キャンピングカーと車中泊スポットのシェアリングサービス、車両製造・リノベーションなど国内最大級のバンライフのプラットフォーム事業を展開するCarstay株式会社は3月8日、クラウドファンディング「Makuake」にて、最短2時間でトヨタ・ハイエースをキャンピングカー/車中泊仕様にDIYできる組み立て式キット「SAny.KIT」の先行販売を開始すると発表した。
Carstayは2019年1月から車中泊スポットのスペースシェア、2021年6月からキャンピングカーに特化したカーシェアとレンタル事業を開始、2022年10月に「Mobi Lab.」を開設し、独創的なキャンピングカーの製造・販売に新規参入した。
「Mobi Lab.」では車両製造・リノベーションなどの事業を手掛けており、今回、標準装備を必要最小限に抑えることで、より多くの人々が求めやすい価格に設定し、短納期での架装と高品質な内装デザインを提供する「SAny.KIT」と「SAny.VAN」を開発した。また、新年の能登半島地震により災害時の備えとして、運転がしやすく、”万が一の宿泊施設”や”第二の家”として活用できるキャンピングカー、簡単に組み立てられる車中泊キットなど、車中泊仕様の車の需要が増加していることから、より安価で短納期の商品を開発した。
「SAny.KIT」は、最短2時間ほどでハイエース荷台に木目調の床、荷台右側にスライド式ソファベッド、左側に収納キャビネットを設置することが可能で、必要な工具は主に、付属の六角レンチとスパナ、電動ドライバーのみ。全国配送可能で、販売は15セット限定、通常価格は税込59万円(送料込)だが、「Makuake」での販売開始3月12日から3月30日までは10%引きの53万1千円で提供される。
適合車両はトヨタ・ハイエースDXモデルのみで、内装デザインは中古車または新車をベースとした標準仕様のキャンピングカー改造車で高品質かつ価格を抑えた「SAny.VAN」と同仕様だが、ベッドマット、シンク、バッテリーなどは非搭載。「自然の中で”生きる””走る”車両」や「地球の自然」をイメージし、上質な素材「ロシアンバーチ(白樺耐水合板)」を使用している。
バンの内装を、キャンピングカー/車中泊仕様にDIY設計や製作をすることは難易度が高く、通常6カ月~1年間もの時間がかかる。「SAny.KIT」は、必要最低限のものだけを車に装備し「旅をしながら暮らす」という新たな生活スタイル「バンライフ」らしさの追求を概念に、現在のキャンピングカー市場の「高価格」「長納期」「高いDIYの難易度」などを根本から覆す、誰でも手頃な価格、簡単かつ短時間で、車内を簡素な車中泊仕様に改装することを目指してコンピューター制御のCNC工作機械を使用し、人件費や開発納期を極力抑えつつ、高いデザイン性と耐久・耐水性を維持、組み立て式の車中泊キットを製作・開発した。組み立て時、電話などでのサポートにも対応する。
Carstayは「SAny.VAN」を販売してきたが、さらに短納期で低価格のDIYキット「SAny.KIT」を追加し、車中泊仕様の改造、DIYのハードルを下げ、バンライフへの入口と、その楽しさを拡大する予定だ。「SAny.KIT」は「SAny.VAN」と同様、Carstayのキャンピングカー製造拠点「Mobi Lab.」で受注生産を行い、購入希望者は「Mobi Lab.」で確認することが可能。
なお、今後、対象車両として、ハイエース以外の車両のキット開発も予定している。Carstayは今後もモビリティを軸にした日本のレジャー、ライフスタイルとしての「バンライフ」文化を支える中心的な存在を目指し、事業に取り組んでいく方針だ。
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