デイリーアーカイブ Oct 30, 2024
大分・国東半島にある「仁王輪道」をレポート 国東半島のレンタサイクルも紹介
自転車と観光を楽しむサイクルツーリズムが注目されている。その中でも、日本古来の神と外来宗教の仏教が結びつけた「神仏習合」の発祥として知られている国東半島から「仁王輪道」が登場した。当記事では、仁王輪道についての解説から、3月2日に行われた「仁王輪道走行会」、国東半島にあるレンタサイクル等を紹介する。
仁王輪道とは
「仁王輪道」は大分県の豊後高田市、国東市、杵築市、日出町で構成された国東半島振興対策協議会が、一体となりあらたな観光資源として制作したサイクリングコース。
国東半島は、神仏習合発祥の地として1300 年以上も前から修験場として知られている。半島各地には石で造られた仁王像が300 体以上存在し、地域の象徴となっている。古くからこの地域の人々に親しまれてきた仁王様のように、力強く駆け抜けるサイクリストの姿が地域の新たな光景となってほしい、という思いを込めて「仁王輪道」と名付けられた。
2019年3月2日に行われた「仁王輪道完成記念走行会」をレポート
2019年3月2日に仁王輪道の完成を記念した走行会「仁王輪道完成記念走行会」が開催された。今回の完成記念走行会のコースは国東半島一周ルートの一部。
今回の完成記念走行会には、ゲストライダーとして元自転車ロードレース選手で株式会社インターマックス取締役の今中大介氏、香港から元競輪香港代表のCheng Chak Shing氏、福岡から元プロMTBライダー、株式会社Bike is lifeの山田大五郎氏も参加。また、スタート前には豊後高田市佐々木敏夫市長が参加者に対してあいさつを行った。
午前9時ごろに豊後高田市にある昭和の町 中央公園からスタート。昔ながらの街並みを自転車で走り抜け、ロマンティックなスポットがたくさんある「恋叶(こいかな)ロード」を行く。
最初に到着したのが真玉海岸。ここは、大分県で唯一海に沈む夕日を眺めることができる絶景スポットで「日本の夕陽百選」に選ばれている。今回のサイクリングは昼間なので夕日を見ることはできなったが、夕日がなくても見栄えがし、集合写真も撮ることが可能なスポットだ。
真玉海岸
住所:〒872-1107 大分県豊後高田市臼野5125
海が見えてややアップダウンがある「恋叶(こいかな)ロード」を再び進み、粟嶋公園に到着。ここは女性の願いなら必ずひとつは叶えてくれると言い伝えられている「粟嶋神社」が近くにある。また、粟嶋公園には縁結びを象徴するモニュメントが飾られている。
粟嶋公園
住所: 〒872-1107 大分県豊後高田市臼野
11時ごろには国東半島ユースホステルで早めの昼食となった。ここでは、国東半島名物のタコ飯が入ったボリュームあるランチプレートが振る舞われた。
国東半島ユースホステル
住所: 〒872-1401 大分県国東市国見町伊美3750
URL:http://kunisaki-yh.com/
※昼食は通常提供していないので注意
国東半島ユースホステルから先は、大分県北東部にある離島「姫島」を一望できるスポットや、海を見ながらサイクリングを楽しめる「国東半島サイクリングロード」を走ることとなる。このコースで一番見応えがある区間だろう。今回のコースでは一番見応えがある区間だろう。
道の駅くにさきサイクリングターミナルでは、併設されている「銀たちの郷」で人気の太刀魚重が振る舞われた。それだけでなく国東市サイクリングターミナルではGIANT製のクロスバイクやロードバイクが借りることができ、スポーツ自転車を気軽に体験できる。
銀たちの郷
住所: 〒873-0511 大分県国東市国東町小原2662−1
※ハーフサイズは本イベント限定のメニュー
杵築では、橋詰公園で休憩や杵築城をバッグにして記念撮影を行った。杵築は九州豊後路の小京都とも呼ばれており、多くの武家屋敷や土壁、石畳の坂道が残っているので、ぜひ寄ってほしい場所だ。杵築からゴールまではアップダウンが多い道を走行。スポーツ自転車を趣味として楽しんでいる人でも走りごたえがあり、最後は各自のペースで走りゴールした。
仁王輪道を走るのにオススメの自転車は?
