デイリーアーカイブ Apr 20, 2025

アーバン用自転車コンポーネント「シマノ・METREA」を触ってみた・乗ってみた・質問してみた

シマノが新たにストリート系自転車向けコンポーネント「METREA」が発売された。METREAは、街乗り用の内装変速が中心のコンフォートタイプコンポーネント「NEXUS」、トレッキングバイクといった実用的なスポーツ自転車が中心の「DEORE XT/DEORE LX/DEORE/ALIVIO/ACERA/ALTUS Tシリーズ」などといった非競技向け自転車用コンポーネントとは違い、やや前傾姿勢で乗り、ファッショナブルなアーバン用自転車向けのコンポーネントとなっている。型番はU5000番台。 一番注目する部分はSTIレバー。従来のドロップハンドル用レバーではなく、ブルホーンバー専用のSTIレバーとなっている。ブレーキは油圧式ディスクブレーキで変速は機械式となっている。また、METREAのSTIレバーを装着する場合は、専用ハンドルを装着する必要があるとのことだ。 SHIMANO(シマノ) STIレバー(デュアルコントロールレバー) ST-U5060 右レバーのみ 11S METREA(メトレア) ISTU5060RI posted with カエレバ SHIMANO(シマノ) Amazonで探す 楽天市場で探す Yahooショッピングで探す 7netで探す チェーンリングは裾を守るがチェーンガードが標準で装備されている。シマノのロードバイク用クランクでは、現在チェーンガードがついたクランクはTOURNEY A070とCLARISのみで、シマノのハイエンドモデルでは唯一のチェーンガード付きロードバイクタイプのクランクだ。チェーンガードも樹脂製ではなく金属で、クランクの造形に合った形状をしている。 SHIMANO(シマノ) クランクセット FC-U5000-1 42T 170mm 11S BB別売 METREA(メトレア) IFCU5000CXB2C posted with カエレバ SHIMANO(シマノ) Amazonで探す 楽天市場で探す Yahooショッピングで探す 7netで探す METREAを触ってみた感想 シマノ・メトレアを装着した自転車が試乗可能だったので試乗した。試乗した限りではブルホーンバー仕様のデュアルコントロールレバーのシフト操作は扱いやすい。ロードバイク用のデュアルコントロールレバーをブルホーンバーに装着すると、フラット部に近い部分で変速を行わないと行けない。メトレアのデュアルコントロールレバーは、ブルホーンバー専用のデュアルコントロールレバーのため、ブルホーンバー上部を握っても変速ができる。形状もドロップハンドル用のレバーの場合はドロップの下部分を握るように最適化された形状なのに対して、メトレアの場合、ブルホーンバーに装着するのに最適化した形のレバーとなっている。 METREAのコンポーネントで疑問に思ったことを質問してみた シマノ・METREA搭載の自転車を試乗した後、感想を尋ねられたので、感想や疑問に思った事の質問と回答についてまとめてみた。 Q:シマノの部品と言えば汎用性を重視したものが多いのに対して、メトレアは非常に尖ったコンポーネントでシマノらしくないと感じた。 →METREAはシマノにとって、新たな挑戦の意味合いもあるとのこと。アーバンコンセプトを打ち出すためにあえて尖った仕様にしたらしい。 Q:デュアルコントロールレバーの大きさが気になってしまう。 →油圧機構を搭載しているため、現時点ではこのぐらいの大きさになってしまうとのこと。 Q:ワイヤー式ブレーキ仕様や、従来型のブルホーンバーに搭載できる物を作る予定は? →ワイヤー式ブレーキ仕様や、汎用品のブルホーンバーに対応できる物の作成は考えているとのこと。 Q:サンエクシードやVelo Orangeのようなレトロ部品を、シマノはなぜ作らないのか →過去を向いた物を作ると会社が衰退してしまうためとのこと。ただ、社内ではレトロな部品を採用した自転車に乗っている人はいるとのこと。 シマノ・METREAは公道用コンポーネントと言えるか アーバン用コンポーネントのMETREAは、非競技用で制動力、コントロール性が高い油圧式ディスクブレーキ、チェーンガード付きクランク、ブルホーンバー用デュアルコントロールレバーと、公道でも扱いやすい部品を採用していて、公道用コンポーネントとも言えるだろう。しかし、METREAのアーバン用コンセプトを重視しているため、専用ブルホーンバーが必要な部分はハンドル選択が少なくなるのは大きなマイナスだ。  

