マルキン自転車で有名なホダカ株式会社のスポーツ自転車ブランドの1つが「NESTO」だ。2020年モデルから、マウンテンバイクの拡充やグラベルロードをラインナップを増やすなど、グラベルを重視したラインナップとなった。2020年モデルの中でも注目のモデルがグラベルロードの「GAVEL」シリーズだ。Shimano SoraコンポーネントにTEKTRO 機械式ディスクブレーキを採用した「GAVEL」と、Shimano Acera MシリーズコンポーネントにShimano MT400油圧ディスクブレーキを採用した「GAVEL FLAT」の2種類を用意。今回はドロップバージョンのNESTO GAVELをチェックした。
グラベルロードバイクには、アップライトな姿勢で長距離サイクリングを行うツーリングタイプや、マウンテンバイクにドロップハンドルを装着したオフロード中心のモデルなど、様々なタイプがある。GAVELは前傾姿勢で舗装路・グラベルを両立する一般的なスポーツタイプだ。ボトルケージ台座は、フロントフォーク左右、トップチューブ、ダウンチューブ×2、シートチューブと沢山用意している。
シートステーとチェーンステーを縦方向にしならせる振動吸収機構FLEXOR(フレクサー)を搭載していることをアピールしているが、実はプレスフィットボトムブラケットも搭載している。従来のねじ切り式のボトムブラケットよりも高い剛性が出るのが特徴で105,000円(税抜き)のグラベルロードバイクに採用されるのは珍しい。
ブレーキは、TEKTRO MD-C510。ワイヤー引きの片押しタイプの機械式ディスクブレーキ。ハンドルバーはハの字タイプのフレアドロップハンドルを装備。ハンドル幅が一般的なロードバイクよりも広いため、グラベルでも抑えが利き、舗装路でも低速走行は安定して走れる。
GAVELを購入するときの注意点は、フレームは650B×47c”ロードプラス”規格に非対応だと言うことだ。伺った所、ロードプラス規格を採用しなかった理由は、「コスト」「実際にロードプラスタイヤを履いて楽しむ人が少ない」「マウンテンバイク風味の直進安定性の増加を嫌い、自然なハンドリングを重視した」とのこと。FELT VR、GT 初代GRADE等ロードプラス規格非対応のグラベルロードバイクに乗ったことがあるが、これらグラベルロードバイクは自然なハンドリングだったので、理論的には合っている。今回、試乗したGAVELはフレームサイズが一回り小さいため、評価しない。
GAVELがFELT VRやGT 初代GRADEと違うのは、対応タイヤサイズだ。一般的にロードプラス規格非対応モデルでは700×35cまでのクリアランスしか無いのが多いが、GAVELは700×40Cまで対応している。40cまで対応できれば、ジープロード程度のグラベルライドや荷物を積んだサイクリングまで幅広い楽しみ方ができるだろう。
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