仁王輪道走行会では殆どの方がロードバイクで参加しており、クロスバイクの参加は「シクロライダー」のみだった。因みにロードバイク以外の方に関しては、日本人初ワールドカップ出場を果たした山田大五朗氏の「Bike is Life」ブランドのリジッドMTB「A-1」があったのを付け加えておきたい。今回のコースに関しては、常時高速走行を行うわけでなければ、クロスバイクやマウンテンバイクでも楽しめるコースだろう。
仁王輪道(国東半島)エリアにあるレンタサイクル一覧
2019年3月現在、仁王輪道(国東半島)周辺にあるレンタサイクルをまとめてみた。現時点では、しまなみ海道のように大規模なレンタサイクルは整備されていないが、新たな情報が入り次第更新する。
※現在、本格的なロードバイク、クロスバイクがレンタルできるのは「道の駅くにさき 国東半島サイクリングターミナル」のみ。
昭和ロマン蔵(豊後高田市観光まちづくり株式会社)
https://www.showanomachi.com/topics/detail/265
住所:大分県豊後高田市新町989−1
時間:8:30~17:00
車種:通勤通学用クロスバイク、一般車
料金:大人500円・高校生以下300円
真玉温泉山翆荘
住所:大分県豊後高田市城前156-1
時間:10:00~22:00
車種:通勤通学用クロスバイク、一般車
料金:大人500円・高校生以下300円
長崎鼻リゾートキャンプ場
住所:大分県豊後高田市城前156-1
時間:9:00~17:00
車種:通勤通学用クロスバイク、電動アシスト自転車
料金:大人500円・高校生以下300円
道の駅くにさき 国東半島サイクリングターミナル
https://www.city.kunisaki.oita.jp/soshiki/kanko/2018giant.html
住所:国東市国東町小原2662-1
時間:8:00~19:00
車種:ロードバイク、クロスバイク、電動アシスト自転車、一般車
料金:大人500円・高校生以下300円
日出町:二の丸館
http://www.nihon-kankou.or.jp/oita/443417/detail/44341ee4592096361
住所:大分県速見郡日出町2612-1二の丸館内
時間:9:00~17:00
車種:一般車、電動アシスト自転車
料金:一般車は無料。電動アシスト自転車は4時間500円
JR杵築駅
https://kunisakicycle.jp/oasis/
住所:大分県杵築市⼤字⼋坂1987番地
「仁王輪道」の欠点は交通手段とレンタサイクル
宇佐神宮や杵築など国東半島の文化が残っている仁王輪道は、サイクリングコースとしてのポテンシャルは高い。自転車を趣味にしている人なら、一度は訪れる事をオススメしたい。その一方で、交通手段とレンタサイクルが弱く、欠点もある。
レンタサイクルに関しては、2019年3月24日現在、大規模なレンタサイクルの展開(乗り捨て等)を行っておらず、当記事で紹介したレンタサイクルも短距離向けに近い状況だ。交通機関も公共交通機関が弱い所が多く、観光を行うにはレンタカーが必要な所が多い。
現在、様々な部分で整備を行っているとのこと。筆者としては現時点で改善を行うのなら、大分空港にレンタサイクルを置けば、だれでも仁王輪道の雰囲気を気軽に楽しめるだろう。仁王輪道のサイクルルートの近くにある大分空港は、多くの都市から飛行機が運行しているだけでなく、宇佐や別府、大分など、様々なエリアから空港バスがある。それだけでなく、レンタカーの営業所が複数あるため利便性が高い。
筆者が大分空港にレンタサイクルを設置しオススメコースを作るとしたら、大分空港から国東半島サイクリングコースの始点の「奈良原海水浴場」までの往復40kmのコースを薦める。石造りの仁王像や「銀たちの郷」で食べる太刀魚重に、海沿いを走るサイクリングコースは気軽に楽しめる。また、仁王輪道公式サイトでは大分空港・長崎鼻沿岸コースを紹介しており、大分空港でレンタサイクルを行えば自転車を持ってない人でも気軽に体験できるだろう。
