和歌山市は、タクシーやバス事業を手掛けるユタカ交通株式会社と、シェアサイクルプラットフォーム「HELLO CYCLING」を運営するOpenStreet株式会社と連携し、電動サイクルのシェアリングサービスを開始しました。これは和歌山県で初めて導入される取り組みであり、全国では千葉市、さいたま市、堺市に続く4エリア目の導入となります。
この新サービスの実施に際し、ユタカ交通、OpenStreet、そして和歌山市は連携協定を締結しました。協定の目的は、和歌山市内における電動サイクルのステーション設置拡大や街中の回遊性向上、公共交通の利便性を高めることで、地域の活性化と観光振興を図ることにあります。
ユタカ交通は、これに先立ち2024年6月1日から、わかちか広場を含む市内4カ所に電動アシスト自転車のステーションを設置し、サービスの運用を開始していました。そして、今回新たに、和歌山県の企業glafit株式会社とOpenStreetが共同開発した「電動サイクル」を導入し、その運用を開始しました。
この電動サイクルは、フル電動で自転車のように座って走行でき、身体への負担が少なく安定感があるため、初心者でも安心して利用できる新しいモビリティです。和歌山市長の尾花正啓氏も試乗を行い、その使いやすさを評価しています。
このサービスは、和歌山市が掲げる「コンパクトシティの実現」に向けた取り組みの一環であり、鉄道駅やバス停から目的地までの「ラストワンマイル」を補完する役割が期待されています。市民の生活圏の拡大や観光客の誘致を目指し、和歌山市内の公共交通網の強化に寄与することが見込まれています。
今後も、ユタカ交通は関係者の意見を取り入れながら、このサービスを広げ、地域の活性化に貢献していく考えです。