デイリーアーカイブ Nov 17, 2024

MVアグスタから 「LXP(ラッキーエクスプローラプロジェクト)シリーズ」登場 グラベルロードタイプとフルサスE-MTBタイプの2種類を展開

MVアグスタは7月14日、フランクフルトで開催されたユーロバイクショーで、新しいプロジェクト「Lucky Explorer」を発表し、E-EnduroとE-Gravelの市場に参入すると発表した。 ラッキーエクスプローラーとは、かつてMVアグスタを買収したオートバイ会社「Cagiva(カジバ)」が製造していた、アドベンチャーラリータイプのオートバイ「エレファント」からリスペクトしたプロジェクト。因みにカジバはその後、MVアグスタと名前を変更して現在に至っている。 ラッキーエクスプローラーとは、カジバがパリ・ダカールラリーで活躍したオートバイのスポンサーカラーに書いてある「ラッキーエクスプローラー」から名付けられたのだと思われる。 MVアグスタはリリースにて「Lucky Explorer Projectは、MVアグスタの究極の個性であり、砂漠やオフロードでのレースの歴史を作った人々とバイクの情熱、感情、価値、スタイル、ジェスチャーを深く掘り下げ、その感情を表現するものです。それは、モーターサイクルやe-bikeにとどまらず、感情、記憶、価値観、あり方といった総合的な世界です。すべてのオフロードファンにとって待望の復活であると同時に、新たな始まり、未来への飛躍でもあるのです」と語っている。 フルサスE-MTBのE-ENDUROはBosch Performance Line CXモーターを搭載し、内蔵型バッテリー「Bosch PowerTube625/750」を用意。フレームはカーボン製で29インチホイールを採用している。 「Enduroプロジェクトは、息を呑むようなライディング体験、ユーザーフレンドリーな操作性、最高のパフォーマンスと魅力を備えたユニークなEnduroを創造するというビジョンのもと、たゆまぬ設計と開発作業の積み重ねを表現しています」(リリースから) E-グラベルロードの「E-GRAVEL」は、MAHLE X20リアインホイールモーターに、350Whの内蔵バッテリーを採用。フロントフォークはグラベルロードでは珍しく、FOX 32K FLOAT AXサスペンションを搭載。フレームはカーボン製で重量は13.4キロと軽量だ。 「グラベル・プロジェクトは、MVアグスタの「ストレードビアンチェ」向けアイデアです。カンパニョーロ・エカール製コンポーネントを使用したカーボンフレームで、コンパクト、軽量、本質的、機能的な自転車でありながら、オフロードの強烈な個性を保証しています」(リリースにて) MVアグスタ「LXP(ラッキーエクスプローラプロジェクト)シリーズ」の価格、日本国内での導入は不明。 関連リンク MV AGUSTA E-Mobility

E-Bike用ABS製造会社「Blubrake」、シマノと提携してE-Bike用ABSを発表

Blubrakeは7月12日、新型E-Bike用アンチロックブレーキシステムが、シマノと提携により誕生しましたと発表した。 ABSはAnti-lock Brake System(アンチロック・ブレーキシステム)の略で、緊急ブレーキ時にタイヤが回転せずロックした場合、ブレーキを制動した状態でも自動的にブレーキの解除と作動を繰り返し、タイヤのグリップ力を回復させて安定性を保ちつつ、ハンドリングによる危険回避能力を確保する装備として知られている。 Blubrakeは、軽量電動車のブレーキとセンシングアプリケーションに特化した先進的なメカトロニクスシステムを開発・製造するリーディングカンパニー。 2015年に設立された同社は、E-Bikeとs-pedelecs(最高速度時速45キロ用のE-Bikeで免許が必要)初の統合型ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)と、市場に出回っている唯一のE-cargoバイク用ABSを開発。2021年1月に登場したビアンキ E-OMNIA(記事)に、オプションで用意されたことで有名となった。 シマノABS by Blubrakeは、e-bikeの安全性を高め、経験の浅いライダーでも簡単に使用できるようにするために開発された製品。シマノABS by Blubrakeは、パニックブレーキ時にも前輪のロックや後輪の浮き上がりのリスクを大幅に低減し、すべてのサイクリストのライディング体験を向上させ、事故件数を減らすことができる。 このABSは、E-BikeやE-カーゴバイクのフレームに完全に組み込むことが可能で、さらに、シマノがメーカーに提供しているため、シマノの幅広い種類のブレーキや電動キットとの互換性が確保され、簡単かつ即座に統合することができる。 Blubrakeの共同創業者兼CEOであるファビオ・トデスキーニは、以下のように語っている「絶え間ない技術的・産業的対話から生まれたパートナーシップの成果であり、電子バイクのブレーキ安全性を積極的に向上させる製品を市場に提供できることを、特に誇りに思います」 「当初から研究開発に投資し、どのような状況であってもすべてのお客様に使いやすい最先端の製品を提供してきました。これらはすべて、今日のモビリティの発展(コネクテッド、スマート、サステイナブル)に貢献することを目的としています」 関連リンク Blubrake https://blubrake.com/

