デイリーアーカイブ Nov 19, 2024

モペットスタイルの洒落たE-Bike「FANTIC ISSIMO(日本仕様)」をインプレッション

E-Bikeが一般的な人力自転車や原動機付き自転車と違うのは、可処分所得が高い人を狙っているため、従来の枠には囚われない面白いタイプのモデルが登場していることだろう。 その中でも、今回紹介するのはFANTIC  ISSIMOだ。FANTICは1968年に誕生したイタリアのオートバイブランド。小排気量のスクランブラー、オフロードオートバイ、トライアルタイプのオートバイで有名になったオートバイブランド。その後倒産するが、現在は投資会社の支援により華々しく復活した。近年では、2020年10月にヤマハモーターヨーロッパが、イタリア二輪車エンジン製造会社「モトーリ・ミナレリ」の株式をFANTICに譲渡したことでも知られているだろう。 日本市場では、FANTIC製E-Bikeに関しては、ドイツ「Brose」社のドライブユニット「Brose Sシリーズ」を搭載した、日本国内での公道走行不可、EU仕様のE-MTBシリーズと、型式認定を取得し日本国内での公道走行が可能がシティモデル「ISSIMO」を展開している。 ISSIMOは、かつてFANTICのラインナップにあったエンジン付き自転車「モペッド」の名前を受け継いだE-Bike。トラスフレームに前後ライト、ファットタイヤを採用することで、他にはない個性的なスタイルが特徴的なモデルだ。2018年のミラノモーターサイクルショー(EICMA)でコンセプトモデルが登場、2019年にユーロバイクアワード2019を受賞。2021年6月に公益財団法人日本交通管理技術協会が推進している型式認定を取得し、日本仕様が登場した。 ISSIMOにはコミューター向けのモデルで、VEE-TIRE Speedster 20×4インチスリックタイヤにリアキャリアを装備した「URBAN」と、オフロード走行を意識したVEE-TIRE Mission Command 20×4インチタイヤと、ミニマムなリアフェンダーを採用した「FUN」の2モデルを展開している。今回インプレするのはリアキャリア付きの日本仕様のURBAN。価格は36万円(税抜)。 FANTIC ISSIMOの車体をチェック FANTIC ISSIMOは、かつて存在したペダル付き原動機付き自転車「モペッド」の名前から取っている。ただ、かつてのISSIMOが一般的なデザインのモペッドで実用車のイメージなのに対し、E-Bike化した現代のISSIMOは、独特のゴツいスタイリングで、ファッショナブルなスタイリングを実現した。   この投稿をInstagramで見る   Issimo Center(@issimoforever)がシェアした投稿 このような、跨ぎやすいステップスルースタイルを採用した自転車は、人力自転車やE-Bikeでは、できるだけ優しいデザインを採用するのが一般的。しかし、ISSIMOは20×4インチの太いファットタイヤに、オートバイを連想させるトラスフレームなどを採用することで、マッシブなデザインを実現した。 車体重量は33キロ。一般的なE-Bikeが20キロ台なのを考えると重い。バッテリーはシートチューブに縦置きされている。 フロントライトはTrelock Veo 50。ライト自体は汎用品のようだが、ブラックのプラスチックカバーをかぶせることで、ひと目で見てISSIMOだとわかるデザインを実現した。E-BikeではBianchiの「e-SUV」(記事)や「E-OMNIA」(記事)、HaiBikeの「XDURO」など独自性を出すためにフロントグリルやフロントライトを採用しているモデルがあるが、汎用ライトとプラスチックカバーを組み合わせることで、コストや故障時の交換での時間を抑えつつ独自性を出すことができたISSIMOの手法は賢い。 サドルにはISSIMOのロゴが入っている。幅は広めで厚めのサドルとなっており、アップライトな乗車姿勢に対応している。 車体後方にはテールライトを標準装備。URBANに標準装備されているリアキャリアは小物入れとなっている。小物入れは鍵で開閉できるが、500mlペットボトルを入れることができないほど浅い。細いワイヤーロックや小物などを入れる簡易的なスペースで見た目重視だ。 フロントにはサスペンションフォークを搭載。80ミリトラベルでブランド名は不明。本格的なオフロードを走るのかというよりは街乗り向けだ。 変速機はシマノNEXUS内装5段変速。ブレーキはシマノ製油圧ディスクブレーキを搭載。リング錠など、車体にはカギは無い。 ドライブユニットはBAFANG M500。定格出力250W、最大トルク80Nmを発生する。 ハンドルにはスピードなどを表示する液晶ディスプレイ、アシストのモード切替などを行うスイッチ、グリップタイプのシフトレバーを装備した。 ちなみに、ISSIMOには様々なパーツがオプションで用意されている。例えば車体にはトラスフレームを隠すカバーを装備することが可能。フレームカバーはソリッドタイプから半透明仕様まで用意されており、自分好みのISSIMOにカスタマイズ可能だ。 ハンドルやフレームにはISSIMO専用のバッグを装着可能。また、リアキャリアを標準装備したURBANは、リアキャリア左右にサイドバッグを装着できる。 