルは走りはZ3-Airよりも走りがモッサリしていると感じた。 https://www.cyclorider.com/archives/12238 ここで問題になるのが、走りの違いは簡単にわからないこと。例えば写真のウメザワは5万円のクロモリスポーツ自転車「ブリヂストン・クエロ」に似ているが、実際の走りはウメザワのほうが良い。ウメザワは街乗りでも重いギアを回すことができる。ペダルを踏んだ感覚では世の中で言う剛性が高いという感じは無いのに、実際に乗った限りでは重いギアを回してスピードを出すことができる。 スポーツ自転車の走りを比較するのなら実際に乗らないとわからないが、実際にスポーツ自転車に乗れる機会は少なく、安価なスポーツ自転車を比較する所も多くないのは問題だろう。