デイリーアーカイブ Oct 28, 2024

動画で見る電動ファットバイクの魅力 HaiBike Fat Six

 日本では電動アシストスポーツサイクルがブームになりつつある。その流れで電動アシストマウンテンバイクも登場している。ヨーロッパでは既に電動アシストマウンテンバイクは、様々な会社にある。それだけでなく電動アシストファットバイクまであるのだ。 ファットバイクとは、通常のマウンテンバイクよりも2倍ほど太いタイヤを履いた自転車。雪道を走るために生まれたタイヤだが、太いタイヤのおかげで安定性が高いので、一部ではマウンテンバイクのように使う人もいる。 動画はHaibike Fatsixに乗り、トレイルから雪山まで様々な所を走行し、オールマイティに楽しめる自転車だというのをアピール。注目は雪山の坂道をグングンと楽しそうに上って行くところ。実際に体験すればわかるが、ファットバイクは雪道を走れるが決して楽に走れるわけではないのだ。動画のようにグングンと上れるのなら、リフト要らずでスノーアクティビリティを楽しめる新たな観光資源になるだろう。因みに、Haibike Fatsixは日本未発売。将来的に日本にもやって来るのを期待したい。  

動画で学ぶシクロクロスライディングテクニック

主に泥道の周回コースを走るシクロクロスレースは、キャンバーを越え、砂道を走り、時には自転車から降りないといけないレースだ。Specializedの公式サイトでは、シクロクロスレースのライディングテクニックを紹介している。今回はSpecialized公式Youtubeで公開されているシクロクロステクニック動画をまとめてみた。 キャンバーの走り方 バリアの越え方 自転車の降り方 砂道の走り方 公道でシクロクロステクニックは役に立つか? シクロライダーは、非競技ユーザー向けの自転車情報サイトで、レースのテクニックは紹介しない。しかし、今回、シクロクロステクニックを紹介したのは、公道でも役に立つ場面があると思ったからだ。シクロクロステクニックが一番公道で役に立つ場面は、自転車から降りて持ち上げて行くテクニックやバリアの越え方だ。歩道を走行していたら道が途切れて歩道橋を渡る場合に役に立つだろう。テクニックに興味がなくても、解説を見ると参考になるので必見だ。