FANTIC ISSIMO(日本仕様)をインプレ 今回、白馬エリアでFANTIC ISSIMOに時間をかけて試乗することができた。 最初に注意したいのはサドル高。サドル高に関しては、身長180センチメートルの筆者でも両足つま先立ちで乗ることができる。ただ、ISSIMOは車体重量が33キロと重いため、スポーツサイクルのように両足つま先立ちの状態だと、慣れていないと立ちゴケする不安がある。そのため、サドル高は少し低めにして乗るのがいいだろう。 ちなみに日本人の女性の平均身長(約157センチメートル)でも乗れるとのこと。ただし、その場合はサドル高を一番低くしても両足かかとまでべったりとした状態で足を地面に下ろすことはできず、片足をかかとまでべったりとつける状態で乗るようだ。 乗り心地に関しては、4インチの太いタイヤとフロントサスペンションにより、乗り心地が良く、多少の荒れた砂利道でも躊躇せず走ることができる。乗車姿勢はハンドル位置が高い、シティサイクルのようなアップライトなポジションなので、スポーツサイクルのようにスポーティに走るのではなく、ゆったりと走るのが良いだろう。 走行性能に関しては、車体重量が33キロと重く、一般的な自転車よりも太いファットタイヤのためか、長距離走行を行うのは不向きで街乗り向けだ。アシストレベルに関しては5段階あるが、弱いアシストを使う場面はほとんど無く、一番パワフルなモードを常時使うだろう。アシスト音はヒューン系で比較的静かな部類に入り、シマノSTEPS E6180と同等かそれよりは少し静かなレベルだ。 E-Bikeは自転車なので、アシストを切った状態で人力走行を行うこともできる。ISSIMOもアシストを切って人力走行を行うのは可能だが、車体重量が重く、タイヤが太いため人力走行はあくまでもおまけといったところだ。 ハンドリングに関しては、重いバッテリーを縦置きにしているため、バランスがおかしいE-Bikeにある、起き上がりこぼしのように、車体が倒れなくて持ち上がる感覚は無いが、車体全体が重く太いタイヤで抵抗が大きいのか、倒し込みが重い。ただISSIMOは街乗り用E-Bikeなので、特に問題はないだろう。 押し歩きに関しても車体が重いため、人によっては気になる人もいるだろう。購入する前には一度、試乗を行うのをお薦めする。 FANTIC ISSIMO(日本仕様)はデザイン重視の街乗りE-Bikeが欲しい人向け オートバイを意識したオートバイスタイルのE-Bikeと言うと、近年流行しているのが、かつて存在したミニバイク「カワサキ・コヨーテ」のデザインをコピーしたモデルだろう。   この投稿をInstagramで見る   Heinrich Thomas(@hthomas3223)がシェアした投稿 このようなデザインを採用した電動アシスト自転車やE-Bikeは既にBRONXやROCKA FLAMEといったブランドが20万円以下と低価格で購入できるモデルがあるため、独自性を打ち出しにくい状況になりつつある。 ISSIMOはかつてのモペットの名前を復活させつつ、オートバイスタイルのE-Bikeの中では、トラスフレームなどを採用することで、非常に独自性が高いデザインを実現した。 また、注目すべき所はカスタマイズが比較的容易なこと。例えばオプションでトラスフレームにカバーを装着することができる。FANTICの広告を作るアーティストやFANTICのオートバイを使うカスタムビルダーに、フレームカバーをカスタマイズしてもらうのも面白いだろう。   この投稿をInstagramで見る   Fantic_jp(@fantic_jp)がシェアした投稿   この投稿をInstagramで見る   Fantic_jp(@fantic_jp)がシェアした投稿 #2020年自分が選ぶ今年の4枚 (バイク縛り) ①ユナイテッドカフェにて『HAVE A BIKE DAY.vol.2』開催。 ②ラパイドネオ オーバーランド発売 ③FANTIC CABALLERO広告用イラスト ④Lambretta広告用イラスト pic.twitter.com/ikcR1Gos4P — 加藤ノブキ (@nobtree) January 2, 2021 オートバイを意識したE-Bikeと言うと、単純にオートバイに似せただけのデザインにしてしまうのが少なくない中、ISSIMOはあくまでもオートバイのデザインはエッセンスだけにとどめてており、ガレージにFANTICのオートバイと一緒に置いていても負けないスタイリングなのは大きな魅力だろう。 欠点は販売店が少ない、車体重量が33キロと重い、タイヤが太いため一般的な駐輪用ラックに入らないということ。ただ、ISSIMOを購入する人はデザインに惹かれて購入すると思うので、この辺りの欠点は問題と感じない人が少なくないかもしれない。 FANTIC ISSIMOのスペック   フレーム:アルミフレーム フロントフォーク:サスペンションフォーク 80ミリトラベル 重量:- ブレーキ:SHIMANO 油圧式ディスクブレーキ ギア(前):- ギア(後):シマノネクサス Inter-5E 内装5段変速 フロントホイール:20インチ リアホイール:20インチ タイヤ: Urban:Vee-tire Co Fat、20インチ×4.0 –...

