ヤマハ発動機からシンプルデザインの電アシ「PAS CRAIG」登場

ヤマハ発動機株式会社は、新型電動アシスト自転車「PAS CRAIG(パス クレイグ)」を2024年3月29日に市場に投入することを、2023年11月16日に発表しました。価格は129,000円(税込)です。

この新モデルは、洗練されたデザインが特徴で、「Urban Outrunner」というコンセプトのもと開発された電動アシスト自転車。主に、週末の街乗りや通勤など多様な都市生活シーンに適応することを目的としていて、シンプルかつ上質なデザインが採用されています。この自転車の主な特長としては、スタイリッシュな細身のパイプフレーム、こだわりのカラーリングにブラックリムを採用したデザイン、そして都市生活に最適な内装3段変速などを売りにしています。

車体の特徴は、ヤマハ発動機製の電動アシスト自転車では珍しいスチールフレームを採用。これは電動アシスト自転車ではスッキリとしたミニマルなデザインを実現するために敢えてスチールフレームにこだわったとのこと。また、チェーンケースも一般的な樹脂製ではなく、クレイグ専用のスチール製チェーンケースを採用。チェーンケースのデザインもカバー部分を最小限にして軽快感を出した形状にしているようです。

実用部品に関しては、泥除けや前かごはオプションで、さらにリング錠の装着は不可。これはリング錠の装着を想定すると車体に取付台座が付けなければいけないので、デザイン重視で無くしたとか。そのため、標準装備の鍵はワイヤーロックとなっています。また、リアキャリアは純正で用意されていません。

カラーバリエーションは、ファッション性と高品質感を兼ね備えた「マットラベンダー」、知的で落ち着いた雰囲気の「マットグレイッシュベージュ」、そしてどんな服装にもマッチしやすい「マットジェットブラック」の3色が用意されています。

モーターはヤマハ製ミッドモーターで同社のPASで使われているモーターで、自動でパワーを制御し、高速域でもアシストを行うスマートパワーアシストを搭載。スイッチは時計表示がありコンパクトなスマートクロックデザインです。バッテリーは25.2V、8.9Ah、224Whで航続距離は36キロから70キロとなっています。

ヤマハ発動機製電動アシスト自転車には、様々なスポーツモデルがありますが、PAS CRAIGはスポーツモデルではなく、普段は自転車に乗らない層に向けたポタリングやちょっとしたサイクリングを楽しむモデルとなっています。街乗り向け電動アシスト自転車のPASシリーズにはPAS VIENTA5やPAS BRACEといったスポーティモデルも用意されていますが、これらモデルと比べてCRAIGは安価となっています。

ライバルと言えるのは、ブリヂストンサイクルTB1e、パナソニック ベロスターでしょう。TB1eは通勤用電動アシスト自転車を謳っており、CRAIGよりも大容量のバッテリー(36V、9.9Ah、361Wh)に、回生充電機能付き前輪ハブモーターを搭載することで、最大航続距離200キロを謳っています。一方で、デザインは既存のスポーツ風自転車のスタイリングに、前輪ハブモーターを搭載したことによるもっさりとした加速感とハンドリングが欠点。価格も174,000円と高価です。

ベロスターは泥除け、前荷台、リング錠などクレイグよりも実用的な部品を装備し、価格は123,000円と低価格。バッテリーは25.2V、8Ah、200Whで航続距離は28キロから50キロ。ヤマハのスマートパワーアシストに相当するカルパワードライブユニットが装備されていません。

PAS CRAIGはヤマハ製電動アシスト自転車では低価格で、新たに電動アシスト自転車を乗るエントリーユーザーやお洒落にカスタムを行うベースに使う人に向いているモデルでしょう。

関連リンク

PAS CRAIG – 電動自転車 | ヤマハ発動機 (yamaha-motor.co.jp)

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