電気とモーターの力により自転車よりも楽に走れ、免許いらずで乗れる電動アシスト自転車。既に販売台数は原付きを超えており、E-Bike(電動アシストスポーツサイクル)ブームで、新たな層も取り込もうとしている。
そんな状況で、問題なのが電動アシスト自転車の高価格化だろう。一般的な有名ブランドの電動アシスト自転車(ブリヂストンサイクル・パナソニック・ヤマハ)の価格は10万円の物が多い。E-Bikeに至っては、20万円クラスでエントリーモデル、30万円がメインマシンなのが現状だ。
高価なので、価格を抑えるために中古車を選ぶ人もいるが、辞めたほうが良いだろう。中古車は電池がヘタっている可能性があり、短時間でアシストが切れる問題がある。新品バッテリーは2~3万円と高価なため、下手したら新車を買ったほうが安い事もあるだろう。
無名ブランドの電動アシスト自転車も辞めたほうが良い。一般的な自転車店で修理対応が受けられるかどうか不安がある。実際、ネットでは胡散臭い低価格の電動アシスト自転車は直せる保証がないため修理拒否する場合や、事業撤退により修理が難しくなる可能性がある。
出典:Panasonic
低価格でもきちんとした電動アシスト自転車が欲しいのなら、パナソニックの電動アシスト自転車「SW」しかないだろう。SWは75,000円(税抜き)と低価格で買える有名ブランドの電動アシスト自転車。一般的に大手ブランドの電動アシスト自転車は、一番安いモデルでも定価8万円台の物がほとんどだった。しかし、この自転車は驚きの7万円台を達成した。
7万円台を達成したのには理由がある。アシストの切り替えはON/OFFのみで、よりなめらかなアシスト力を行うためのスピードセンサーや変速機も無い。アシストスイッチはフレームにあり、航続距離表示がなく電池容量のみわかる構成だ。荷台や前カゴは無くオプション設定はわかるが、サークル錠までオプションなのはやりすぎだろう。最も、これは価格を抑えるための苦肉の策かもしれない。
余分な機能は削減した一方で必要な機能は付いている。フロントライトはあり、荷台を装着すればチャイルドシートは装着可能。万が一盗難された場合3年間盗難補償も付いている。また、後輪は太くなっており重い荷物を積んでもタイヤが腰砕けになりにくい。一充電あたりの航続距離は36kmと短距離・街乗り向けだろう。
インターネット通販で売られている激安電動アシスト自転車は50,000~70,000円台で売られている。とある激安電動アシスト自転車のレビューを見ると、バッテリーが過熱して床が焦げる、ブレーキが効かない、すぐに壊れると言った話がある。また、アシスト比が道路交通法の基準を超えた公道走行不可の物が売られていた事もあった。仮に公道走行不可の電動アシスト自転車を買い、運転したら、道路交通法違反や道路運送車両法違反になり、重い罰則が課せられる。このようなリスクを考えると、激安電動アシスト自転車を買うのなら、素直にSWを買ったほうが良いだろう。
(参考)アシスト比率が道路交通法の基準を超える電動アシスト自転車に注意-公道を走行すると法令違反となるおそれも-