デイリーアーカイブ Nov 7, 2024

ロードバイク・グラベルロード・クロスバイクの違いを徹底解説

スポーツ自転車を購入する際、悩むのが、ロードバイクか、クロスバイクか、グラベルロードのどれにするか悩む事だろう。このような悩みは良くあり、どんな風に乗りたいのか、どのような場面で乗りたいのか等、選ぶ方法は様々だ。今回はロードバイク、クロスバイク、グラベルロードの違いを理解して、自分に合ったのを選ぼう。 ハンドルの違い ロードバイクやグラベルロード、クロスバイクの写真をぱっと見て、簡単に違いがわかるのがハンドルだろう。ロードバイクやグラベルロードはドロップハンドル、クロスバイクはフラットハンドルを採用しているのが一般的だ。 ロードバイクに使われているドロップハンドルは、舗装路での高速走行がメインのハンドル。握り方は、ブラケットポジション、上ハンドル、下ハンドルの3種類があり、一般的には、ブレーキレバー上部を握るブラケットポジションがメイン。ドロップハンドルの特徴的な部分である、下ハンドルと言われている円弧部分を握ると前傾姿勢が強くなり、腕と脚の筋力を引き出し空気抵抗を抑える事が出来る。 グラベルロードもロードバイクと同じくドロップハンドルが使われているが、デザインが違う。一般的にグラベルロードのドロップハンドルはロードバイクよりも幅が広く、物によってはやや上がったハンドルを採用していることが多い。これは砂利道での安定性を上げるためだが、副次的にロードバイクのドロップハンドルよりも扱いやすいのも特徴だ。 クロスバイクに使われているフラットハンドルは、だれでも簡単に運転でき扱いやすいのが特徴。車体が抑えやすいため、オフロードを走るマウンテンバイク(MTB)でも採用されている。欠点は、長時間握っていると手首が疲れやすいという欠点がある。バーエンドバーやトレッキングハンドルなど、様々な部品があるので、フラットハンドルの欠点は改善可能だ。 https://www.cyclorider.com/archives/2179 ブレーキの違い 自転車を止める時に重要なのがブレーキ。一般的にロードバイクには「キャリパーブレーキ」、グラベルロードには「ディスクブレーキ」、クロスバイクには「Vブレーキ」が装備されている。近年では、ロードバイクやクロスバイクにもディスクブレーキが装備されている事が多いが、ここでは、キャリパーブレーキ、Vブレーキ、ディスクブレーキの違いについて、簡単に紹介しよう。 主にロードバイクに使われているキャリパーブレーキは、左右独立したブレーキアーチが、交差する形で軸に固定されているブレーキ。軽量で細かいスピードコントロールがしやすい利点がある一方で、絶対的な制動力はVブレーキやディスクブレーキに劣る。 クロスバイクに使われているVブレーキは、マウンテンバイクで使われていた事もあるほど強い制動力に、シンプルな構造な特徴だ。但し、殆どのVブレーキは、一部例外を除きドロップハンドルのブレーキレバーには対応していない。 グラベルロードだけでなく、ロードバイクやクロスバイクにも採用されつつあるのがディスクブレーキ。ホイール中心部にあるローターをブレーキパッドで挟み込んでブレーキをかける仕組みで、リムが傷まない、軽い力でブレーキがかかる利点がある。また、油圧式の場合は、握力が無い人でも強い力でブレーキが作動するため初心者にもお薦めだろう。欠点は部品点数が多いため、従来のキャリパーブレーキやVブレーキよりも高価だ。 タイヤの違い ロードバイク、グラベルロード、クロスバイクは、タイヤの太さも異なる。一般的に舗装路を中心に走行する場合は、タイヤの幅が23ミリから28ミリまでの細めのタイヤを、舗装路や段差や多少荒れている道を走る場合は28ミリから35ミリまでのタイヤ幅、砂利道を走行する場合は35ミリから42ミリまでの太めのタイヤを装着している事が多い。また、ロードバイク、グラベルロード、クロスバイクのタイヤの太さは「〇〇(数字)C」と言う表記で表す事が一般的だ。 ロードバイクに装着されるタイヤは23ミリから28ミリと細めのタイヤが多い。