MTBライダー「ニノ・シューター」がボッシュE-Bike Systemのブランドアンバサダーに就任

スポーツ電動アシスト自転車(E-Bike)向けシステムを販売するボッシュは7月21日、東京2020オリンピック競技大会 自転車競技(マウンテンバイク:2021年7月26日 伊豆MTBコース)で連覇を狙うスコット・スラムMTBレーシ ングチームキャプテンのニノ・シューター選手が自社のブランドアンバサダーに就任した事を発表した。 ニノ・シューターは、2016年のオリンピック競技大会で金メダルを獲得、UCIワールドカップクロスカントリー部門では7度総合優勝、マウンテンバイク世界選手権クロスカント リー部門では8度優勝、2019年に行われた東京2020大会コースで行われたテストイベ ントで優勝した東京2020大会出場選手。 ニノ・シューターは日常でも、ボッシュ製eMTB用ドライブユニット「Performance Line CX」を搭載したE-MTB「SCOTT Ransom eRide」に、スマートフォンに接続できるディスプレイ「Kiox」を搭載したモデルを愛用している。 E-MTBでの体験について、ニノ・シューターは以下のように語っている。 「私にとってeMTB は、私の自転車ラインナップの一つと して欠かせないバイクです。特に険しい登りの場面で、人力だけでは到底挑戦できない “自分の限界”に挑戦する事が最高に楽しいです。また登坂だけでなく、岩場等の厳し い地形でのアグレッシブなモーターサポートは、人力の MTB では到底体験できない、 とてもエキサイティングで新しい体験をもたらしてくれます」 Bosch E-Bike Systemを選んだ理由については、以下のように語っている。 「自分の経験を生かしてく れる革新的なパートナーと一緒に仕事をするのが大好きだからです。eBike 業界を牽引する立場であり、スコット eBikeの強力なパートナーであるボッシュは、私にとって理想的でした」 ボッシュドイツ本社でマーケティング&コミュニケーション部を統括するタマラ氏は、 今回のアンバサダー就任について、以下のように語っている。 「ひときわ優れたアスリートであるシューターが、私 たちのアンバサダーに加盟してくれました。彼は MTB、eMTB の分野で情熱を体現しています」 「彼はそれだけでなく私たちボッシュが大切にしてい る“自然や森、山と共存しながらスポーツを続けるライフスタイル”の大切さを、改めて 気づかせてくれました。」とシューターの自然への考え方に言及しました。シューターは 自然環境について、「トレイルは私たちの遊び場ですが、他方で、同じくトレイルを利用 する他人や自然環境への配慮が欠かせません。私たちは次世代へこの美しい景色を つないでいく必要があります」 関連リンク Bosch E-Bike System:https://www.bosch-ebike.com/jp/

コーダブルームからリラックスバイク「KESIKI」登場 リラックスして走るのをコンセプトにしたクロスバイク

総合自転車メーカーのホダカは7月20日、同社のスポーツ自転車ブランド「KhodaaBloom(コーダーブルーム)」から、リラックスバイク「KESIKI(ケシキ)」を発売した。 KhodaaBloomは、日常使い用の実用車から競技用スポーツバイクまで扱う総合自転車メーカー「ホダカ」が、日本人の体格とその使い方に最適なスポーツバイクづくりを通して「スポーツバイクのある華やかな生活」を提供するのを謳うスポーツ自転車ブランド。 KESIKIは、スポーツ自転車でももっと気軽に、ラフな格好で、リラックスして楽しめるのをコンセプトにしたクロスバイク。夕暮れ後の空と海の深い青を表現した「ダークブルー」と、砂浜や地面の色などを連想させる「マットグレー」と、日常生活にマッチしたフレームカラーに、太くて乗り心地g良い27.5×1.75インチタイヤ、上向きのハンドルやクッション性に優れるサドルを搭載することで、リラックスしたサイクリングを楽しめるとのこと。 