リアルな自転車ライフをわかりやすく紹介する只野うささんの自転車漫画「クロスバイクな日々」を解説。今回は、クロスバイクが自転車店に届いた話を紹介します。
自転車は分解されてやってきます:クロスバイクな日々01・開梱の儀!
自転車店に来るスポーツ自転車の殆どは、分解されて箱に入って来る。この場合、一旦組み立てしないといけない。
ここで問題なのが一部のインターネット通販で、この状態で一般ユーザーに販売する事例がある。この状態は7部組みと言われる状態で、完成されておらず、ここから組み立てないといけない。自転車の組み立ては、自転車の知識がない人は適切に組み立てられない。また、箱に入った状態で販売された場合、製造時の不良(部品が無い、車輪がゆがんでいる、部品の形状がおかしい)を見抜けないまま、乗ってしまう可能性もある。一部の激安自転車ブランドでは7部組みや9部組み状態で販売する所もあるが、筆者なら買わないだろう。
取扱説明書は重要です:クロスバイクな日々02・活字中毒
自転車を購入すると、自転車本体や部品の取扱説明書が入っている。説明書は製品を正しく事故のないように、設計された性能を発揮させ使うために書かれているので、下手なメディアの記事や口コミよりも重要な書類。なくさないように取っておこう。
組み立ての重要性:クロスバイクな日々03・我慢
スポーツサイクルを中心に扱うショップは組み立てに力を入れている所が多い。そこで気になるのが本当に組み立てで変わるのかと言うことだ。
筆者の例を上げよう。現在メインで所有している2台(GIANT Escape RX4、Specialized Diverge E5)は、MTBレーサーのメンテナンスも行うプロショップで買った物だ。それなりに乗り、自分でメンテナンスを行っているが、ネット通販や量販店で購入した物と比較して、走行距離も割に車輪のフレが少なく、ネジの締めすぎが無くメンテナンスしやすいため、この店で購入して良かったと思っている。組み立ての違いが重要視されないのは、ある程度長く乗っていないとわからないのもあるだろう。
組み立ての違いは自動車でもある。1ドル360円で輸入関税があった時代の輸入車は、低価格の自動車でも高価にならざるを得なかった。そのため、価格に見合う品質を確保するために、日本国内で再組み立てを行っていた時代があったようだ。福野礼一郎「またまた自動車ロン」では、その時代の組み立ての話を紹介している。ボンネット・トランク・ドア・ガラス・モール・バンパー・インテリアまで分解し、内装は補修塗装を行い音止め、外板は徹底的に面合わせ、鈑金、オールペイント、バンパーは再メッキ、レザートップは張替え、エンジン・ブレーキ等を分解、組み直しも行っていたとのこと。福野礼一郎は日本国内とアメリカで同型のアメリカ製高級車(リンカーン・コンチネンタルマーク3-1970年式/コンチネンタルマーク4-1972年式)に乗ったことがあるが、まったく別の車に感じて驚いたと書いてある。
自転車業界の場合、自転車の組み立て品質は、そのショップによって品質が違うのが欠点。この問題を解決したいのなら、輸入車のようにPDIセンターを設立する必要があるだろう。
http://www.jaia-jp.org/attractive/pdi0803/
自走でいきなり帰らないのも1つ:クロスバイクな日々04・納車その1
いよいよ組み立て完了したクロスバイク。只野うささんは、自走でいきなり帰ることはできないので車で取りに行ったとのこと。これも正しい判断だろう。新しい自転車を買った場合、いきなり全力で運転せず、安全な場所で慣らし運転を行うのを薦める。筆者もスポーツサイクルの知識を持っていて、一通りのメンテナンスができても、新しく買った自転車はゆっくり走り、自転車の感覚を確かめながら走っている。一通り慣れてからサイクリングを楽しもう。
わからない事がいっぱい:クロスバイクな日々05・納車その2
自転車を購入した場合、自転車について口答で解説する良い店がある。ただ、聞いていてもわからない事だらけの事も多いだろう。わからない事があったらスマートフォンなどでボイスメモ等をとっておくのもオススメしたい。
クロスバイクな日々は作者のWebサイトで見れます。
- クロポタNOTE:作者のWebサイト
- 只野うささん|Twitter:作者のTwitter