これは、地面との抵抗が少ない事やタイヤの重量が軽く、高速走行に向いているため。その一方で、タイヤの幅が狭いため乗り心地が悪く、多少の段差や空気圧に注意して走行する必要がある。 グラベルロードは、砂利道を走行するため太いタイヤを装着していることが多い。主なタイヤ幅は35ミリから42ミリが一般的だ。また、最初から砂利道を走行するために小さいブロックがついたタイヤを装着している事もある。太いタイヤが装着できる設計のため、ホイールが対応していれば、細いタイヤを装着して舗装路を軽快に走行できる。 クロスバイクのタイヤ幅は、28ミリから35ミリまでが一般的。クロスバイクと言っても多種多様なモデルがあり、ロードバイクのように舗装路での走行感を重視したのは28ミリから32ミリ幅、乗り心地や多少の砂利道を重視したのは32ミリから38ミリ幅のタイヤを装着することが多い。 車体の違い ロードバイク、グラベルロード、クロスバイクの一番の違いが車体設計だ。 ロードバイクは、舗装路の高速走行に特化したスポーツ自転車。重い荷物が積載できず、オフロード走行ができない軽量で華奢な車体に、空気抵抗を重視し、ハンドル位置が低い前傾姿勢で乗車するのも、全ては舗装路の高速走行に特化しているため。舗装路走行では圧倒的な速さを実現している。その一方で、細いタイヤのおかげで乗り心地は悪く、直進安定性が悪い、慣れていない人には辛い前傾姿勢という欠点もある。 グラベルロードは、ロードバイクに砂利道走行の性能を備えたスポーツ自転車。砂利道での走行性能を持たしたため、ロードバイクよりも前傾姿勢が緩く、軽いギアが付いているため、ロードバイクよりも汎用性が高いのが特徴。ロードバイクのような舗装路走行での圧倒的な速さは無いが、荷台の装着ができるモデルも用意されており、サイクリング等幅広い使い方ができる。 クロスバイクは、ロードバイクやグラベルロードよりも起き上がった乗車姿勢にフラットハンドルを装着し、気軽に楽しめるスポーツ自転車。起き上がった乗車姿勢やフラットハンドルは、スポーツ自転車初心者でも運転しやすく、とっつきやすいのが特徴。荷台やスタンドも装着できるモデルが殆どなので、サイクリングだけでなく日常的な使い方も対応できる。 価格の違い ロードバイク、グラベルロード、クロスバイクの3タイプのスポーツ自転車の中で、高価なのがロードバイクとグラベルロード。軽量なパーツやフレームを使うため、10万円以下で購入できるエントリーモデルは少ない。 https://www.cyclorider.com/archives/16130 一方クロスバイクは、生産数が多いフラットハンドル用部品を使うため、比較的低価格で購入できる。5万円以下の有名ブランドのクロスバイクもあり、下手なよくわからないブランドの激安ロードバイクを購入するのなら、有名ブランドのクロスバイクを購入したほうが楽しい自転車生活を送れるだろう。 https://www.cyclorider.com/archives/35763 スポーツ向けのロードバイク、スポーティなサイクリングやツーリングはグラベルロード、街乗りやサイクリングで幅広く使えるクロスバイク ロードバイクがお薦めな人は「ロードバイクに乗りたい」という明確な意思がある人や、舗装路の高速走行を重視したい人。直進安定性や汎用性を犠牲にした一方で、シャープなハンドリングや軽快な舗装路での走行感は、レースだけでなくロングライドイベントで楽しむ人も少なくない。 グラベルロードがお薦めな人は、従来のロードバイクよりも幅広い楽しみ方をしたい人。太いタイヤとロードバイク風の走行感のおかげで、荒れた舗装路や砂利道も安心して走行できるため、サイクリングやツーリングではロードバイクよりも安心感が高い。 クロスバイクがお薦めな人は、手頃にスポーツ自転車を楽しみたい場合や街乗りも軽快に走りたい人向け。ロードバイクやグラベルロードよりも起き上がった乗車姿勢にフラットハンドルのおかげで、使い勝手が良く、価格もロードバイクやグラベルロードよりも安価なので、初心者が最初に乗るスポーツ自転車としてピッタリだ。

