デイリーアーカイブ Nov 19, 2024

電池を切らさずに走りたい!電動アシスト自転車やE-Bikeで航続距離を伸ばす方法まとめ

電動アシスト自転車やE-Bikeで乗っているときに気になるのがアシスト可能な航続距離だ。電動アシスト自転車やE-Bikeのカタログに表示されている一充電あたりの航続距離は、自転車協会の 電動アシスト自転車の一充電当たりの走行距離の測定で行われているのが一般的だ。 この測定では、平坦路1キロメートルを2ヶ所、勾配4度で1キロメートルの坂道の上り下りの合計4キロメートルの道のりをそれぞれの所定の速度で繰り返し走行したデータとなっている。走行距離データは、バッテリー新品、常温20度、車載重量(乗員及び荷物を合計した重量)65キログラム、平滑乾燥路面、無風、無点灯状態、勾配7パーセント(4度)の上り坂を、所定の変速段数で走行する。 (外部リンク) 電動アシスト自転車の一充電当たりの走行距離の測定:http://www.jbtc.or.jp/exam_detail.cgi?id=0051 この測定はあくまでも参考値なので、坂道をずっと走行したり、冬場はどのくらいバッテリーが消耗したりするかわからない。 電動アシスト自転車やE-Bikeの航続距離を詳しく知りたい人におすすめなのがBosch E-Bike Systemの航続距離シミュレーターだ。 (外部リンク)Bosch E-Bike System 航続距離シミュレーター:https://www.bosch-ebike.com/jp/サービス/オンラインサービス/航続距離シュミレーター このサイトは、Bosch E-Bike System搭載車のさまざまな条件下での航続距離を計算できるサイト。海外版サイトでは、このシミュレーターは既に存在していたが、欧州仕様と日本仕様では条件が異なるため参考にならなかった。今回の日本語版は日本仕様の条件に合わせており、Bosch E-Bike Systemを搭載していないE-Bikeでも参考になるだろう。今回は、この航続距離シミュレーターを使用して、電動アシスト自転車やE-Bikeで航続距離を伸ばす方法を解説する 航続距離シミュレーターの標準仕様は、自転車の種類&姿勢はトレッキングバイク(クロスバイクに荷台や泥除けを装着したサイクリング用自転車)。シフティングシステム(変速機)はディレイラーシステム(外装変速機)。タイヤトレッド(タイヤ)は、MTB タイヤ (クロス カントリー)、ドライブユニット&電池はActive Line Plus(舗装路サイクリング向けのユニット 定格出力250W、最大トルク50Nm)+ PowerPack 400(バッテリー容量400Wh)となる。 路面に関しては、地形は緩やかな坂。路面は粗悪な道路。季節は夏。風の状態は微風。ストップ&ゴー頻度は標準的な頻度(郊外走行)。この状態だと航続距離は143キロメートルとのことだ。 ゆっくり走るのよりも、高速走行したほうがバッテリーは消耗しない 自動車やオートバイでは、スピードを出さずにゆっくり走るのがエコドライブと言われているが、電動アシスト自転車やE-Bikeに関しては、スピードを出せば出すほどエコドライブになる。これは日本の法律で、時速10キロまでのアシスト力は最大2倍で、10キロ以上は減退して時速24キロでアシストが0になる。 そのため、同じアシストモードを使用すると低速走行ではアシストが強くなるため、航続距離はかえって低くなる。航続距離を伸ばしたいのなら、アシスト比を低くするようにできるだけスピードを出して走行しよう。 体重が軽いと航続距離は伸びる。逆に体重が重いと航続距離は少なくなる 自動車では、1人乗りや荷物の積載量が少ないと燃費がよくなる。電動アシスト自転車やE-Bikeでも同じで体重や車体重量、荷物の積載重量が軽いと航続距離が向上する。 ケイデンスが高いと航続距離は伸びる ケイデンスは、自転車で1分間のクランク回転数で、自転車に乗る人がペダルを回す速さを示す。他社に関しては不明だが、Bosch E-Bike Systemの場合、低いケイデンスで漕いだ場合よりも高いケイデンスで漕いだほうが、航続距離が伸びるようだ。 平均時速22キロ以上で走る場合、アシストモードの強弱の意味はない 日本の法律で、時速10キロまでのアシスト力は最大2倍で、10キロ以上は減退して時速24キロでアシストが0になる。そのため、平均時速22キロ以上で走行する場合、アシストモードの強弱を変えて走行しても意味がないようだ。平均時速22キロとそれなりのスピードで走るのなら、弱いアシストで発進するよりも、最大アシストで楽に発進したほうが良いだろう。 ゆっくり走る場合はアシストの強弱で航続距離が変化する 高速走行する場合、アシストモードの強弱を変えて走行しても意味がない一方、アシスト比率が強くなる低速領域ではアシストの強弱で航続距離は変化する。 