ラスベガスで開催中の「CES 2025」において、Bosch eBike SystemsはeBikeのバッテリーをデジタルで保護する新機能「バッテリーロック」を発表した。これにより、従来は機械的なロック機能だけで保持されていたバッテリーが、デジタルレベルでも盗難被害から守られることになる。
Bosch eBike Systemsのデジタル事業責任者Gregor Dasbach氏は「バッテリーはeBikeの中でも最も高額な部品のひとつ。バッテリーロックにより、ライダーはさらに安心して駐輪することができるようになる。今回のデジタル盗難防止機能の拡充により、Boschシステム搭載のeBikeの盗難件数を将来的にゼロに近づけることを目指している」と語った。
PowerTubeやPowerPackなどの取り外し可能なバッテリーは、従来から機械的にしっかり固定されていたが、新機能「バッテリーロック」では、これをデジタルレベルで補完する。スマートフォン向けの「eBike Flowアプリ」で設定を有効にすると、eBikeのスイッチを切った時点で自動的にバッテリーがロックされる。ロックされたバッテリーを別のスマートシステム搭載eBikeに取り付けてもモーターサポートが解除され、使用できなくなるため、転売価値も事実上なくなる。
バッテリーロックは、eBike Flowアプリをインストールしたスマートフォンに加え、Kiox 300やKiox 500といったディスプレイも“デジタルキー”として利用可能。さらに、家族や友人とバッテリーを共有したい場合などには、アプリから簡単にバッテリーロックをオフにすることもできる。Smart Systemのすべてのバッテリーや組み合わせに対応しており、デュアルバッテリーやPowerMore 250レンジエクステンダーにも利用できる。
Bosch eBike Systemsはこれまでにも、eBikeのモーターサポートをデジタルキーで管理する「eBikeロック」や、アラーム音や位置通知で盗難を警戒する「eBikeアラーム」といったデジタルセキュリティソリューションを提供してきた。万が一盗難に遭った場合、スマートフォンにプッシュ通知が届き、位置追跡が始まる仕組みだ。さらに「eBike パス」では、ライダーがeBikeに関するすべての重要情報を一目で確認できる。今回のバッテリーロックが加わることで、総合的な盗難防止対策をより一層強化することになる。
バッテリーロックは、Boschのスマートシステムを搭載したeBikeと同様に、eBike FlowアプリからOTA(Over The Air)でインストールできる。2025年夏以降、「Flow+サブスクリプション」の一部として提供される予定だ。
Bosch eBike Systems | eBike およびペダル用プレミアムドライブ – Bosch eBike Systems