大分空港・長崎鼻沿岸コース:https://kunisakicycle.jp/courses/kunisaki/
国東半島の独自性とロマンを活かすか「仁王輪道」の鍵だ
日本には全国各所にサイクリングルートがあるが、国東半島の強みは、昔ながらの歴史が残っている所だろう。国東半島は「4万社あまりある八幡様の総本宮」宇佐神宮や、巨岩に刻まれた不動三尊「天念寺川中不動」、杵築の「酢屋の坂」など、独特の雰囲気を持っており、通り過ぎるのには惜しい場所が沢山ある。
国東半島サイクルルート 「仁王輪道」は今後は環境の整備や拡充など行うとのこと。国東半島の歴史に独自性、そしてロマンを活かして素晴らしいサイクルートを作り上げてほしい。
取材/文:マツモトケンタロウ
仁王輪道公式サイト:https://kunisakicycle.jp/
帆布の老舗「タケヤリ」から高機能なメッセンジャーバッグが登場
倉敷にある帆布の老舗「タケヤリ」から、第二弾となるプロジェクト「メッセンジャーバッグ」を国内最大級のクラウドファンディングサイト「MAKUAKE(マクアケ)」で開始した。
明治21年(1888年)創業の「タケヤリ」は、岡山県倉敷市にある日本で最も古い帆布工場。日本の山岳文化黎明期を支えた登山用リュックや職人の工具入れからはじまり、産業資材としては、 とび箱や体育館マット、帆船、トラックの幌、ベルトコンベアなどの生地を作ってきた。また、タケヤリが保有するセルビッチのシャトル織機は、タケヤリにしか織ることができない 超高密度の極厚帆布を実現し、国内だけでなく世界中で愛され続けているとのこと。
今回登場したメッセンジャーバッグの容量は16ℓ。A4サイズのノートやタブレット、13インチのパソコンなどが収納可能。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=lvRQDyiIUWc
布は自衛隊のテント加工技術を応用した、綿素材ながら撥水するタイガー帆布を採用し、雨に濡れても安心して使うことができるとのことだ。
会社HP:http://takeyari-tex.co.jp
福岡県朝倉発の自転車ライフスタイルブランド「Bike is Life」が誕生
福岡県朝倉から自転車/サイクルウェアの製造・販売B、ライドイベント、スクール、サイクリング拠点の運営を行う自転車ライフスタイルブランド「Bike is Life」が、2019年3月23日に始動する。
「Bike is Life」の代表取締役「山田大五郎」は福岡出身で、17歳の時に自転車競技と出会い、20歳の時にフランスに渡る。22歳で帰国後、国内で活動を続け29歳の時にワールドカップに参戦し日本代表となり、3年連速で日本代表として世界選手権に出場するなどの経歴。
自転車ライフスタイルブランド「Bike is Life」で行う事業領域は主に4つ。1つはスポーツ自転車初心者でも、快適に九州の海、山、街を走れるオリジナル自転車の製造、販売。現時点では前後サスペンションが無いリジットタイプにスリックタイヤを装備した「A-1」がラインナップ。
A-1
2つ目が自転車に乗っている時でも、普段の暮らしでも着られるサイクルウェアの製造・販売。こちらは九州ちくごのアンテナショップ「うなぎの寝床」とコラボレーションで、着用しても運転しやすいTシャツ、パーカー、パンツを取り揃えている。
3つ目が朝倉のサイクリングコース上でのサイクル拠点となるクラブハウスの運営。クラブハウスではショップ兼カフェだけでなく、メカニック&トレーニングスペースの設置に加え、バンプトラックのスペースもあるようだ。4つ目に朝倉エリアでのミニライドから九州1週まで、幅広いライドイベントの企画・運営を行うとのこと。
公式サイト:https://bikeis.life