中国のE-Bike用ドライブユニットを製造するBAFANGから、軽量E-Bike用ユニット「M820」が登場した。
BAFANGは、2003年から電気自動車用のコンポーネントとシステムを開発し、eモビリティコンポーネントと、eドライブシステムの主要メーカーの1つ。同社は上海証券取引所に上場し、個人向けE-Bike、Eスクーター、公共自転車共有システムなど、多様なグローバルe-モビリティ・トレンドに焦点を当てている。
近年、E-Bike用モーターで注目されているのが、所謂軽量系モーターだ。従来のE-Bike用モーターは、パワーを出すために、重くて大きいモーターを装着する必要があったが、従来のE-Bike用モーターよりもパワーを落とすことでコンパクトなモーターが登場するようになった。
有名なのがSpecialized Turbo SLシリーズに搭載されている「Specialized SL1.1」モーターだが、今では、FAZUA、Maxonなど様々なブランドが参入している。
BAFANGは軽量モーターに関しては、すでにM800という小型モーターを展開していた。M820は名前からしてM800の後継モデルといえるだろう。
注目すべき部分はスペック。M800のスペックは定格出力200W、最大トルク55Nmと、軽量モーター系では平均的なスペックだったが、M820のスペックは定格出力250W、最大トルク75Nmとこのクラスは非常に力強いのが特徴だ。このスペックは一般的なE-Bike用モーターと同等のトルクを実現している。モーター重量は2.3キロ。
車体設計に関係するバッテリーに関しても、多種多様なのを揃えており、360Whクラスで2.2キロのバッテリーを用意しており、モーターとバッテリー重量を合計すると4.5キロとなる。また、Specialized SL1.1モーターは定格出力240W、最大出力240W、最大トルク35Nm、重量1.95キロ。内蔵バッテリーのSL1.1 320Whバッテリーが1.8キロで合計で3.75キロとなる。
BAFANG M820に関しては、アンドラのE-Bikeブランド「Forestal」が、BAFANGと共同開発した「Eon Drive」と類似している。但し、Eon Driveのほうが重量1.95キロと軽量で、Forestal独自のディスプレイシステムを搭載しているので、全てが同じではないようだ。
軽量系E-Bike用モーターの中でもトップクラスの最大トルク75Nmを実現しているBAFANG M820は、軽量系E-Bike用モーターの中でも、非常に強力なライバルになるだろう。
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