デイリーアーカイブ Jan 13, 2025
電動アシスト自転車で見る日本製品復活の可能性
今まで、世界の工場と言えば中国と言われていた。しかし、ここ近年の地政学的リスクにより、様々な企業が中国から生産工場を移動させている流れが出ている。
これは、ドイツだけで単体での販売台数200万台を達成し、平均単価が日本円で30万円を超える電動アシスト自転車(Eバイク)でも、生産工場を中国国外に移動する流れが発生しており、その中には日本も存在する。
日本で製造するEバイクで注目されているモデルの1つがKuiperbelt S1だ。Kuiperbelt S1はスウェーデンデザインのモトスタイルのEバイクで、日本のJOeBテックが製造することで知られている。驚いたのが価格で、なんとたった2500ユーロ(付加価値税込み)だということ。筆者の目立てでは大よそ3500ユーロから5000ユーロ以上を想定しており、最初にこの価格を見た時は「ありえない」と思ったほどだった。
https://youtu.be/LQP2ZrWrlgE?si=hp-c8tnr2CRNTGvI
参考として。モトスタイルのフルサスEバイクで有名なSUPER73-RX MOJAVEが4999ユーロ、ファットタイヤの折りたたみEバイクのMATE Xが3199ユーロ。業界関係者からは、SUPER73やMATE Xは所詮アリババ(中国の卸売サイト)で売っているような物にブランド名前を貼った物という扱いで、業界関係者からはライバルと見なしていない所も珍しくなく、業界関係者ならおおよその製造委託工場を把握している人も多いだろう。実際、某会社の営業に「あれらEバイクのFOB価格を教えてあげようか?」と話す人がいるほどだ。
欧州市場に関しては既に中国製Eバイクは非常に厳しい状況となっている。EUに日本製Eバイクを輸出する際の関税は完成車、モーター共に0パーセントなのに対して、中国製EバイクをEUに輸出する際は完成車で70パーセント、モーターだけで30パーセントのアンチダンピング税がかかるため、市場から締め出されている状況だ。
また、関税だけでなく環境に配慮する製造を行う必要がある中、その点に関しても新たに工場を作ることができる日本が有利だ。例えばMATE CITYの限定モデルは「エコロジカルな低VOCの水性塗料を採用。開発・生産プロセスにおいても環境に配慮したエシカルな要素を取り入れています」と語っているが、水性塗料には既に排水処理問題が存在しており、時代は有機溶剤を使用しない環境に優しい粉体塗装で、なおかついかに工業排水を少なくするかが主流だ。既に日本では工業排水が少なすぎて工業排水契約できないほどの排水量を達成したEモビリティ工場が存在している中、水性塗料で環境に配慮しているのは噴飯物と言える。
ファットタイヤEバイクの中でもKuiperbelt S1は、他社よりも安いだけでなく、オリジナルデザインを実現して、環境に配慮した日本の工場で製造しており、登場する前からライバルを圧倒する力を持っている。
日本製品復活の可能性に関しては、地政学リスクや環境に配慮した製品作りが必要となっている中、復活の可能性はあるだろう。このような事が注目されないのは、本当の重要情報というのは基本的に業界関係者等の”上流”で回っており、皆に知れ渡るようになる”下流”にまで来るのが遅いため。実際、JOeBテックに関しても、2022年の時からEバイク業界内では相当知られている一方で、業界外ではあまり注目されていない。
シクロライダーはJOeBテックに関しては非常に注目しているが、これはJOeBテックの竣工式に専門メディアで唯一参加して、工場内部を確認することができたのもある。全容を書くことはできないが、製造ラインの幅から使用する機械のブランド、型番や台数、設置場所、使用するアルミ素材や製造している会社名、名刺交換した技術関連の担当者がいままで取得した特許、副社長の大まかな経歴、社外取締役、竣工式に参加した重要人物、協力企業を大体把握しているのに加えて、社長自身の発言でEバイクでの成功した後の”その先”を知っているのもある。
人力のロードバイクに関しては世界的に需要が少なく、レーシング車両が一番偉いという凝り固まったイメージがあるため今後の未来は無いが、海外での爆発的な売れ行きに自動車のように政治問題が発生している電動アシスト自転車なら将来性はある。JOeBテックの工場を見た限りでは日本製品復活の可能性はあると感じた。
関連リンク
kuiperbelt | ebike lifestyle system
スペシャライズド 対象ロードバイクの購入で33,000円分のアイテムがもらえる Let’s Ride! キャンペーン発表
