デイリーアーカイブ Nov 15, 2024
クラウドファンディングの電動アシスト自転車やE-Bikeが嫌われている理由とは?
多くの自転車店が嫌っている物の1つが、クラウドファンディングの電動アシスト自転車やE-Bikeだろう。
クラウドファンディングは、プロジェクトを立ち上げた人や法人に対し、不特定多数の人が、購入・寄付・金融といった形態で資金を供与する仕組み。有名なのが2016年11月に公開された片渕須直監督のアニメーション映画「この世界の片隅に」や、奈良県にある世界遺産「法隆寺」の維持管理費用などでクラウドファンディングが使われたことで知られている。
自転車の車体や自転車用品でもクラウドファンディングは実施されており、特に電動アシスト自転車やE-Bikeのクラウドファンディングが多い。
そんなクラウドファンディングの電動アシスト自転車やE-Bikeは、自転車店は嫌うことが多い。その理由は胡散臭い宣伝、アフターサポートの不安など、様々な問題があるためだ。
この流れ...
何か言わないとダメっぽい(笑)
ライバル店(オイ)
冗談です🤣
切磋琢磨と共存できるのがベストですからね~
で、真面目なお話をするとクラファンの自転車系ですかね。
耳当たりの良い言葉で書いてありますが、見る人が見ればウソって分かります。#自転車屋的に滅びてほしいもの
— ちいさな自転車家@8月末を以て栄店は移転閉店となります。栄→緑区 (@c_jitensyaya) August 27, 2022
例えば、世界的なクラウドファンディングで成功を収めたと謳っているMATE Xは、耳あたりが良い言葉が書いてあるが、プロの目からすれば、無駄に太いタイヤを装着して、雪道では埋まるほど車体重量が異様に重く、強度が落ちて折りたたむ意味が無い車体や、スタイリッシュを謳っているが中国の卸売サイトで見るような車体、荷重バランスが悪くてモーターのサイズを大きくして高出力が出しにくく、後輪へのアシストは適正なギヤ比で行うのが難しく、E-MTBでは採用されていないリアインホイールモーターを搭載する、廉価な機械式ディスクブレーキをプロ仕様と言うなど、業界関係者にとっては誇大広告に感じるだろう。
ちなみに、MATE BIKEはクラウドファンディングで成功した一方で、海外クラウドファンディングサイト「Indiegogo」コメント欄などでは品質の悪さが問題になっており、自転車ビジネスメディア「Bicycle Retailer」はメリーランド州でフロントサスペンションの破損による事故で訴えられていると報じた。また、自転車ビジネスメディア「Cycling Inderstory」は、イギリスの運転者・車両基準庁(DVSA)が、MATE BIKEがE-Bikeの条件の1つである定格出力250Wのモーターを搭載しておらず、定格出力750Wモーターを搭載していたため違法車両として起訴されていると報じている。
自転車店によっては、クラウドファンディングのE-Bikeを品質や部品供給、アフターケアに関して不安が多いため修理を拒否する所もあるが、既にクラウドファンディングのE-Bikeによる、品質や部品供給、アフターケア問題は発生している。例えば、2019年にクラウドファンディングを開始した折りたたみ自転車タイプのE-BikeであるUnited Concepts AGのTHE ONEは、オリジナルデザインを謳っていたが、中国のJaunty Bikesと同一品があるため問題になった。その後、2021年03月に会社の精算し、実質的に売り逃げを行った。
https://youtu.be/t5052LX014s
様々な意味で有名なHonbikeは、劣悪な性能だけでなく品質面の悪さがSNS上で見られており、この件に関しては、インターネット上だけでなく業界関係者による別ルートでも情報を確認している。また、海外で発売されたモデル(日本仕様とはシートポストが長いなど若干異なる)は、Indiegogoのコメント欄でシートポストの破損を訴える内容もある。一部では輸入元が大規模な仮想通貨投資事件の疑いがあると見られており、経済メディア「NetIB-News」が報じている。
#honbike
今話題のホンバイクですが、シャフトがかなり脆弱です。走行距離50km〜100kmの間で大抵トラブルあり。
またバッテリーの残り残量が50%を切るとアシスト低下。
メンテナンスの対応が未定のため、このままだと故障時の対応無し。
ご購入ご検討必須。
— ゆうめし (@Kko2GmVEYBLL731) November 28, 2021
悲報。Honbike4号機、ペダル内部のどこかが逝きました、今はシャフトに故障部分が詰まってて、ペダルが動きません。寿命1ヶ月でした。
さっそく電話。営業さんにショートメッセージも飛ばして、連絡とれました。新しいのを用意するけど時間掛かるとのこと。5号機待ちますよー😅#honbike
— セイヤ (@iV0diDUFoOp3CFE) September 8, 2022
HONBIKE修理出したらフレームの歪み、フロントの車軸歪み、ブレーキディスクの歪み、その他複数の歪みあり。基盤交換が必要で直すより新車交換しかないそうです。
月曜日発送火曜着。
メーカーじゃないから生産管理ちゃんとしてないのかな?
