電動アシスト自転車は、近年の技術進化と環境への関心の高まりにより、多くの人々にとって欠かせない移動手段となっています。しかし、多くの人々が疑問に思うのは、その耐用年数、つまり「電動アシスト自転車は何年持つのか?」ということです。
電動アシスト自転車の耐用年数を一言で答えるのは難しいです。なぜなら、電動アシスト自転車に限らず寿命と言うのは使用頻度、保管状態、メンテナンスの頻度や質、そして乗り方など、多くの要因に影響されるからです。今回は、一般的な電動アシスト自転車やEバイクを例にして考えてみたいと思います。
まず、電動アシスト自転車の中心となる部分であるバッテリーに注目しましょう。バッテリーは消耗品であり、充電と放電を繰り返すことで徐々に性能が低下します。一般的にリチウムイオンバッテリーは500回から1000回の充電サイクルが可能とされており、毎日充電して使用する場合、約2年から5年の寿命だと一般的に言われています。
バッテリーの価格はサイズや形式などにより、価格が異なります。Amazonなどのネット通販では、通常価格よりも低価格でバッテリーを購入することができますが、互換性の確認などが必要です。また、バッテリーの中身だけを交換した物や、非純正品の互換バッテリーと呼ばれる物は設計不良で異常が発生した時、安全保護装置が作動せず発火に至るリスクが高いため使わないようにしましょう。不安がある人は、購入した店舗や取り扱い店舗で相談することをお勧めします。
モーターやコントローラーなどの電子部品は、一般的には頑丈で故障することは少ないと謳っています。しかし、水濡れや衝撃などの外部からのダメージには弱いため、適切な取り扱いと保管が必要です。参考としてスペインの自転車ブランド「BH」の取り扱い説明書には、Eバイクのモーターは通常の条件で使用する場合、10年から20年、または10万キロほど使用できると謳っています。
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適切に設計された電動アシスト自転車やEバイクならモーターやバッテリーといった電子部品は耐久性があるため、僅か数年で故障する事例は少ないでしょう。しかし、電動アシスト自転車やEバイクは、電子部分だけでなく、フレームやタイヤ、ブレーキなどの機械的な部分も存在します。当然ながら、こちらは一般的な自転車と同じく、定期的なメンテナンスが必要です。人によっては通常の自転車を運転するのより航続距離が長くなるため、定期点検が重要となります。
さらに、電動アシスト自転車の寿命に影響するのは、使用状況です。例えば、坂道ばかりの地域での使用や、重い荷物を常に運ぶような使用方法は、モーターやバッテリーに大きな負担をかけるため、寿命を縮める可能性があります。
もちろんブレーキやギアの調整、タイヤの空気圧のチェックなど、基本的なメンテナンスを怠ると、安全性が低下するだけでなく、部品の寿命も短くなります。
参考としてシクロライダーが保有しているEバイク「スペシャライズド VADO SL」は約3年間で1万キロ走行しましたが、バッテリーの最大容量は100パーセントを維持しており、バッテリーのへたりは無く、モーターに関しても特に問題は発生していません。これに関しては、主に室内で保管している、強力なアシストはできるだけ使わないなど、Eバイクに優しい運転を行っているのもあるのかもしれません。