デイリーアーカイブ Dec 24, 2024
高級折りたたみ自転車と言える自転車 Tern Verge S11i
比較的高価な折りたたみ自転車をラインナップしているTernの中でもVergeシリーズは高価なモデルが多い。Verge S11iは高級車をイメージするような、豪華装備とデザインを採用している。
フレームはVergeシリーズ共通のアルミフレームだが、黒とポリッシュのツートンカラーを採用していて、高級感がある。ステムは角度調整が可能なステムを採用し、ポリッシュされているため、色使いに統一感があり、高級感が一層出ている。
ブレーキはKinetix SpeedStop V-brakesを採用していて、ブレーキの効きは良かった。変速機はスポーツ自転車用内装変速機のシマノ・アルフィーネ11段を採用。内装変速機の利点はメンテナンスが少なくてすむことと、ペダルを漕がなくても変速できる利点がある。逆に欠点は車輪着脱がしにくい、ギア比のセッティングがしにくいという問題がある。シマノは内装8段以上の内装変速機は3段、5段よりもギア比は低い。また、スポーツ自転車用内装変速機のアルフィーネではツーリング用自転車を作っている実績もある。前ギアは46Tと小径車としては小さく、スピードよりもギア比の軽さを重視していると思う。個人的には街乗り以上に使えると思う。車輪径は20インチの406タイプ、タイヤ幅は1.6と少し太めのタイヤを採用している。
Tern Verge S11iの部品構成は通常のスポーツ自転車とは違う個性を持っている。通常のスポーツ自転車では部品構成と言えば、駆動系等の部品のスペックのことを言うが、Verge S11iの場合の部品構成は、駆動系以外の所に注目したほうがいい。Verge S11iは実用性が高い部品を多く標準装備している。角度調整ステム、ハブダイナモ、前後ライト、泥除け、荷台、取り外し可能ペダル(三ヶ島・EZY)を装備していて、自動車の高級車のような豪華さを演出している。ハブダイナモは、BioLogic Joule 3 dynamo Hub wiith Kinetix Proを採用し、別売りのBioLogic ReeCharge関連アクセサリーを装備すると、iPhoneを充電できるらしい。
サイクルモードで試乗した限りでは、走りは軽いがスピードを出す自転車ではなく、デザイン的にスピードを出す気がしない。シマノ・アルフィーネは内装変速機特有のペダルのふみ心地の悪さは短時間の試乗ではあまり感じず、スポーツ自転車用に相応しいと思った。スポーツ走行よりも、スピードを出さない散策に向いているだろう。重量は13.5キロと、フル装備のわりには軽いが、折りたたんで輪行するには少しきついだろう。
ドイツでは、スポーツ自転車に荷台や泥除け、前後ライトを装着したトレッキングバイクが売れていて、20万円以上するモデルもある。Verge S11iは小径折りたたみ自転車のトレッキングバイクと言えるだろう。20インチの小径車に不満があるユーザーには、Vergeの24インチモデルとも言えるEclipse S11iが存在するのでVergeを購入する前は要チェックだろう。
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自転車解説 Miyata California Sky R
2015年のMIYATAのスポーツ自転車ラインナップには、5万円台で買える California Sky Rというモデルが有る。30ミリ相当の少し太いタイヤを履き、アルミフレームのドロップハンドルモデルとなっている。格安ロードバイクは存在しているが、このような格安シクロクロス系ツーリングモデルの自転車は殆ど無くCalifornia Sky Rが唯一の存在となっている。
・フレーム/フロントフォーク
アルミフレームでフロントフォーク材質は不明で多分スチール?。フレームにはWレバー取付台座、泥除け、荷台取付台座が装着されている。フレームサイズは1つしかない。
・ブレーキ
ブレーキはカンチブレーキを採用している。
・変速機/ギア比
前2段、後ろ7段で、前後ともロードバイク用のギア比となっている。詳しいデータが表示されていないが、画像を見る限り、前ギアはコンパクトクランクではなく、一般ユーザーから見れば完全に重いギアとなっている。後ろギアも7段のためギア比のラインナップが少ない。
・車輪径/タイヤ幅
700×30cとタイヤ幅は30ミリ相当とロードバイクと比べると太いタイヤを採用している。セミノビータイヤというのを採用していて、砂利道でもある程度は通過できるのが売りとなっている。
・部品構成
California Sky Rは部品構成がわからない。
写真だけ見る限りはよく出来ているように見えるし、安いが、詳しい部品構成がわからない・フレームサイズが1つしかない・一般ユーザーにとってはギア比が重すぎるという問題があるため、個人的には薦められない。安い理由も恐らくフレームサイズが1つしかないのもあると思う。ミヤタにはSPORTOURというモデルが有り、こちらは詳しい部品構成がわかる・フレームサイズが複数ある・一般ユーザーでもなんとか軽いギアがあるため、価格が高くても個人的にはこちらを薦める。
DAHONの折りたたみ自転車は、車種によって車体サイズが違う
折りたたみサイズが1種類しかない折りたたみ自転車は、車体サイズが車種によって違うという特徴がある。普通だと車体サイズを調べるときの目安の1つとして、ジオメトリ表のトップチューブ長(ステム取り付け中心部からシートポスト取付中心部まで)を見て参考にする場合があるけど、折りたたみ自転車にはそういうのが無いのが殆どだ。
そんな場合、何かしらの数字で代用する必要がある。例えばDAHONのカタログでは全長が書いてある。全長はハンドルサドル間を測定しているわけではないが、普通なら全長が長いのなら、ハンドルサドル間は長いのが普通と考えればいいと思う。DAHONの紙のカタログでは全長について書いてあるが、Webカタログでは書いていないため、ここで全長をまとめてみることにした。
16インチ
EEZZ D3:121cm
Curve D7:140cm
20インチ
Mu Elite:145cm
Mu SLX・Mu P9・Visc.P20・Horize:149cm
Boardwalk D7・Dash P8:150cm
Route:151cm
Dash Altena:152cm
Speed Falco:154cm
QIX:155cm
Impluse D6:156cm
Clinch:159cm
26インチ
Contento:170cm
最初に感じたこととして、車種によって全長にばらつきがあるようだ。特にDAHONのラインナップの中心にある20インチでは、全長が一番短いMu Eliteと全長が一番長いClinchでは全長は14cmも違う。恐らくMu Eliteの全長が短いのは、ブルホーンハンドルのため、通常のフラットハンドルモデルと姿勢の辻褄あわせをしているのだと思う。フラットハンドルだと、トップチューブ長は、ハンドル~ステム長~サドル間だけの一方、ドロップハンドル、ブルホーンハンドルの場合は、ハンドルの横握り部分~ハンドルのフラット部分~ステム長~サドル間になるため、フラットハンドルモデルに、ドロップハンドルやブルホーンハンドルを入れると、トップチューブ長が長すぎてしまう恐れが有る。
フラットハンドルモデルだけで見るにしても、一番短いMu SLX等と一番長いClinchで見るにしても10cmの差がある。通常の小径車を参考にすると、ブリジストンのChero 20はフレームサイズ450ミリの場合は全長1465mm。フレームサイズ510ミリの場合は全長1495mmと3cmの差があり、10cmの差は相当あると思っていい。折りたたみ自転車ではトップチューブ長は公開されていないが、ステム長で調整できない多くの折りたたみ自転車もトップチューブ長は書かないといけないと個人的には思っている。