パワフルなアシストユニットを搭載すると、航続距離が減少する(Bosch E-Bike Systemの場合) Bosch E-Bike Systemは、街乗り・サイクリング向けドライブユニット「Active Line Plus」(定格出力250W、最大トルク50Nm)と、E-MTB向けのパワフルなドライブユニット「Performance Line CX」(定格出力250W、最大トルク85Nm)の2種類が用意されている。Bosch E-Bike Systemの場合、パワフルなPerformance Line CXを搭載すると航続距離が少なくなるようだ。 ちなみに全部のE-Bikeがパワフルなドライブユニットを搭載すると航続距離が少なくなるわけではない。Shimano STEPSシリーズの場合、カタログ値は一番パワフルなSTEPS E8080(定格出力250W、最大トルク70Nm)が、STEPS E6180(定格出力250W、最大トルク60Nm)や、STEPS E5080(定格出力250W、最大トルク40Nm)を抑えて、一番航続距離が長い(ミヤタクルーズシリーズのカタログ値から)。全部のE-Bike用ドライブユニットがパワフルだから航続距離が短いというのは無いようだ。 バッテリーサイズが大きいと航続距離を伸ばすことができる E-Bikeのバッテリー容量は電力量(Wh)の計算は電圧(V)とバッテリー容量(Ah)を乗算するが、この方式を採用しているのは、メーカーによって電圧が違うためバッテリー容量(Ah)だけでは意味が無いため。参考に一般的な電動アシスト自転車の電圧は25.2Vで、シマノやボッシュといった一般的なE-Bikeは36V、スペシャライズド Turbo SLシリーズは48Vを採用している。 Bosch E-Bike Systemの場合、300Wh、400Wh、500Wh、625Whのバッテリーを用意しており、一部のバッテリーは組み合わせてデュアルバッテリー化が可能だ。 625Whバッテリーの場合、一気に航続距離200キロ台を達成する。デュアルバッテリー化して1250Whになると、航続距離は466キロを達成。単純な距離だと琵琶湖2週しても余るほどの容量だ。 内装変速機だと航続距離が落ちる 一般的なE-Bikeはスポーツ自転車に使われている外装変速機を搭載しているが、一部では、シティサイクルで使われている内装変速機を採用しているモデルもある。内装変速機は停車中でも変速可能な変速機だが、この変速機を採用すると航続距離は若干落ちるようだ。 タイヤを変えると航続距離は変わる 自動車の世界では、燃費を良くするために転がり抵抗が少ないエコタイヤを装着する事例がある。電動アシスト自転車やE-Bikeでも、転がり抵抗が大きいオフロード用のエンデューロ用MTBタイヤよりも、軽くて細く転がり抵抗が少ないロードタイヤを装着したほうが航続距離を伸びるようだ。 E-Bikeのジャンルによって航続距離は大きく変わる E-Bikeはドライブユニットやバッテリーの容量だけでなく、自転車の種類でも航続距離は変化する。航続距離が伸ばしやすいのは、軽量で舗装路走行を重視したロードバイクタイプだ。 一方で、航続距離が伸ばしにくいのはE-MTBなど、タイヤが太くで車体が重いモデルのようだ。 地形によって航続距離は大きく変わる 自動車やオートバイは走行している場所によって燃費が変わるが、電動アシスト自転車やE-Bikeも走行している場所によって航続距離は変化する。基本的に坂道が無い平地ほど航続距離は伸び、坂道が多い場所になると航続距離は少なくなる。 路面の状況によって航続距離は大きく変わる 路面の状況でも航続距離は変化する。特に地面が柔らかい林道などの未舗装路は、アシストパワーを積極的に使うため、荒れた舗装路と比較して半分以下の航続距離になってしまう。 向かい風の状況で大きく変わる 人力自転車では強い向かい風が吹くと、スピードを出すのが非常に難しい状況が発生する。E-Bikeの場合、強い向かい風が吹いても、アシストパワーで風を押しのけて走ることができるが、航続距離は減少してしまう。 夏よりも冬のほうが航続距離は下がる 電動アシスト自転車やE-Bikeは、冬になると航続距離は減少する。これは電動アシスト自転車やE-Bikeに搭載されているリチウムイオン電池の特性上、0度程度の低温環境だと電池容量が小さくなるため。また、電池保護で一定の低温になると電力の供給を抑える制御を行っている可能性もある。海外のE-Bike用社外パーツでは、防寒対策グッズとしてバッテリーを覆うネオプレンカバーがあるため、バッテリーの防寒対策は課題になるだろう。 ストップアンドゴーの頻度で航続距離は大きく変わる ...