TREK Fuel EXe 超小型・軽量・低騒音のTQモーターを搭載した超軽量E-MTB

TREKは7月13日、超軽量フルサスE-MTB「Fuel EXe」を発表した。 https://youtu.be/aZBA9wzQIxA 近年、世界のE-MTB市場で注目されているのが、重量20キロを切る軽量E-MTBだろう。車体を軽くするとハンドリング性能などが向上し、従来のE-MTBよりも扱いやすくなるため注目されている。 軽量E-MTBには様々なモデルが用意されており、軽量・低出力モーターを使用したSpecialized Turbo Levo SL(Specialized SL1.1、定格出力240W、最大出力240W、最大トルク35Nm)、Lapierre eZesty(FAZUA EVATION、定格出力250W、最大出力350W、最大トルク50Nm)、BH iLYNX Trail(BH 2EXMAG、定格出力250W、最大出力不明、最大トルク60Nm)から、ノーマルモーターをチューニングして、車体を軽量化したOrbea RISE(シマノ・EP8 RS、定格出力250W、最大出力不明、最大トルク60Nm)、ノーマルモーターをそのまま搭載し、小型バッテリーで軽量化を行いパワーを重視したRotWild RX375(シマノ・EP8、定格出力250W、最大出力推定500W、最大トルク85Nm)、小型モーターながら高出力化を行ったForestal Siryon(Forestal・Eon Drive、定格出力250W、最大出力800W、最大トルク60Nm)など、様々な考えで作られた軽量E-MTBが存在する。 今回登場した、Fuel EXeは、軽量モーター、軽量バッテリーを搭載したタイプで、直接のライバルはSpecialized Turbo Levo SL、Lapierre eZesty、BH iLYNX Trailと思われる。 Fuel EXeのデザインは、ペダルバイク(人力自転車)のFUEL EXをベースにしているが、E-Bikeとは思えないほどのスッキリとしたデザインを実現。同じく、FUEL EXのデザインをベースにしたRailは、大容量バッテリーとハイパワーモーターを組み合わせることでマッシブなデザインを実現したので、対称的と言えるだろう。 モーターはTQ HPR50。TQは組込みシステム、ロボットと自動化ソリューション、ヒューマノイド、コボット、外骨格、医療およびサービスロボットなどに使われるパーツ、航空システムを製造している会社。E-Bike用モーターに関しては、大型でハイパワーで有名なHPR120(定格出力250W、最大出力不明、最大トルク120Nm)を製造しており、ドイツHaiBike社のE-MTB「FLYON」に搭載されている事で有名だ。 今回登場したHPR50のスペックは定格出力推定250W、最大出力300W、最大トルク50Nm。参考としてTREK Railに搭載されているモーター「Bosch Performance Line CX」は、定格出力250W、最大出力不明(参考として日本仕様は非公式情報によると推定550W以上)、最大トルク85Nm。パワーやトルクは通常のモーターよりも少ないがモーター重量は僅か1.8キロと軽量だ。(一般的なE-MTB用モーターは2.9キロ台が多い)。Qファクターは135ミリで、通常のペダルバイク並の数値となっている。 https://youtu.be/uV-2SjLVAoo また、モーターノイズの静かなのを売りにしており。他のE-Bikeと比較して非常に静かなモーターだと謳っている。 https://youtu.be/RLh5U3Ril94 驚くのは形状で、モーターに見えないほど非常にコンパクトな事だろう。これは、TQ製E-Bike内部に使われているハーモニックピンリングギアが関係している。TQのハーモニックピンリングドライブは、航空宇宙、医療技術、ロボット工学の分野ですでに広く使用されている機構で、内部には、同心円状に配置された3つの精密部品、エリプティカルローラーベアリング、内歯車、外歯車が使われている。これにより、従来のギアドライブやベルトドライブと比較して、コンパクトで、強力で、調和がとれており、耐久性があると謳っている。 バッテリーは取り外し可能で容量は360Wh。充電時間は2.2時間。オプションで容量160Whのレンジエクステンダーを用意している。 ディスプレイはトップチューブと同じ高さの5cmディスプレイが搭載されており、明るい日光の下でも読みやすくなっていると謳っている。また、モーターパワー、アシスト比率、ペダルレスポンスのチューニングや、StravaとKomootに接続できるなど、様々な機能があるスマートフォンアプリ「TrekCentral」も用意している。 フレームはOCLVマウンテンカーボンを採用し、サスペンショントラベルはフロントが150ミリ、リアが140ミリ。ジオメトリは下り坂に焦点を合わせた65度のヘッドアングル、77度のシート角、チェーンステーは440mmと短く、リアサスペンションにはジオメトリをすばやく簡単に微調整できる「Mino Link」を搭載。 重量はFUEL EXe9.9XX1 AXSが18.5キロ。価格は最上級モデルのFUEL EXe9.9XX1 AXSが14999 ユーロ(約207万円)。一番安いFUEL EXe6.5が6499ユーロ(約90万円)。日本国内での販売は不明だ。 関連リンク TREK FUEL EXe https://www.trekbikes.com/de/de_DE/fuel-exe/