スペシャライズドは、2024年2月9日から4月14日まで「Let's Ride!」キャンペーンを開催します。このキャンペーンでは、期間中に特定のAllezモデルを購入した顧客に、スペシャライズド製のエキップメントを33,000円分プレゼントします。このプロモーションは、全国のスペシャライズド正規販売店および公式オンラインストアでの購入が対象となります。
Allezシリーズは、ロードライド、自転車旅、通勤といった多様な用途に対応する高品質アルミロードバイクです。1981年に高品質スチール製レースバイクとしてデビューして以来、Allezは軽量かつ高性能な走りを提供し続けてきました。最新のAllezモデルは、E5アルミ合金のフレームとFACTカーボン製のフォークを採用し、滑らかな乗り心地と優れたパフォーマンスを実現。また、油圧ディスクブレーキ、最大35mmのタイヤクリアランス、ラックマウントなど、高い汎用性を誇ります。
キャンペーン対象のAllez SportとAllezは、それぞれ253,000円(税込)と176,000円(税込)で提供されており、購入者はヘルメット、空気入れ、アパレルなど、ライドに必要なスペシャライズド製アイテムを自由に選ぶことができます。
関連リンク
Made for riders, by riders. | Specialized.com
東急ホテルズとスルガ銀行が2024年共同サイクリングイベント開催を発表 初心者から経験者まで楽しめるイベントを用意
東急ホテルズ&リゾーツ株式会社はスルガ銀行株式会社と協力し、2024年に5コース全11回にわたるサイクリングイベントを共同開催します。この取り組みは、自転車振興に関するパートナーシップ協定の一環として行われ、神奈川県と静岡県の魅力的なサイクリング環境を参加者に紹介することを目的としています。
イベントは、サイクリングに親和性の高い4つの東急ホテル施設で展開されます。これには、多摩川サイクリングロードに隣接する川崎キングスカイフロント東急REIホテル、富士山へのアクセス拠点である富士山三島東急ホテル、太平洋岸自転車道に隣接する伊豆今井浜東急ホテル、そして下田東急ホテルが含まれます。各イベントは、アテネオリンピックロードレースプレーヤーである田代恭崇氏による監修とグループライドのリーダーシップの下、実施されます。
これらのイベントは18歳以上69歳以下の方を対象としており、参加費は無料ですが、食事代、宿泊費、入浴料等は自己負担となります。イベントの詳細や申し込みに関しては、スルガ銀行サイクリングプロジェクトの公式ウェブサイトや公式SNSを通じて情報が提供されます。概要は以下の通りです。
■川崎キングスカイフロント東急REIホテル
➀多摩川フィットネスサイクリング28km
電動アシスト自転車で多摩川サイクリングロードを走る少人数制グループライド。
開催日:2024年4月6日(受付開始 2月8日11:00)
2024年5月12日(受付開始 3月1日9:00)
2024年9月7日(受付開始 7月1日9:00)
2024年10月5日(受付開始 8月1日9:00)
2024年10月20日(受付開始 8月1日9:00)
2024年11月9日(受付開始 9月1日9:00)
定員:各回5名 ※電動アシスト自転車Daytona Mobility DE01の無料レンタル付
➁多摩川ロングライド120km
多摩川サイクリングロードを走る少人数制グループのロングライド。
開催日:2024年5月21日(受付開始 3月1日9:00)
2024年10月2日(受付開始 8月1日9:00)
定員:各回7名 ※ご自身のスポーツバイクで参加していただける方
■富士山三島東急ホテル
➂フジイチ(富士山一周)160km
三島から、時計回りに富士山を大回りするサイクリスト憧憬のコース。マイペースで走っていただくフリーライド。※静岡県共催
開催日:2024年7月6日(受付開始 5月1日)
定員:30名 ※ご自身のスポーツバイクで参加していただける方
■伊豆今井浜東急ホテル
➃伊豆半島縦断 ライド&サウナ 180km
天城越えサイクリングとサウナを組み合わせた1泊2日リゾートステイイベント。マイペースで走っていただくフリーライド。
開催日:2024年5月25日〜26日(受付開始 3月1日)
定員:30名 ※ご自身のスポーツバイクで参加していただける方
■下田東急ホテル
➄伊豆半島一周
ナショナルサイクルルート※2太平洋岸自転車道で伊豆半島を一周するロングライド。マイペースで走っていただくフリーライド。
開催日:2024年10月26日〜27日(受付開始 8月1日)
定員:30名 ※ご自身のスポーツバイクで参加していただける方
関連リンク
スルガ銀行サイクリングプロジェクト (surugabank.co.jp)