電動アシストスポーツバイク(E-Bike)で峠を上れ! ミヤタ・クルーズで行く十国峠

電動アシストスポーツ自転車(E-Bike)は航続距離が長いの車種が多い。アシストが弱いモードだと航続距離100km以上の物は当たり前だ。ヤマハ・YPJ-ECなど、一部車種では最長航続距離222km(プラスエコモード)と非常に長い車種もある。 電動アシストスポーツ自転車の航続距離で注意すべき所は、航続距離の計算は業界統一テストの基準で計測されていること。ヤマハYPJのカタログでは、このような文が載っている。 一充電あたりの走行距離は、2010年3月改正の自転車協会電動アシスト自転車安全基準に規定された「標準パターン」を バッテリー満充電からアシスト停止まで走行したときの走行距離の当社測定値。 「標準パターン」の測定条件:バッテリー新品、常温15~25°C、車載重量(乗員および荷物を合計した重量)65kg、 平滑乾燥路面、無風、無点灯状態で、平坦路(1km)、勾配4度の上り坂(1km)、平坦路(1km)、 勾配4度の下り坂(1km)を含む全長4kmの標準走行路を設定し、平坦路「変速機※A」15km/h、上り坂「変速機※B」10km/h、 下り坂「変速機※C」20km/hで走行し、1kmごとに一旦停止。 ヤマハ YPJカタログより 自動車ではカタログ燃費よりも実燃費のほうが悪い例が多い。しかし、電動アシスト自転車の場合は、カタログ値よりも実際の数値のほうが距離が伸びる場合が多い。例を挙げると筆者は、ヤマハの電動アシストクロスバイク「YPJ-C」(最大航続距離約40km)で浜名湖1週100kmを行ったことがある。ここまで航続距離が伸びたのはサイクリングコースの殆どが平地で、アシストの作動が少ないため実現出来たのだ。 https://www.cyclorider.com/archives/20982 一方、坂道だけを上る場合、航続距離はカタログ値よりも少なくなる。ヤマハ・PASのカタログには標準パターンによる航続距離と4度登坂連続パターンの違いを紹介したページがある。標準パターンでは70キロ以上アシスト可能な電動アシスト自転車でも、4度登坂連続パターンでは20キロ程度しかアシストしない、 そこで気になるのが、電動アシストスポーツサイクルは峠を上れるかということ。今回、道の駅伊豆ゲートウェイ函南で電動アシストスポーツ自転車「ミヤタクルーズ」をレンタルし、峠に行ってきた。ミヤタ・クルーズはシマノ製ロードバイク用ホイールや油圧ディスクブレーキを搭載した電動アシストクロスバイク。リング錠も装備し走行性能だけでなく実用性も意識している。 今回行く峠は十国峠。峠の名は伊豆・相模・駿河・遠江・甲斐・信濃・武蔵・安房・上総・下総の 10国を展望できるから名付けられたようだ。道の駅伊豆ゲートウェイ函南から十国峠までの距離は約16kmで獲得標高約650mとのこと。 こちらは道の駅伊豆ゲートウェイ函南のスタート時の写真。ディスプレイに表示されている航続距離はカタログ値と同じだ。早速十国峠に行こうとするが、見知らぬ街のため迷うことに。 30分後、ふとディスプレイを見ると、なんと航続距離が増えていた。最初はバグが発生したかと思ったが、どうやらバグではなく、走行条件に合わせてディスプレイに表示される航続距離が変化するようだ。この場合は、平地しか走行していないため通常よりもアシストがかからないので、航続距離が増えたらしい。 十国峠に近づくにつれて坂が多くなってきた。このような場所は一般的なクロスバイクだと12km/h程度で上るが、ミヤタ・クルーズは時速15~17km/hで上っていく。脚力もそれほど使わないで上っていく。クルマが多くて早く抜けたい坂道を走るのなら電動アシストスポーツサイクルは有効だろう。 欠点は坂ではアシストが常時作動するため航続距離が減ってしまうこと。スタートから僅か1時間もたっていないのに航続距離はエコモードで70km台にまで下がってしまった。 坂道をどんどん上れば上るほど、航続距離は下がっていく。しかし、アシスト側が上り坂が続いているのを判断したのか、航続距離の落ち方が遅くなった。 伊豆はアップダウンは多いが自然豊かで走るのは楽しい。特にE-bikeだと楽に走れるので道を間違えても安心して走れる。ただ、今回乗ったE-Bike「ミヤタ・クルーズ」は、アシストがかかるとターボのような高音が聞ける。平地を走るのならアシストは発進時しかかからないので良い。しかし、上り坂ではずっとアシストがかかるため、2時間も聞くと非常に耳障りに感じるのだ。 スマートフォンの地図アプリで、残り距離を確認すると、目的地まであと少しだとわかった。そこでアシストモードをハイモードに変更して一気に上ることにした。ミヤタ・クルーズに搭載されているアシストユニット「シマノ・STEPS E8080」はトルクよりも回転重視でアシストするが、アシストが一番強いハイモードでは、パワフルにアシストがかかる。 ハイモードにしたおかげで、十国峠に到着した。 メーターを見ると航続距離の数字はハイモード:26km、ノーマルモード:36km、エコモード:39km。上り坂では航続距離はカタログ値よりも短いが、まだまだ上れそうだ。 この後、観光地を周りながら道の駅伊豆ゲートウェイ函南に戻った。十国峠を上った後は下るだけでアシストは発生しないので航続距離はどんどん増えていき、ゴールの道の駅・伊豆ゲートウェイでは最長航続距離68kmとなった。筆者としては、ミヤタ・クルーズの航続距離の限界を見ることができなかったので、乗鞍スカイラインや湯田中~渋峠など長い峠道を電動アシストスポーツサイクルで上って航続距離の限界を見たいものだ。 MIYATA E-Bike