E-Bike(電動アシストスポーツ自転車)にかぎらず、バッテリーを採用した電気自動車や電動オートバイ所有者で気になるのが、バッテリーの寿命だろう。
E-Bikeだけでなく、スマートフォンなど様々な製品に使われているリチウムイオン電池は使用していくうちに、充電可能な電力量が減り、劣化してしまうという欠点がある。
スマートフォンの場合、使用条件によっては1年程度で劣化がわかる事もあるが、E-Bikeの場合はどうなのか。今回は、購入して約1年半、走行距離約6700キロのSpecialized Turbo Vado SL 4.0で、劣化具合を確認した。
Specialized製E-Bikeは、スマートフォンに専用アプリ「MISSION CONTROL」をダウンロードし、E-BikeとBluetooth接続を行うと、アシストのパワー調節やシステム状況などを診断、確認することができる。
購入後約1年半以上、走行距離は6673キロ経過した筆者のSpecialized Turbo Vado SL4.0のバッテリーは、充電サイクルは54回、バッテリーの状態は100パーセント。充電サイクル、バッテリーの状態が共に良好な結果で殆ど劣化していないという結果だった。因みに、9ヶ月経過したときのバッテリーの状態は100パーセントだったので、スマートフォンアプリ上では劣化していない。
スマートフォンやノートパソコンの場合、ゲームなど充電しながら使用するシチュエーションが多い。特にゲームだとグラフィック処理等で負荷が大きくなるため、充電しながら使用すると本体が通常より高温になり電池内部の劣化を促進してしまう。しかし、E-Bikeの場合は構造的に充電しながら走行することはできない。
現代の大手企業が採用しているバッテリーは、過充電防止機能や充電による発熱の抑制などを行っており、僅か2~3年程度でバッテリーが使えなくなる物が無いようだが、今回のSpecializedの件を見るかぎりでは、大手E-Bikeも同じだろう。例えば、Shimano STEPSモーター搭載E-Bike(Shimano製バッテリーとShimano製充電器の組み合わせを採用したモデル)に使われているバッテリーは、充電寿命回数1000回で、充電性能60パーセント以上を保つと謳っている。
この状態だと、バッテリーの保証期間が切れる2年目でも、バッテリーの状態は100パーセントに近い状態で保証期間が切れるだろう。
関連記事