欧州や北米では、従来の自転車と比較してたくさんの荷物が積むことができるカーゴバイクが注目されている。その中でも軽自動車に近いほど全長が長く、4輪の電動アシストカーゴ自転車が注目されている。
4輪の電動アシストカーゴ自転車を製造するFernhayは、2013年に交通渋滞と都市の二酸化炭素排出の削減を目標に設立された。都市や町村、物流会社、研究機関と協同で、エンジン付きのライトバンなしでクリーンな都市中心部の運用が可能なゼロエミッション車両のシリーズを展開している。
Fernhayの拡張可能なソリューションは実利を提供するだけでなく、クリーンで健康な都市への道を開いていると謳っている。動力を持つeQuad、eWalker、特異なCubeコンテナなどの製品ラインナップは、200kgまで効率的に運べるように設計され、狭い都市の通りに合うようになっているとのこと。
eQuadの車体サイズは全長3020mm、全幅910mm、全高1950mm。因みに、360CC時代の軽自動車の車体サイズは、全長3000mmまでなので、全長だけでいうのなら、360CC時代の軽自動車よりも全長が長い。
Read all about it! 🗞 @UPS eBikes hit streets of Manhattan testing pilot program for deliveries w/ UPS @fernhay eQuad. It’s an electric cargo bike allowing for more #sustainable deliveries in urban areas. Full circle for 100+ yr company that started as a bike messenger service.🚲 pic.twitter.com/HLRd8Cbg5g
— UPS Public Affairs (@UPSPolicy) June 14, 2022
これらの試験済みで信頼性のある最後のマイルの小包配達ソリューションは、環境への利点と会社組織の利益増加、込み入った都市を効率的に対応する手段を提供しています。さらに、世界的なサービススキームと延長保証も提供している。
Fernhayの製品はヨーロッパとアメリカで実際に運用され、交通省、ニューヨーク市公園、Vorboss、fin logisticsなどが使用しているとのことだ。
このような4輪の大型電動アシストカーゴ自転車は、日本では軽トラックがライバルとなるだろう。軽トラックは人間を2人乗ることができ、350キロと大量の荷物を積むことができるという大きな利点を持っている。普通に考えるとFernhayのような4輪大型電動アシストカーゴ自転車は勝ち目がないと思うだろう。
しかし、Fernhayは海外では自転車という扱いとなっており、これが大きな強みになる。自転車扱いなら自転車道を走行することができ、保険も自転車扱いになるため人身、対物保険も安価な自転車扱いとなる。日本で軽トラックで配送業務を行う場合、軽貨物運送の任意保険への加入が推奨されているが、その料金は企業にもよるが年間で15万円と高額だ。一方で、自転車の場合業務利用の自転車保険でも年間数千円とコストも安い。
そして、車体の幅も1メートル以下と狭いため、従来の軽トラックでは走行できない狭い場所も走ることができ、駐車時も幅を取らない。
軽トラックがある日本では、このような4輪の大型電動アシストカーゴ自転車の存在価値があるのかと疑問に思う人もいるかもしれないが、自転車並みの維持費と小回り性能を持ちつつ、200キロの荷物を積むことができるのを考えれば、魅力的と言えるだろう。但し、Fernhayのような電動アシスト自転車は、日本国内では電動アシスト自転車として認可されないため、法改正などを行う必要があるだろう。
関連リンク