新車交換されるけどなんか不安🫤#HONBIKE
— ニライカナイ (@DiveZamami) August 20, 2022
クラウドファンディングビジネスは売り逃げを行いやすい構造となっている
クラウドファンディングの電動アシスト自転車やE-Bikeの多くが、専門家や業界関係者にとっては誇大広告に感じるほどの表現を採用しているのは、手っ取り早く売るのに都合がいいためだと思われる。小売店を通して販売する場合、販売店がサポートを行う必要がある。そのため、壊れやすい粗悪品や違法車両を販売した場合、販売店も被害を受けるため、自転車専門店などの真っ当な小売店だと、怪しい電動アシスト自転車やE-Bikeは仕入れない傾向にある。
一方でクラウドファンディングの場合、販売店と契約せず直接簡単に販売することができる。しかし、壊れた場合のサポートに関しては、販売店が無いため直接販売したメーカーが行う必要がある。電動アシスト自転車・E-Bikeは、基本的に取扱店でないと故障を直すのが難しく、このようなクラウドファンディングで購入したE-Bikeが壊れた場合、一般的な自転車店で直すのは難しい。
クラウドファンディングは資金力が足りない中小、零細ブランドが実施することが多いため、故障対応時のサポートに不安がある。実際、先程紹介したようにクラウドファンディングを実施した会社が、直ぐに撤退して売り逃げを行った事例があるため、クラウドファンディングタイプの電動アシスト自転車やE-Bikeのサポートは期待できない。
中国転売系電動アシスト自転車やE-Bikeの問題は?
ここ最近、クラウドファンディングで問題になっているのが、中国の卸売サイトから仕入れて販売する中国転売向けの商品だろう。このタイプの商品は価格の割に性能が低いため各所で問題となっている。電動アシスト自転車やE-Bikeに関しても、クラウドファンディングで見るモデルの多くはこのタイプの疑いがある。
日本国内で販売するには、日本国内法に準拠したアシスト比率にする、PSEマークを表示して検査結果を保管する、型式認定を取得するなどの確認や対応を行う必要があるため、単純にそのまま転売を行うだけでは難しい世界となっている。
きちんとした自転車販売店なら取り扱いを行う前に、その部分を確認して販売するのが一般的だが、クラウドファンディングや直販の場合はそのような部分が曖昧となっている。実際、クラウドファンディングや無名ブランドの電動アシスト自転車やE-Bikeは、法律に準拠した電動アシスト自転車・E-Bikeなのか確認できないため防犯登録を断る事例がある。
クラファンの電動アシスト?自転車の防犯登録の相談があった
・購入証明書(と身分証明書)
・日本規格のアシスト制御だとわかる証明書(ベストは型式認定だけど)
がないとできない(やらない)とお伝えしました
これがちゃんとできてるところなら、多少は信用できるブランドかな?