スペシャライズドの軽量E-Bike「Vado SL」を写真でチェック

7月にスペシャライズド銀座はE-Bike専門ストアにリニューアルオープンした。今回、スペシャライズド銀座に展示されていたE-Bike「Turbo Vado SL」を写真を交えて紹介しよう。 Turbo Vado SLはクロスバイクタイプのE-Bike(E-クロスバイク)。E-ロードバイク「Turbo Creo SL」や、フルサスE-MTB「Turbo Levo SL」に搭載されている軽量ドライブユニット「Specialized SL1.1」(最大トルク35Nm)と、E5アルミニウムフレームと組み合わせることで、E-クロスバイクとしては軽量な重量14.9キロを実現した。写真のモデルはVado SL5.0で価格は46万2000円(税込)。 Vado SLには全モデルにフロントライトが装備されている。メーカーはCNC加工で有名なアメリカのブランド「Lezyne」。Vado SL5.0には、Lezyne Ebike Power STVZO E115, 310Lumens, 12Vが、Vado SL4.0にはLezyne Ebike Hecto STVZO E65, 210Lumens, 12Vが装備されている。 ボタンはE-MTB「Turbo Levo SL」で使われているコンパクトなタイプ。小さいながらボタンが離れていて押しやすく、特に不満はない作りだ。 Vado SL 5.0シリーズには、液晶モノクロディスプレイ「SPECIALIZED TURBO CONNECT DISPLAY (TCD)」が標準装備されている。速度(現在、最高、平均)、走行距離、走行時間、ケイデンス、バッテリー残量、ライダー出力、サポートモード、心拍数、平均速度、時計が表示可能。Vado SL 4.0には装備されておらず、オプション品となる。 タイヤは700×38Cを採用。フロントハブは12x110ミリでリアハブは12×148ミリ。最大タイヤサイズは700Cホイールの場合は最大で42ミリまで、フェンダーを使う場合は38ミリまで対応している。650Bホイールにも対応できる設計を採用しており、その場合タイヤ幅は47ミリまで対応している。 バッテリーは完全内蔵式で、バッテリーを外しての充電はできない。反ドライブトレイン側にバッテリーが充電できる充電口が用意されている。 ドライブユニットはSpecialized SL1.1。最大出力240W、最大トルク35Nmと一般的なE-Bike用ドライブユニットより低出力にすることで、コンパクトで軽量(重量1.95キロ)なドライブユニットを実現した。 サドル下にはテールライトを装備した。こちらもフロントライトと同じくLezyne製のEbike Rear Fender STVZO, 11Lumens, 12Vを搭載している。 Vado SLシリーズには、フロント・リアフェンダー、リアキャリアを装着した実用仕様のEQシリーズも用意している。 今回、スペシャライズド銀座周辺でVado SLを試乗することができた。アシストの感覚はシマノ・STEP(E6180・E8080)シリーズに近い、人力自転車感を重視したフィールで、アシスト時のノイズ感はBosch Performance Line CXに近いが、より静かだ。力強い追い風のようなアシスト感とアシストOFFでも走行感が変わらないアシストは、E-Bikeというより夢のペダルバイク(人力自転車)に近い感覚だ。 関連記事 https://www.cyclorider.com/archives/38153   関連リンク Specilalized スペシャライズド銀座

スペシャライズド銀座がE-Bike専門ストアにリニューアルオープン

スポーツ自転車ブランド「スペシャライズド」の直営店「スペシャライズド銀座」は、7月からスペシャライズドのE-Bikeのみを取り扱うE-Bike専門ストアにリニューアルした。 東京にあるスペシャライズド直営店は新宿にある「スペシャライズド新宿」と、銀座にある「スペシャライズド銀座」の2店舗があり、従来のペダルバイク(人力自転車)の販売に関しては、スペシャライズド新宿で行う。スペシャライズド銀座がスペシャライズド製E-Bike「Turboシリーズ」に集約し、E-Bike専門店に舵を切ったのは、既存店は趣味性が高く、これから自転車を初める人が入りづらいが問題があり、新規ユーザーにも入りやすくするために集約を行ったとのこと。 スペシャライズド・ジャパン代表「小松亮氏」は、E-Bikeの市場規模予測は、2023年に世界販売台数4000万台と大きくなる予測がある一方、日本はE-Bikeの市場規模がまだまだ小さいが、大きくなることが期待できると語るだけでなく、また、E-Bikeを知らない人や、サイクリストではない人にE-Bikeの良さを発信するのが役目だと今後の目標を述べていた。 店内には、現在日本で発売されているスペシャライズド製E-Bike「Turbo Creo SL」「Turbo Levo SL」「Turbo Vado SL」が展示されている。 その他にも、日本国外でラインナップされていたE-MTB「Levo」や、E-クロスバイク「Vado」も展示されている(2車種に関しては日本国外未発売)。 店舗情報 場所:東京都中央区京橋3-7-5近鉄京橋スクエア 1F 営業時間 月火木金:12:00〜19:00 土日祝:11:00〜19:00 定休日:水 関連リンク スペシャライズド銀座