ユニコ、サイクリングやアウトドアなどで使用できる自転車用真空断熱ボトル「500F」発売

ユニコは8月6日、スポーツ自転車のボトルケージに取り付けられる真空断熱ステンレスボトル、「B.free ステンレスサーモボトル クール&ホット500F」を発売した。 スポーツ自転車は、水分補給のためにプラスチック製のサイクルボトルを使用するのが一般的で、サイクルボトルを自転車に取り付ける「ボトルケージ」もサイクルボトルに合わせたサイズで作られている。そのため保冷・保温に優れた真空断熱ステンレスボトルを使用すると、サイズの問題で自転車に取り付けできない問題があった。 ユニコは2012年に、ステンレスボトルを手掛ける大手有名メーカーに先立ち、初めてスポーツ自転車のボトルケージに取り付けられるステンレスボトル「500E」を市場に投入。2021年に、開閉ボタンとロックボタンを一体化させキャップ開閉・ロック操作性を向上させた500Fを発売した。 B.free ステンレスサーモボトル クール&ホット500Fは、 スポーツ自転車用のボトルケージにジャストフィットするように、ボトルケージの形状に合うようステンレスボトルの本体上部に窪みを付け底部の形状を変更。 キャップユニットは片手で素早く開閉可能できるようにするため、オープンボタンとロックボタンが一体化しスムーズな操作にしたこと。また、オープンボタンの感度を上昇させて開きやすくなるようにしたり、キャップが閉じられた時、埃が進入しにくいようキャップと本体の隙間を最小化を行った。 本体は、長時間の高い保冷・保温能力を持たせるために、真空断熱二重構造のステンレス素材(SUS304)を採用。外気温が20度の場合、18時間の高い保冷力、10時間の保温力を発揮する。 飲み口は水の流量が多いスポーツタイプで、猛暑の時は飲むだけなく、冷水を体にかけるのにも便利とのこと。 胴体部には、滑り止めシリコンプロテクターがあり、ボトルケージとの固定力を高め、取り付けや取り外し時の互いに擦れる不快な金属音や自転車走行時のがたつきや、ボトル本体へのキズつき防止、グローブ着用時の滑り防止を実現した。 サイズはL75×W75×H265ミリ。重量は332グラム。カラーはシルバー(ボディ)/ネイビー(キャップユニット)。価格は3465円(税込)。 関連リンク ユニコ:http://www.unico-jp.com  

世界市場を目指す日本の4輪カーゴE-Bike「T-TRIKE シンクロカーゴ」

独自のシンクロシステムを採用した3輪電動アシスト自転車で有名なT-TRIKE(旧名 豊田トライク)。そんなT-TRIKEの中でも、一際目立つのが4輪カーゴバイクタイプのE-Bike「シンクロカーゴ」だ。 佐川急便でも使われていることで有名なシンクロカーゴで注目すべきところは最大積載重量。シンクロカーゴの最大積載重量はなんと150キロと非常に沢山の荷物を積むことが可能だ。 ちなみに、子供乗せが装着できる一般的な自転車の最大積載重量は25キロで、ホンダのスーパーカブ50が30キロ。T-TRIKE SYCHRO CARGOは、スーパーカブの5倍の荷物を積むことができる。 なぜ、自転車なのに、それだけの荷物を積む必要があるのかと言うと、都市部での配送業務に関連している。都市部では自動車免許を持っていない人が増加しており、配送業務に問題が出てきた。そこで、一般的な電動アシスト自転車にリアカーを装着して配送業務を行う事例が増えているが、リアカーの挙動に慣れず、事故が少なからずあるとのこと。そこでリアカーを使わない専用のカーゴバイクが登場したとのことだ。 フロントには、T-TRIKEの売りであるシンクロシステムを搭載。シンクロカーゴは他では見かけない4輪仕様のカーゴバイクなので、どのような挙動なのか気になるところ。 ドライブユニットはシマノ・STEPS E5080を搭載。STEPS E5080は定格出力250W、最大トルク40Nmを発揮する。 T-TRIKEは、かつて定格出力240W、最大トルク推定100Nmを発生するヤマハ・PASユニットを搭載した「シンクロオメガシリーズ」を展開していた。 なぜ、商用仕様のシンクロカーゴにシマノ・STEPSを採用したのか尋ねると、ヤマハ・PASユニットは、日本国内でしか展開できないため、世界的に販売できるようにシマノ・STEPSユニットを搭載したとのこと。ちなみに海外では、シマノ・STEPSユニットのカーゴバイク用ユニット(EP8CARGO、E6100CARGO)が展開されている。 車体後方は、台車を載せることが可能。車体サイズは一般的な自転車と比較すると非常に大きく感じる。 T-TRIKE シンクロカーゴは、佐川急便で運用されていることで知られているが、他の事業者からも注目されている。また、海外市場に展開できるシマノ・STEPSユニットを搭載しているので、海外市場にも力を入れていく予定とのこと。 関連リンク T-TRIKE:https://t-trike.co.jp/