KGモーターズ株式会社は、超小型電気自動車(EV)の量産と販売を目指し、2023年7月24日に自社のYouTubeチャンネルで成長戦略として「ミニマムなMaaS」のビジョンを発表しました。同社の目指すモデルは、1人乗りに特化した「ミニマムモビリティ」と呼ばれるEVで、人口減少時代の交通課題を解決する新しいアプローチとされています。
ミニマムモビリティは、一人乗りセンターポジションを追求した小型EVで、80年代のポラロイドカメラをイメージしたレトロなデザインと前後対称の近未来的なデザインが特徴です。2023年の東京オートサロンでコンセプトモデルを発表し、量産販売を2025年に予定しています。また、事前モニター登録では5800件の申し込みを獲得しました。
スペックは、全長は2,450mm、全幅は1,090mm、全高は1,500mmで、定格出力は0.59kW、ピーク出力は5kWです。航続距離は100kmで、充電にはAC100Vで5時間を要し、乗車定員は1名です。販売価格は100万円を切ることを目標に開発中です。
KGモーターズは、このミニマムモビリティによって、ドライバー不足や乗客の減少、それに伴うコスト高騰や財源不足という公共交通機関の現状の課題を解決しようと考えています。特に、大型車による自動運転は乗車率の低下やコストの問題、ユーザーの利便性の低さといった問題があると指摘しています。
それに対してKGモーターズの解決策は、1人乗り小型車による自動運転です。これによって、パーソナルな移動が可能となり、車両の維持費や償却コストも大型車と比べて安く抑えられます。さらに、エネルギー効率も高く、電気代も抑えられます。
KGモーターズは、完全自動運転によるミニマムモビリティのロボタクシーを提供することを考えていますが、その普及のステップとして、自動運転LEVEL4段階の「ワンウェイ型シェアリングサービス」を戦略的に行います。これによって、ユーザーは目的地への運転は自ら行い、車の迎車と返却のみを自動運転で行うことができ、小型であることから他の交通の妨げになりにくいという強みを活かした社会実装を目指します。
さらに、KGモーターズが主体となって行うのではなく、ミニマムモビリティ(自動運転モデル)を購入したオーナーが貸し出せるプラットフォームを作り、手数料収入を得るビジネスモデルを考えています。これにより、各オーナーの課題に合わせて最適な導入が可能となり、新たな交通インフラとして普及させていくとのことです。
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