航続距離1000キロの電アシ! JOeBテック TY05Bに乗ってみた!

2024年4月6日から2024年4月7日まで東京ビッグサイトで行われた「サイクルモード東京2024」。太陽誘電ブースでは、同社が製造している電動アシスト自転車用モーター「FEREMO」を搭載した、電動アシスト自転車を試乗することができた。

その中でも、今回ピックアップするのが「JOeBテック TY05B」。製造企業は沖縄県うるま市にある日本企業。2023年4月に工場を竣工し、電動アシスト自転車やEバイク、電動スクーターなどの電動モビリティを作る企業で、業界関係者からは注目されている。

JOeBテック TY05Bはシェアサイクル用の電動アシスト自転車の1つ。同社は他にもTY01D24という24インチのシティサイクルモデルや型番は不明だが26インチのシティサイクルモデルも用意している。

フレームはA7204のアルミを採用。A7204アルミは新幹線車両や自動車・オートバイの強度部材に使われており、従来の自転車に使われている6000系アルミよりも高価だが、工場内での熱処理が不要で製造工程での環境負荷を抑えることができる。変速機は内装8段変速でタイヤ幅は700×28C。ブレーキは前後キャリパーブレーキ。

バッテリー容量は36V 8.5Ah 306Wh。驚くべき所は航続距離で、業界統一テスト条件による測定でパワーモードの場合は70から80キロ、エコモードではなんと前代未聞の航続距離1000キロを達成した。これは、回生充電機構を採用しているだけでなく、モーターやコントローラーの省エネ可を行ったためとのことだ。エコモードのアシストも、航続距離を伸ばすためだけに力を押さえすぎたものではなく、本当に航続距離1000キロを達成したのなら凄いだろう。

ハンドルに装着されたディスプレイには発電量と消費量が表示されているのが特徴。参考としてこの数字は、一番パワフルなアシストを使用してサイクルモード東京の試乗コース(E-Bike用坂道コースあり)を1週したときの数字だ。この数字を本当に信用するとしたら、走行時に消費した電力の半分近くは発電で回収していると言える。

JOeBテック TY05Bは、前輪駆動の電動アシスト自転車の中ではスポーティな走りを楽しむことができる。回生充電を搭載したクロスバイクタイプの電動アシスト自転車と言えば、ブリヂストンサイクルのTB1eがあるが、TB1eは加速やハンドリングがモッサリしており、スポーティな走りを楽しむモデルではない。もっともTB1eは業界関係者からはスポーツモデルとは思われていないので、評価もママチャリタイプの電動アシスト自転車と同クラスの評論となるので問題ではない。

一方でJOeBテック TY05Bは踏み出しのレスポンスの良さや加速は日本国内の前輪駆動仕様のモーターではトップで、TB1eよりも軽快でスポーティに走ることができる。また、回生充電の効きに関しては強めで、長い下り坂を走る際も効果があるだろう。ただ、個人的にはシェアサイクルに使うのなら、泥除けや荷物を載せる荷台が欲しい所だ。

JOeBテック TY05Bはシェアサイクル用の電動アシスト自転車らしいが、シェアサイクル用としては上等すぎる走行性能を持っている。現時点では一般販売は不明とのこと。予想価格は20万円前半だが、走行性能は一般販売しても通用するし、発売された場合はTB1eを追いやるほどの性能はあるだろう。

関連リンク

関連記事

編集

Eバイクや電動アシスト自転車、自動車、アクティビティなどを紹介しているWebメディア。「Eバイク事始め 次世代電動アシスト自動車がよくわかる本」が好評発売中。

当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。

spot_img
spot_imgspot_imgspot_img