デイリーアーカイブ Jan 15, 2025
自転車からアウトドアまで使える靴下みたいな靴「スキナーズ」を解説
自転車旅行では、体力を余分に消耗させないために荷物を減らすのが一般的だ。欠点は、余分な物を持っていくことができないため、自転車以外のアクティビティを行うのが難しくなる。人が少ない海岸を見つけても、サンダルを持っていないので入らないで通り過ぎることも少なくない。しかし今回紹介する靴「スキナーズ」があれば解決するだろう。
スキナーズは、チェコのスタートアップ企業が開発した靴下のようにフィットする靴。特殊ポリマーのソールを採用し、砂場や小石などから守り、屋外、屋内、両方で履くことができる新感覚の靴だ。海外のクラウドファンディングで2億5000万円を売り上げ、日本テレビのズームインサタデーで取り上げられており注目されている。世界でも注目されている新感覚の靴がどれほどの物なのか実際に試してみた。
スキナーズは重量はわずか80gと軽く、折り畳むと5cmほどのサイズとなる。どのくらい小さくなるかと言うと、自転車・ハイキング用リュックで知られている「ドイター・トランスアルパイン30」の小さな左右ポケットなら、片足なら入れることができるほど。スマートフォンしか入らないポケットでも大丈夫なので、サイクルジャージのバックポケット等、場所を選ばないで入れることができる。
スキナーズはインドアからアウトドアまで使用でき、滑りにくい特徴を持っている。そこで、スキナーズの実力を試すために多摩川に向かい、滑りやすい場所で実際に使ってみることにした。
水の中に入って筆者が感じたのはグリップ力が高いこと。地面は苔があり滑りやすいが、きちんとグリップするので安心して歩くことができる。また、靴下のようにぴったりと履けるので、一般的なサンダルのようにサンダルや靴が浮くようなことは無いのも良い。
スキナーズは靴下のようにフィットする靴を売りにしている。そこで片方にスキナーズを履いて、もう片方に一般的な靴下を履いて比較してみた。テスト時の気温は28度。スキナーズを履いた足は地面の熱を感じないが、靴下を履いた足は地面の熱を感じ、長時間立つのは難しいと筆者は感じた。地面の感覚も靴下のほうがダイレクトだ。
スキナーズの底面は二重の特殊ポリマー構造で、メーカーテストでは、ガラス片を踏んでも破れないとのこと。そのため、安心して外を歩くことはできるが、写真のようにゴツゴツした所を歩くと硬い感触を感じる。これは素足感と軽量・コンパクトを重視したためだろう。もし、この感触が気になるのなら、靴下を履くと多少軽減される。また、実際にスキナーズを試す場合は靴下を履いたほうが良いだろう。試着は全国の東急ハンズやイベントで可能とのことなので試してみるのが一番だ。
スキナーズの利点・欠点は?
スキナーズの利点は、キャンプや自転車などの様々なアウトドアアクティビティだけでなく、インドアでも使うことができる。このような場合汚れたら、洗えば良いので、アウトドアからインドアまで様々な場所で使えるのだ。これはスキナーズの一番の強みだろう。目的地でビンディングシューズから履き替える携帯用シューズとして使えるだけでなく、キャンプ、釣りなどのアウトドアに、フィットネス・ヨガといったインドアでも使用できる。スキナーズの価格は税込み¥7,992と高価だが、非常にコンパクトになり多目的に使える靴なら納得する価格だ。
課題は実際の耐久性。公式Webサイトでは通常のゴムよりもすり減らないとのことだが、自転車だけでなく、アウトドアや旅行、インドアでのフィットネスなど様々な場所で使えるため、長年使用した場合の耐久性は気になる。なぜなら、一般的な趣味用の靴よりも使う頻度が高いからだ。また、素足感が強い履き心地は好みが分かれる所。筆者の意見としては、薄い靴を履いたような少し底が厚いモデルがあれば、より多くのユーザーを獲得できると思う。
カラーリングは、ブラックの生地にロゴの色(グリーン・ブルー・ホワイト・レッド・ピンク)を選べる。また、6/12より新コレクションのクラウドファンディングが実施され、新しいカラーが登場したため、こちらもチェックしたほうがいいだろう。
https://greenfunding.jp/piucrowdfunding/projects/2267
カラーリングだけでなくデザインも変更されており、よりアクティブに動く人向けに足首の部分が前コレクションよりも短くし動きやすい仕様となったとのこと。名前はアスレジャーラインというコレクションで、一般発売に先駆けての先行販売のようだ。
文:マツモトケンタロウ
協力:SKINNERS
簡単に持ち運べる電動アシスト折り畳み自転車 ウルトラライトE-Bikeに16インチモデルが登場
ルノー・ライトシリーズで有名なGicは、電動アシスト自転車にも力を入れている。特徴は、バッテリーを小型化した電動アシスト折り畳み自転車ということ。電動アシスト折り畳み自転車は大容量バッテリーを装着したタイプが一般的。このタイプは、アシストの航続距離が長い一方、バッテリーが重いため車体重量が重くなる欠点がある。
