スイスの自転車ブランド「TRANSALPES」は、車体重量17キログラムと超軽量なフルサスE-MTB「TRANSALPES E1」を発表した。
TRANSALPES E1に搭載されているドライブユニットは「maxon BIKEDRIVE Air」。maxonは、能動的埋め込み機器、インスリンポンプ、手術用ロボット、パワーツール、義手・義足などの医療技術分野向けドライブシステムや、産業オートメーションおよびロボット工学用ドライブシステム、航空宇宙産業、航空宇宙産業、無人航空機、自動車産業、物流・ロボット工学分野、海洋応用分野で使われているモーターなどを製造している。
他にも、火星探査車や史上初の火星探査ヘリコプターに搭載されており、すでに100台を上回るmaxonモータを搭載したプロダクトが火星に存在しているとのこと。自転車業界に関しては、カンパニョーロ製電動変速機「EPS」にmaxon製モーターが採用されている。
maxon Bikedrive Airのスペックは、バッテリーを含めた重量が3.5キログラム。最大出力220W、最大トルク30Nm。バッテリー容量は250W。参考としてSpecialized Turbo Levo SLなどに搭載されているSpecialized SL1.1は、バッテリーを含めた重量が3.75キログラム(Specialized SL1.1モーターの重量が1.95キログラム。内蔵バッテリーのSL1.1 320バッテリーが1.8キログラム)最大出力240W、最大トルク35Nmを発揮する。maxon BIKEDRIVE Airの日本導入は不明だ。
maxonはミッドマウントモータ、内蔵バッテリー、操作ユニットから構成されるBIKEDRIVE Airを発表した。このドライブユニットは、外からは全く見えない設計と軽量さが特徴のE-Bikeシステムだ。
E-Bikeは、今では市街地、郊外、山間部を問わず利用者が増加している。しかし、既存のシステムの多くは、強力なパワーを備えてはいる一方で、重くてハンドリングが鈍くなることが難点。maxonはこの状況を変えたいと考え、バッテリーを含めた重量をわずか3.5 kgに抑えたBIKEDRIVE Airを発表した。
BIKEDRIVE Airシステムには、maxonがこれまで培ってきた電動モータ、ギアヘッド、電子回路の開発および製造の60年の経験が活かされていると謳っている。心臓部となるミッドマウントモータは、最大出力220W、最大トルク30Nmを発揮し、俊敏で自然なフィーリングのアシストを得ることができるとのこと。また、ドライブユニットにはmaxon独自のフリーホイール技術を搭載し、必要な場合にのみライダーを追い風のようにアシストする。
BIKEDRIVE Airシステムは、ドライブは外からはほとんど見えないようになっており、E-Bikeであることを示すのは、トップチューブにわずかに見える操作ユニットだけ。250Whのバッテリーはダウンチューブに完全に組み込まれている。また、要望に応じてバッテリーを追加すると、航続距離を2倍に伸ばすことが可能だ。
そして、スマートフォンとE-Bikeを接続することによりサポートレベルを個別に調整することができる「maxon Connect」という専用アプリを開発。さらに、ANT+やBluetooth (BLE)を使えば、Garmin、Sigma、o-synceなどの他のデバイスにも簡単に接続できる。また、販売店向けに使いやすいサービスアプリも用意した。
BIKEDRIVE Airシステムは、世界中の自転車メーカー限定で今年の夏から販売が開始される。これに向けてmaxonはメーカーからの相談を受け付けている。BIKEDRIVE Airを採用した最初のE-Bikeは、2021年中に市場に登場する予定だ。
関連リンク
- maxon Japan:https://www.maxongroup.co.jp/
- TRANSALPES:https://www.transalpes.com/