炭素蓄電池・充電器メーカーのPJP Eye株式会社と、自転車メーカーの株式会社丸石サイクルが共同開発した電動アシスト自転車「Laboratory6(ラボラトリー6)」を2019年11月に発売すると発表した。
この電動アシスト自転車の特徴はPJP Eye製造の炭素蓄電池(カーボンバッテリー)「Cambrian(カンブリアン)」を搭載していること。現在、ノートパソコンやスマートフォン、電動アシスト自転車、自動車用の蓄電池として主流のリチウムイオン電池は、鉛蓄電池と比較すると軽量な一方、充電時間とリサイクル面などで課題がある。
PJP Eyeは、2017年6月、株式会社パワージャパンプリュスが始めたカーボンバッテリーの開発を引き継いだ。開発にあたっては九州大学と提携し、同大学内に研究室を構えて延べ16年にわたり開発を継続した。PJP Eyeは2019年5月、カーボンバッテリー「Cambrian」の製品化に成功し高速充電と長寿命を実現し、同時に量産体制を確立したとのことだ。
丸石サイクルと共同開発した電動アシスト自転車は2019年11月の発売予定。フル充電までの時間は20分、実質寿命は約15年と、従来のリチウムイオン電池と比較して、充電時間の高速化と高寿命を実現している。リチウムイオン電池と違いレアメタルも一切使用していない。
充電時間の高速化により、電動アシスト自転車のシェアリングサービス事業者の1台当たりの稼働率が大幅に改善し、事業全体の利益率向上で利益創出を促すことが期待できる。今後の課題は、リチウムイオン電池より1割多い重量と体積を小さくすることが目標のようだ。
「Laboratory6(ラボラトリー6)」の販売価格は15万円(税別)前後、初年度販売目標は3,000台を予定している。
PJP Eye:http://www.pjpeye.tokyo/Home_jp