デイリーアーカイブ Jan 12, 2025
ミヤタから本格電動アシストマウンテンバイク「リッジランナー」が発表
ヤマハ・YPJ-Rの登場で加熱している電動アシストスポーツサイクル業界。そんな電動アシストスポーツサイクル業界の中で予想よりも本格的に参入を行っている自転車会社と言えばミヤタサイクルだろう。
ミヤタサイクルは、2017年9月に日本初のシマノ製電動アシストユニットを搭載した電動アシストクロスバイク「CRUISE」を発表し注目を集めたが、ついに2018年1月、電動アシストマウンテンバイクのRIDGE RUNNNERを発表した。発売日は2018年4月10日で、全国のミヤタE-bike取扱店で販売されるとのことだ。
セミファットタイヤを採用した電動アシストマウンテンバイクのリッジランナー
出典:http://www.miyatabike.com/topics/img/180118.pdf
シマノ・STEPS E8080を採用したリッジランナーは、36V/14Ah大容量リチウムイオンバッテリーを採用したことにより、走行距離は最長140km(ECOモード)を実現した。HIGHモードでは95km、NORMALモードでは130kmとのこと。坂道が多い場所でも長距離走行を行うことができるだろう。ブレーキやドライブトレインにはシマノ・DEOREを採用。またシートポストは容易にサドル上下調節が可能なドロッパーポストを標準装備している。
リッジランナーの一番の特徴は、27.5×2.8インチサイズのワイドタイヤを採用したセミファットトレイルバイクだということだ。Benelli TAGETEやPanasonic XM1といった日本で正規販売されている電動アシストマウンテンバイクは通常のマウンテンバイクと同程度のタイヤ幅を採用しているのに対し、リッジランナーはそれらの電動アシストマウンテンバイクよりも太いタイヤを履いている。
セミファットタイヤは通常のマウンテンバイク用タイヤと比較してグリップ力や安心感がある利点を持っている。通常のマウンテンバイクならタイヤが重くなる欠点があるが、電動アシストマウンテンバイクのリッジランナーは電動でアシストを行うため、セミファットタイヤの欠点であるタイヤの重さを補えるかもしれない。
リッジランナーの車体価格は¥369,000(税抜)【¥398,520(税込)】とのこと。年間目標販売台数は1000台と、車体価格23万円のヤマハ・YPJ-R(年間目標販売台数800台)や車体価格33万円のパナソニック・XM1(初年度年間目標販売台数200台)と比較すると、ミヤタがリッジランナーに非常に力を入れているのがわかるだろう。
大容量バッテリー搭載で航続距離140kmの本格的電動アシストMTB「RIDGE-RUNNER(リッジランナー)」を新発売(PDFファイル)
JAMIS RENEGADEカーボンモデルにはドロッパーポストの装着を想定している
流行のグラベルロードの面白い所の1つに、メーカーによって車体設計の考えが異なる所だろう。これはグラベルロードがレース用自転車ではないため、ブランドによって想定している使い方が違うのもあるだろう。
今回注目したいグラベルロードはJamis Renagadeのカーボンフレームモデル。Jamisのグラベルロード「Renegade」シリーズは、グラベルロードの中でも泥除けや荷台の装着ができ、汎用性が高いモデルとなっている。Renegadeはアドベンチャーロードを売りにしているため、カーボンフレームモデルでも泥除けや荷台の装着が可能だ。
出典:http://www.jamis-japan.com/renegade-expert.html
そんなRenegadeのカーボンフレームモデルだが、ブレーキワイヤーを内蔵するための穴以外にフレームに穴が開いているのが見えるだろう。これはドロッパーポストを搭載する時、ホースを内蔵するための穴とのことだ。実際に海外版のJamis公式サイトには、ドロッパーポストが装着できるのを売りにしている記述を見ることができる。
DROPPER POST READY
Just in case you want to continue to push the boundaries, we added cable routing capability for a 27.2mm dropper post. Carbon-made Elite and Expert models have routing for an internal post while the Exploit is fitted for external.