— 松井輪業 (@cfDBJFcXkwJeNfb) October 14, 2021
電動アシスト自転車やE-Bike業界は”金とコネクションの殴り合い”と理解すべし
クラウドファンディングでよく見る中国の卸売サイトで公開されている電動アシスト自転車やE-Bikeは、高性能な大手ブランドの電動アシスト自転車やE-Bikeと比較して性能面で期待できないだろう。
まず、高性能な大手ブランドの電動アシスト自転車やE-Bikeが製造できる工場は、欧州市場を中心としたE-Bikeブームで余裕が無いほど製造を行っており、中国の卸売サイトで公開する意味がない。とある大手自転車会社に所属している人によると、仮に卸売サイトに公開している会社でも、Web上では紹介しない一部企業向けの裏メニューとなっていると語っている人もいた。
電動アシスト自転車やE-Bike業界は、自動車やオートバイと同じく”金とコネクションの殴り合い”の世界となっている。欧州市場では125CCオートバイよりも高額なE-Bikeが沢山売れ、マイクロモビリティの中でもブランドイメージが崩壊しないため、ドイツの高級車メーカーのポルシェや世界有数のモーター企業である日本電産、戦車や兵器などで有名なラインメタルなど一流企業が参入している。
大手企業クラスの高性能な電動アシスト自転車やE-Bikeが、クラウドファンディングで登場するのは期待できない。高性能な電動アシスト自転車やE-Bikeが製造できるのなら、クラウドファンディングを実施しなくても、投資ファンドから資金調達を行うことができ、商品自体の質が高ければ、プロの目から見ても安心できるため、自転車専門店が取り扱ってくれるはずだ。
また、E-Bikeに搭載されているドライブユニット(モーターやバッテリー、ディスプレイ等)は、どんな会社でも取り扱いができるわけでは無いようだ。実際、今までの実績がある企業に優先的に供給を行う話を聞くことはある。
クラウドファンディングでは、自転車だけでなく様々なガジェットで中国からそのまま転売を行ったビジネスが横行しており、大手メディアで取り上げられている。このような転売ビジネスによりクラウドファンディングの不信感を感じる人は少なくない。
金とコネクションの殴り合いの世界である電動アシスト自転車・E-Bike業界に、クラウドファンディングの電動アシスト自転車・E-Bikeに期待するのは無謀だろう。
自転車パーツブランド「GORIX」から、フレームバッグ(GX-FB PELICAN)が新発売
GORIXは10月18日、同社の自転車パーツブランド「GORIX」から新商品の「 フレームバッグ(GX-FB PELICAN)」が発売されたと発表した。
フレームバッグ(GX-FB PELICAN)は最大容量3.5Lで、自在に拡張するフレームバッグ。ペリカンのような伸縮自在なマチはファスナーを開くだけで容量アップし、収納内容によって柔軟に使えると謳っている。また、メインポケットの他に逆サイドは薄いポケット、またサイドにはメッシュポケットを完備した。
バッグ全体には撥水加工を施し短時間の弱い雨などに耐えるのを謳っており、防水ファスナー採用し隙間から入る水の侵入を阻止するとのこと。固定にはベルクロベルト5本付属し、自転車の装着場所に合わせて使用本数を変更可能。フレームバッグには数カ所のベルトを通せる穴が設置している。
サイズは、長さ上/下 36/26cm、縦5cm~13cm、幅約6cm。重量 約280g。ベルクロ適用サイズ 約φ3-5cm。容量 最大約3.5L。価格は3999円(税込)。
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ヤマハ発動機 オフロードでE-Bikeを楽しむための「YAMAHA e-Bikeオフロードレッスン」開催を発表
ヤマハ発動機販売は10月19日、スマイルバイクパーク(東京都稲城市)と向山シクロクロスコース(京都府南丹市)の東西二会場にて、「YAMAHA e-Bike オフロードレッスン」を開催すると発表した。
今回のイベントでは、アウトドア人気や健康志向への高まりを背景に、E-Bikeへの興味・関心が増加しており、正しく安全に乗車することで、電動ならではの特性を活かした楽しみ方を広く伝えるイベントとなっている。東京会場ではヤマハのe-MTB「YPJ-MT Pro」や「YPJ-XC」、京都会場では加えてグラベルバイク「WABASH RT」を用意して、安全な乗り方や楽しみ方をプロのインストラクターがビギナー向けにレクチャーする。
「YPJ-MT Pro」や「YPJ-XC」のオーナーは車両持ち込みでの参加が可能。また、希望者には車両の貸し出しも行う。インストラクターは、国際ママラリースト兼インストラクターの増田 まみ、MTBインストラクターの内藤 仁雄(東京会場のみ)、MTBライダーの竹之内 悠(京都会場のみ)といったメンバーを予定している。
日時は東京会場が11月19日、京都会場が11月27日、参加費は無料。
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電動アシスト自転車 PAS/YPJ | ヤマハ発動機 (yamaha-motor.co.jp)