カラーはダークブルー、マットグレーの2色で、重量は11.9キログラム(500mmサイズで計測)。変速は16段変速。価格は6万4900円(税込)。新型コロナウイルスの影響により生産が不安定な状況の中、460mmマットグレー以外の正確な発売時期は確定次第公式ウェブサイトで発表を行う。 KESIKIが誕生した背景には、社員自身のサイクリング体験がありました。スポーツバイクに乗っている社員のほとんどが、サイクリング中に「一生忘れない景色」を見たことがあると回答しました。それは、星空や海、雨上がりの虹、真夏の田んぼ道、誰かの背中など。思い浮かべる景色は人それぞれですが、何より自分の足でペダルを漕いだあとに心奪われる景色を見たことが、これからの人生や価値観を変える体験となっていました。そして、みなさまにも自転車に乗って一生忘れない「景色」を見つけてほしいという想いを込めて、「KESIKI」と命名しました。 この度発売した「KESIKI」は、スポーツ自転車をスポーツとしてだけではなく、もっと気軽に、ラフな格好で、リラックスして使ってほしいという思いから、どの景色にもマッチするカラーと多様な使い道に対応するパーツを選定しました。フレームカラーは、夕暮れ後の空と海の深い青を表現した「ダークブルー」と、砂浜や地面の色などを連想させる「マットグレー」の2色展開で、日々の生活への馴染みやすさを演出しています。サイドがブラウンカラーのビッグシルエットタイヤは幅広なので一見重そうにも見えますが、乗り心地がよくふらつきにくくてスイスイ進むのが特徴。また、ブレーキはシマノ製の油圧ディスクブレーキを採用しており、軽くレバーを握るだけで安全にしっかりと止まることができます。さらに、乗ったときの前傾姿勢を控えめにして景色を見ながら心地よく走れるように、上向きのハンドルやクッション性に優れるサドルを採用しました。一般的なスポーツ自転車にありがちな「しゃかりき」なイメージとは真逆のリラックスした時間をKESIKIに乗ってご体感ください。 【製品情報】 希望小売価格  : 64,900円(税込) サイズ(適応身長): 420mm(155-170cm)、460mm(165-180cm)、500mm(170-190cm) カラー     : ダークブルー、マットグレー 重量      : 11.9kg(500mmサイズで計測) 変速      : 16段変速 付属品     : フラットペダル、高輝度ライト、キックスタンド、ベル、 リフレクター 発売時期    : 460mmマットグレー…2021年7月20日 その他のサイズ・カラー…入荷次第順次発売予定 取扱店舗    : 全国のKhodaaBloomディーラー 製品情報URL   : https://khodaa-bloom.com/bikes/kesiki/kesiki/ 備考      : 新型コロナウイルスの影響により生産が不安定となっており、460mmマットグレー以外の正確な発売時期は確定次第公式HPで発表いたします。皆様にはご迷惑をお掛けいたしますこと、お詫び申し上げます。 【KhodaaBloom(コーダーブルーム)について】 日常使い用の実用車から競技用スポーツバイクまで扱う総合自転車メーカー「ホダカ株式会社」が、自転車が単なる移動手段としての実用品ではなくスポーツとして楽しむ対象になることを願い2007年(平成19年)に立ち上げたブランド。日本人の体格とその使い方に最適なスポーツバイクづくりを通して「スポーツバイクのある華やかな生活」を提供する。 公式HP    : https://khodaa-bloom.com/ 公式Twitter : https://twitter.com/KhodaaBloom 公式Instagram: https://www.instagram.com/khodaabloom/ ■Instagramでは、KESIKIに乗って日本全国を旅する学生フォトグラファーが撮影した写真を公開予定!