http://www.jamisbikes.com/usa/renegadeelite.htmlから
ドロッパーポストとは、簡単に言うと高さ調整が可能なシートポスト。一般的にはマウンテンバイクユーザーが装着する部品で、一般的な道では高めのサドル位置で走り、下り等でサドル位置を低くしたい時に低くするなど、場面にあったサドル位置に設定することができるのが特徴だ。グラベルロードでドロッパーポストの装着を売りにしているモデルは珍しいと思う。
【JAMIS】(ジェイミス)2017 RENEGADE EXPERT(2x11s)DISCロードバイク【ロードバイク】【自転車 完成車】【日時指定・代引き不可】
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コストパフォーマンスが高いロードバイク NESTO ALTERNA/ALTERNA FLATを解説
他のスポーツサイクルよりも、コストパフォーマンスを売りにしているスポーツサイクルブランドと言えばNESTOだろう。NESTOは日本の自転車会社「ホダカ」NESTOには、ホームセンター等のo多くの店で取扱をしている「スタンダードモデル」と、一部のスポーツサイクル店の取扱をしている「プレミアムモデル」の2種類がある。
試乗したロードバイクのALTERNAとフラットバーロードバイクのALTERNA FLATは両方共プレミアムモデルで、プレミアムディーラーでしか購入できない。今回はロードバイクのALTERNAとフラットバーロードバイクのALTERNA FLATの簡単なインプレ、ハイエンドロードバイクとの比較、スピードクロスと比較してみた。
NESTO ALTERNA(ロードバイク)について解説
NESTOプレミアムモデルの中で力を入れているのがドロップハンドルを装着したロードバイクのALTERNAだろう。6061アルミフレーム、カーボンフォーク(アルミコラム)を採用し、前傾姿勢気味の乗車姿勢で荷台の装着を想定していない車体設計はレース用に近い。フレームには泥除け装着が可能なダボ穴はあるがフロントフォークにはない。
ギアはフロントクランクは50-34T、リアスプロケットは12-32Tで9段変速となっている。近年のロードバイクではリアスプロケットが大きいため、普通の人でもキツイ坂をギリギリ走ることができるようになっていて、ALTERNAも同じ流れを汲んでいる。
メインコンポーネントはSHIMANO SORA。税抜価格89,000円ながら殆どの部品にSHIMANO SORAを採用しコスト削減を行っていない。安全性に関わるブレーキのSHIMANO SORAを採用しているので、一般的な使い方ならブレーキ交換の必要は無いと思う。
タイヤはMAXXIS RE-FUSE(700×25C)。折りたたみができる高価なケブラービードタイヤを装備している。ホイールもNOVATEC製ハブを装着し、スポーク数が少ないロードバイク用ホイールを装備している。同じフレームを採用したALTERNA FLATは28ミリタイヤを装着できるが、ロードバイクのALTERNAの場合は不明だ。ただ、フロントフォークのクリアランスを見ると、ALTERNA FLATより少し狭いが、通常のオンロード用タイヤなら履けるかもしれないというセールスマンの意見があるので装着できる可能性は高い。
試乗した感想は一言で言うと、この価格帯のロードバイクとして見たらケチをつける部分は無い。上位モデル譲りのやや小ぶりなSTIレバーとブレーキ本体が無名ブランドではないため効きは悪くない。
加速等の走行性能に関しては、かつて試乗したGIANT DEFY4(アルミフレーム)よりも加速する感覚はある。ロードバイクのDEFY4とクロスバイクのEscape RXでは好みで選べば良いという意見だが、ロードバイクのALTERNAとクロスバイクのEscape RXではロードバイクとクロスバイクの差が大きくあり、ロードバイクの良さを生かした走りがしたいのならALTERNAを選ぶべきだろう。
写真:GIANT DEFY4
乗り心地は、NESTOのカーボンロードバイク「ALTERNA PRO」よりは良い。ALTERNA PROはフレームセットでしか売られていないが、試乗会で試乗できたのでALTERNAの後に乗ってみた。車体が軽く細部に良い部品を装備しているのでALTERNAよりもグングン進むが、舗装の感覚が伝わってくるのがわかった。ALTERNAは舗装のザラザラとした感覚が伝わりにくく、乗り心地は悪くないのではないかと思う。
写真:NESTO ALTERNA PRO
同価格帯のロードバイクと比較するとピカイチの走りだが、他のエントリーモデルのロードバイクとは違い、ロードバイクとして割り切ってた設計を行っているため、人によっては割り切った設計が欠点になる場合があるだろう。