理想主義を貫いた折りたたみ自転車 Birdy Monocoque/Birdy Classic

折りたたみ機構がフレームになく、前後サスペンションを搭載したBD-1は、理想的な折りたたみ自転車の設計だろう。しかし、初期型のBD-1は、90年代のドイツ車を彷彿とさせる理想主義を求めた欠陥車といえる自転車だった。フロントフォークのオフセットがなく、柔らかいサスペンションにより、安定性が低い折りたたみ自転車として知られている。 参考:r&m BD-1はなぜ転倒するか? なぜ、BD-1(Birdy)の走りは不安定なのかまとめてみた – シクロライダー BD-1が登場した90年代後半のドイツブランドの自動車は、理想を追い求めた自動車ほど問題を引き起こしているのがある。DKW Monzaのデザインをオマージュした未来的なスタイルのアウディ・TTは、アウトバーンで横転し死亡事故が発生し改修を行った。登場時は2階建て設計を採用し、コンパクトな車体で高い衝突安全性を売りにした、メルセデスベンツ・Aクラスはヘラジカ回避テスト(エルクテスト)での転倒が問題になった。2人乗りのシティコミューターのMCC・スマートは運転姿勢やATの作りの悪さが指摘されている。 参考:MCC・スマートK アウディ・TT、メルセデス・ベンツAクラス、スマートはその後の改良によって、これらの欠陥は改善した一方、BD-1は初期型のスタンダードフレームからモノコックフレームに変わっても、直進安定性の低さは変わっていないため、多くのBD-1ユーザーが改造を行い、直進安定性の改善を行っていた。 そんなBD-1はBirdyと名前を変えた。今回、ミニベロフェスタでBirdyモノコックとBirdyクラシックの2台に試乗することができた。 安定性が高くなったBIRDYシリーズ 今回のBirdyに乗って驚いたのが安定性が高くなり普通の小径自転車になったということ。従来のBD-1では手放し運転は不可能と言われていたが、Birdyシリーズでは手放し運転ができると言う話もある。他の人の記事を見ても、安定性は高いという評判が多い。 見せてもらおうか、新型birdyの性能とやらを!!:黒薔薇堂随想LOG:So-netブログ Cat Cafe 鮪 新型BIRDYモノコック 試乗してきました 自分が試乗した限りでは、初期型BD-1よりは安定性は桁違いに高い。Tern Link N8と比べると、ほんの若干クイックな感じがするが、Birdyは18インチタイヤを採用している。個人的な感想として、BIRDYモノコックの安定性は20インチ折りたたみ自転車に近い安定性だと感じた。 その後にBIRDYクラシックにも試乗。モノコックよりも若干安定性は劣るが、それでも20インチクラスに近い安定性だと思った。 フロントサスペンションの動作も進化している。初期のBD-1のサスペンションは、フニャフニャとした柔らかいだけのサスペンションとなっていた。 その後登場したセーフティサスペンションは硬く、若干サスペンションが動作するだけで、サスペンションの効果が半減するような作りだった。 BIRDYモノコック、BIRDYクラシックに装着されているフロントサスペンションは、セーフティサスペンションよりも動くが、やや固めのバネが装着されているのか昔のモデルみたいに、フニャフニャとバネが動くわけではなく、自然な動きとなっている。 新しいBIRDYシリーズは人に薦めることができる折りたたみ自転車となった。いままでの異様にふらつくハンドリングは、普通の小径折りたたみ自転車と同レベルになり安心して走ることができ、自然な動作になったフロントサスペンションは、小径車で欠点となる小さな段差を快適に通過することができる。 欠点は車体価格が高いことだろう。クラシックで14万円以上、モノコックで22万円以上する。ここまで高価だと多くのライバルがいるため、BIRDYが非常に有利というわけでもないということだろう。

(電動アシスト自転車ウォッチ)ヤマハ・シマノは新たな電動アシストユニットを登場、BHの電動アシスト自転車が日本にやってくる。

原付よりも遥かに面白い電動アシスト自転車の世界の流れを見る、電動アシスト自転車ウォッチ。今回はヤマハ・シマノの新たな電動アシスト自転車ユニットと、BHの電動アシスト自転車タイプクロスバイクについてまとめてみた。 ヤマハ・シマノは新たな電動アシストユニットを登場させた アシストユニットの製造を行っているシマノ・ヤマハから、新たな電動アシスト自転車ユニットを登場させた。 シマノはマウンテンバイク用電動アシスト自転車ユニット「STEPS E8000」が登場。ホローテック2クランクを採用し、従来のSTPESよりもマウンテンバイクに合う形状を採用している。 ホローテック2クランクを採用したシマノの電動アシストMTB向けアシストユニット シマノ・STEPS E8000(シクロアシスト) ヤマハは、YPJ-Rに採用されているPWユニットの上級版である、PW-Xが登場。PWと形状は似ているがコンパクト化・軽量化を行い、ハイパワーモードを採用するなど、PWよりもスポーツ寄りのアシストユニットに見える。両アシストユニットとも海外向けのため日本に来る可能性は低いだろう。 ヤマハの電動アシストユニット「PW」が「PW-X」と進化した。(シクロアシスト) BH E-motion EASY GO Crossが日本で発売される予定 YPJ-Rの登場で、少しづつだが電動アシストスポーツ自転車が知られるようになった。海外では電動アシストスポーツ自転車は多くあるが、日本の本格的な電動アシストスポーツ自転車はYPJシリーズのみと、ラインナップが非常に少ない。そんな電動アシストスポーツ自転車の世界に、BHからE-motion EASY GO CROSSが日本にやってきた。 EasyMotion - Ebike produced by BH Easy Go Crossは後輪インホイールモーターに、トルクセンサーを右リアエンドに装備する設計は不安を感じさせた。大手の電動アシスト自転車は、車体中心部にアシストユニットを置いている。またトルクセンサーはボトムブラケットに装着することで、足の力をダイレクトに反応させるのが一般的となっている。Panasonicの後輪インホイールモーター仕様も、トルクセンサーはボトムブラケットに搭載している。 Rear Hub Unit System | Panasonic Automotive & Industrial Systems Company Europe Velo TokyoでEASY GO CROSSに試乗したが、不安は的中した。一漕ぎ目ではアシストがかからす二漕ぎ目にアシストがかかり、アシスト力も最大で初期型BSデュアルドライブ以下とアシスト力が無いと良いところがない。アシストONとOFFがあいまいなのにしっかりとパワーを出すYPJ-Cや、1漕ぎ目でパワフルにアシストするパナソニック・ハリヤと比べたら完全に負けている。現時点では売れる可能性はあまり高くないのが正直な感想だ。 BHのクロスバイク形電動アシスト自転車 BH E-motion Easy GO Crossに試乗した(シクロアシスト)