デイリーアーカイブ Nov 6, 2024
Eバイクの本場ドイツでは、どのようなテストを実施する?ADACの調査から見えたもの
Eバイクの本場であるドイツは、Eバイクの年間販売台数が200万台を超えている事で知られています。そんなドイツでは、どのようにEバイクを評価しているのでしょうか。今回は、ドイツ自動車連盟(以下、ADAC)の調査を紹介します。
2020年に行われた、このEバイクのテストでは、オンロードとオフロードの両方で使用できるステップスルータイプのオフロードEバイクの7つのモデルをテストし、走行特性、ハンドリング、駆動システムの品質、安全性、耐久性、汚染物質を評価しています。
https://youtu.be/z_ucjZiePJw
7台のEバイクは、どれも、乗りやすい低床フレーム、快適な着座位置、良好なハンドリングを兼ね備えているとの評価でした。
また、テストしたバイクはどれも重く、重量は26.5kgから30kg近くあり、段差を乗り越えたり、根っこを越えるオフロード走行は困難と語っており、すべてのモデルが子供用自転車トレーラーやチャイルドシートの取り付けに適しているわけではないため、購入前に確認する必要があるとのこと。
テストでは、走行時の評価だけでなく、バッテリーの充電時間などの実用性のチェックや、耐久試験を実施。
このテストで敗者となったConway Cairon SUV 527は、DIN 17404の草案による耐久性試験でハンドルステムユニットが故障(DIN 15194は合格)したのに加え、サドルに急性毒性が強く、強い発がん性があることが知られているPAH(多環芳香族炭化水素)の規制値を超えたのが減点されたとのこと。
因みに、テストの勝者はKTMのマキナ・アエラで、俊敏なハンドリング、良好なバッテリーカバー、優れた航続距離、4.25時間という充電時間を備えていたのが決め手となっています。
ドイツADACのEバイクテストでは、一般的な走行評価だけでなく、実用性や環境など多方面に渡りテストを行っており、詳しい内容はSUV-Pedelecs im Test: Welche Tiefeinsteiger überzeugen? | ADACで閲覧することができます。
関連リンク
SUV-Pedelecs im Test: Welche Tiefeinsteiger überzeugen? | ADAC
コーダブルーム、子供用自転車「asson」に限定モデルが登場 ポップなカタカナロゴを採用
総合自転車メーカーであるホダカ株式会社は3月10日、スポーツバイクブランド「KhodaaBloom(コーダーブルーム)」は、キッズ&ジュニアバイクの「asson(アッソン)シリーズ」の限定モデルを発売することを発表しました。
限定モデルのassonは、愛らしいポップなイメージを表現するカタカナロゴが採用され、特に16インチモデルは鮮やかな「マットピスタチオグリーン」と淡い優しい色合いの「マットラベンダーパープル」、18インチモデルは青空を思わせる鮮やかな「マットパステルブルー」とブランドカラーのグリーンが際立つ「マットホワイト」の4色展開となっています。
KhodaaBloomでは、assonを「知育自転車」として位置付け、自転車を通じて子供たちの社会性や視野を広げることができることを考えています。また、環境に配慮して排出するプラスチックごみを削減し、環境負荷の少ない水性塗料を使用するなど、サステナビリティにも取り組んでいます。
これらの限定モデルは、2023年3月10日以降、KhodaaBloom取り扱いディーラー店頭にて順次発売されます。価格は希望小売価格で、16インチモデル、18インチモデルともに36,300円(税込み)です。
関連リンク
コーダーブルーム (khodaa-bloom.com)
シマノ、Eバイク用駆動システムの改造に警鐘を鳴らす
シマノは、欧州自転車産業連盟(CONEBI)の協力のもと、Eバイクのドライブシステムの改造を警告する公式声明を発表しました。
シマノは、Eバイク用ドライブシステムの不正改造に対して厳しく取り組んでいます。改造された自転車は法的責任を問われるだけでなく、技術的な問題や保証請求の無効化、事故のリスクなど、多くの問題が生じる可能性があります。
同社はEN 15194:2017に含まれる改造防止要件を満たすように設計されたEバイク用ドライブシステムを提供しており、改造防止策について継続的な評価を行っています。改造が困難になるように、ドライブシステムの継続的な改善にも取り組んでいます。
https://youtu.be/5X4RkhfCxDk
シマノは、Eバイクの改造に反対を表明するとともに、関係者の改造防止活動に積極的に協力しています。また、改造に伴う法的責任について周知するよう奨励し、改造されたE-BIKEを特定する市場の監督当局や警察の活動を支援することで改造防止に努めています。
改造されたEバイクの利用は法的責任を問われるだけでなく、自転車やその部品に損傷を与える可能性があります。自転車業界では、改造されたEバイクの不正使用に対して厳しい姿勢を取り、改造によって生じる問題を回避するために、法的規制の遵守や安全運転に努めることが求められています。
海外メディアMTBCULTのTuning sui motori Shimano 2023: ecco cosa si rischia(日本語訳:シマノ2023エンジンのチューニング:ここにリスクあり)によると、シマノの海外市場で発表した最新世代モーターであるDU-EP801およびDU-EP600(どちらも日本国内に未投入)には、機械的およびソフトウェア的なチューニングシステムの存在を検出する改造防止保護システムが搭載されているとのこと。検出された改造は、特定のエラー表示であるE299とともに「セーフモード」を起動します。セーフモードが起動すると、シマノがこのモードを解除し、適切な動作を取り戻すまで、モーターは動作に戻りません。
また、モーターの改造に成功した場合、保証は失われることになります。また、セーフモードの解除は、回数に制限を設けて行うことが可能で、回数が多くなると、モーターの正しい機能を回復することができなくなり、新しいドライブユニットを購入する必要があります。
他にも、シマノは改造防止に向けた啓蒙活動も積極的に行っており。製品保証や保証請求が無効になることや、改造したEバイクで事故を起こした場合の法的責任など、改造のリスクや危険性を理解し、改造を行わないよう周知。さらに、シマノは関係者への改造防止に向けた意識向上のため、トレーニングの実施や資料の作成、ワークショップ、キャンペーンの開催など、様々な取り組みを実施。他にも、市場の監督当局や警察の活動を支援しています。さらに、European Bicycle Industryや自転車業界、販売店協会、消費者団体、警察、事故調査機関、専門家、試験機関、そして専門メディアとも協力し、改造防止に向けた取り組みを進めているとのことです。
関連リンク
シマノのE-BIKEの不正加工に対する取り組み | SHIMANO