E-Bike(電動アシストスポーツ自転車)を購入して気になるのが、バッテリーがどれだけ劣化するのかという事。E-Bikeだけでなく、スマートフォンなど様々な製品に使われているリチウムイオン電池は使用していくうちに、充電可能な電力量が減り、劣化してしまう欠点がある。スマートフォンの場合、使用条件によっては1年程度で劣化がわかる事もあるが、E-Bikeの場合はどうなのか。今回は、購入して約9ヶ月、走行距離約3750キロのSpecialized Turbo Vado SL 4.0で、劣化具合を確認してみた。
Specialized製E-Bikeのバッテリーは、購入日から2年間、または満充電回数最大300回までの、いずれか早く到来する期間または回数が本保証となる。バッテリーは当該期間中、初期容量の約75パーセントが維持されるように設計されている。内蔵バッテリーの価格は7万1500円(税込、以下同)で、取り付け工賃はスペシャライズド銀座店ではバッテリー脱着で5500円(Levo SLは7700円)となる。
Specialized製E-Bikeは、スマートフォンに専用アプリ「MISSION CONTROL」を入れて、E-BikeとBluetooth接続を行うと、アシストのパワー調節だけでなくシステム状況などを診断、確認できる。この診断は、バッテリーの残量やバッテリーの状態を知ることができる。
購入後約9ヶ月で、走行距離は3753キロ経過した筆者のSpecialized Turbo Vado SL4.0の結果は、充電サイクルは31回、バッテリーの状態は100パーセント。充電サイクル、バッテリーの状態が共に良好な結果だった。
充電を何十回も行っているのに、充電サイクルがわずか31回と少ないのは、一般的な充電サイクルが単純に充電回数を計算したのではなく、0から100パーセントの充電を1回分とカウントする仕組みだろう。一般的に、充電サイクルは継ぎ足し充電だと、合計100パーセント分の充電で1回分になるとのこと。
スマートフォンのアプリではバッテリーの状態が100パーセントと表示されているが、実際に乗っていても、特に劣化は感じられなかった。ここから、どれだけ内蔵バッテリーが劣化するか気になる所だ。
文:松本健多朗