ALTERNAは荷台や泥除けの装着ができず、ホイールのスポーク数も少ない(前20本・後ろ24本。一般的なクロスバイクの場合前後とも28本以上が多い)ため、ラフに扱うのはやめたほうがいいだろう。
ALTERNA FLATについて解説
ALTERNA FLATはドロップハンドルのALTERNAのハンドルを、フラットバーに変更した低価格モデルだ。価格は税抜き66,000円と安価なのが特徴だ。安価な理由は、ロードバイクのALTERNAと比較して、ALTERNAよりも安価なコンポーネントのShimano CLARIS(リア8速)をメインにし、ブレーキにPROMAX RC481を採用し、スポーク数が多いホイールを採用するなどの違いがある。
FLAT専用カラーのRAWは、塗装していないアルミフレームにクリア塗装を行っている。折りたたみ自転車のBirdyモノコックのようなポリッシュ仕上げではないため、塗装のような綺麗さは望めないため好き嫌いはあるカラーリングだ。
フレームはALTERNAと同じ6061アルミ素材を採用し、フレーム設計の違いは無いため、ドロップハンドルを装着してロードバイクに変更を行うのも可能。フロントフォークはALTERNAとは違いアルミ製を採用している。アルミ製のフロントフォークには泥除けが装着可能なダボ穴がある。
PROMAX製ブレーキは、一般的に制動力は低いと言われているが、ALTERNA FLATに関しては必要十分。これは、ブレーキレバーがかけやすいフラットバー用ブレーキレバーを採用しているのもあるだろう。
タイヤはMAXXISデトネイターフォルダブル(700×28C)を採用している。ドロップハンドルのALTERNAと比較してタイヤ幅は太く、28ミリとスピードクロス並みの太さを採用している。フレームとタイヤの隙間は狭いが28ミリのロード用タイヤの装着はできるだろう。
試乗した限りでは、自分が所有しているEscape RXよりも重いギアで回せるが、ドロップハンドルのALTERNAのほうが走りが軽い。ALTERNAの車体価格の89,000円と、ALTERNA FLATの車体価格の66,000円との価格差は大きいが、価格差以上の走りの違いはあるだろう。
フラットハンドル仕様のALTERNA FLATの利点は、価格が安い、フラットバーなので短距離走行では扱いやすい、スポーク数が比較的多い(前後とも28本)ので、ALTERNAよりも安心感は多少あることだろう。
Khodaa-Bloom FARNA 700との違いを解説
NESTOブランドを持っているホダカは、スポーツサイクルブランド「Khodaa-Bloom」ブランドも持っている。Khodaa-Bloomブランドの中でも、ALTERNAに近いモデルと言えばFARNA 700だろう。FARNA 700は、Khodaa-Bloomブランドのロードバイクの中では、低速・中速走行の安定性を重視したエンデュランスロードバイクと呼ばれるモデルだ。
https://www.cyclorider.com/archives/14835
Farna 700に試乗した時の記憶と、ALTERNAに試乗した時の感覚を比較するとFarna 700は低速の安心感は高く自転車にせかされる感覚が比較的少なく、ALTERNAは、Farna 700よりもスピードを出すのを好む自転車だと感じた。これは、Farna 700がALTERNAよりもシートアングルやヘッドアングルを寝かし、ホイールベースを長くしたこともあるだろう。
巡航速度25km/h以下で最も快適に走るエンデュランスロードバイク『FARNA 700』|FARNA|自転車|コーダーブルーム
欠点は販売店が少なすぎるだけのALTERNA/ALTERNA FLAT
NESTO ALTERNA/ALTERNA FLATは価格を考えるとケチを付ける所は無い。嘗てのエントリーモデルのロードバイクは、購入したらブレーキシューやブレーキ本体を購入し、ギア比が重いので大きいスプロケットを採用しギアレシオを下げ、滑りやすくて乗り心地が悪いタイヤを交換するという、最低限のカスタムを行う余分な費用が必要な場合があったが、ALTERNAに関してはただでさえ安いのに余分な費用が必要ではない利点がある。
ALTERNA/ALTERNA FLATの欠点は、取扱販売店が少ないことだろう。NESTOは量販店向けのスタンダードモデルと、自転車専門店向けのプレミアムモデルの2種類に分かれている。プレミアムモデルはプレミアムディーラーのみの取扱となっており、プレミアムディーラーの数が少ないため購入できる場所が少ない。購入できる場所が少ないと購入候補に入れても、最終的には購入できない。取扱販売店は拡大しないといけないだろう。