一例を挙げると、パナソニックの電動アシスト折り畳み自転車「オフタイム」が、車体重量20.5kgで航続距離54km(ロングモード)。折りたたみ自転車でも20kgと重いものを気軽に持ち運ぶのは難しい。
Gicの電動アシスト折り畳み自転車ブランド「ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLY」は、軽量アシストユニットと小型バッテリーを装備して軽量化を実現した。14インチモデルは車体重量11.9kgと軽い。ただしバッテリーが小さいため航続距離は10-12kmと短い。
ヨコハマ・サイクルスタイル2018では、ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLYの16インチモデルが展示されていた。車体重量は12.9kgと電動アシスト自転車では軽い。バッテリー容量は14インチモデルと同じなので、航続距離は10-12kmと変わらない。しかし、16インチモデルは14インチモデルよりも車輪が大きく、外装6段変速を採用し、バッテリーが切れても楽に走れそうだ。価格は¥120,000。2018年8月下旬発売予定。
ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLY 16inch
スポーティ超小径折り畳み自転車 DAHON K3 ライバルの比較も
低価格で折り畳みサイズが小さい14インチ折りたたみ自転車。この自転車はブームにより様々モデルが登場している。特に注目したい車のは坂道も楽に走れる3段変速モデルだ。この手の折りたたみ自転車は、車輪が小さいのでクイックな動きをするが、コンパクトに折り畳むことができ低価格で買える。日本ではルノーウルトラライトトリプルが有名だが、世界的な自転車ブランド「Dahon」からライバルと言えるモデル「K3」が登場した。
Dahon K3の一番の特徴は、このクラスの中で一番スポーティだと言うこと。重量7.8kgと軽いだけでなく、通常の14インチ折り畳み自転車よりも重いギアを採用し、高速走行にも対応した。ギアは前53T、後ろ9-13-17Tと14インチ折りたたみ自転車「BYA412」系統の日本国内市販車では一番重いギアを採用している。
ヨコハマ・サイクルスタイル2018では、K3が展示されており試乗が可能だった。試乗した限りでは、重いギアが装着されており通常の14インチ折り畳み自転車よりも速く走ることができる。ただ、タイヤが細いためか氷の上を滑るような感覚だ。路面状況に左右されやすい超小径車輪にロード用タイヤのため、高速走行を行う場所は限られるだろう。
アルミ製のフレームには、トップチューブとボトムブラケットまで専用ワイヤーで接続したDeltechを採用。この機構によりフレームにトライアングルが形成し、フレームヒンジの負担を軽減や剛性がアップするとのことだ。
Dahon K3の折り畳みサイズはW65xH59xD28cm。参考にシングルギアのDahon Dove PlusがW62×H56×D30だ。折り畳みサイズは多少大きくなった。しかし、K3は高速走行を重視するため、直進安定性を決めるホイールベースをDove Plusよりも長く取っているため、折り畳みサイズにも影響したと思われる。カラーバリエーションはレッドxマッドブラック、ホワイトxブラックの2色。価格は¥82,000。
ライバル(ルノー・ウルトラライトトリプル)との違い
Dahon K3のライバルと言えば、ルノー・ウルトラライトトリプルだろう。この自転車はDahon K3よりも安い¥65,000で買える、14インチ外装3段変速折りたたみ自転車だ。
・折りたたみサイズ:65cm×30cm×55cm
・本体重量:約7.8kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:外装3段変速(前47T・後ろ11-13-15T)
・タイヤサイズ:14×1.35インチ
折りたたみサイズは、ウルトラライトトリプルのほうが少し低く、DAHON K3は奥行きが少し短い。ギア比はウルトラライトトリプルのほうが軽いので、スピードを出したいのであればDahon K3、スピードよりも坂道でも上りやすいのが欲しいのであればルノー・ウルトラライトトリプルだ。
操縦安定性に関してはヨコハマ・サイクルスタイル2018の試乗コースで走行した限りでは、Dahon K3が若干安定していると思った。ホイールベースは実質的に両車とも変わらないと思うが、Dahon K3はハンドルステムを少しだけ前に倒すことで、多少ながら後輪に荷重が少ない設計に変わったのもあるだろう。コストパフォーマンスや坂道重視ならルノー・ウルトラライトトリプル、スポーティに走りたいのならDahon K3を選ぶのがベストだ。
・折りたたみサイズ:65cm×28cm×59cm
・本体重量:約7.8kg(ペダル除く)
・変速機:外装3段変速(前53T・後ろ9-13-17T)
・タイヤサイズ:14×1.35インチ