中日新聞の記事で、ロードバイクの前傾姿勢はながらスマホ並の視界になるという記事が出た。
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2016120602000188.html
詳しい内容については上記の記事を見てほしいが、左右方向の視線は軽快車の半分以下の範囲しか見ていなかったようだ。車種はGIANTのロードバイクで比較的前傾姿勢になりにくいDEFY?で、現代の前傾姿勢を強要される競技仕様のロードバイクなら、ながらスマホ以下の視界になるのではないかと思う。
もっとも計測方法はあまりにも雑すぎる問題がある。自分ならママチャリ・DEFY・TCR・TRENITY・ANYROAD・ESCAPE RXの適正サイズを使用し、時速10・20・30・40km/hで走行した場合の視線を測るだろう。はてなブックマークのコメント欄も「実際のロードバイクの姿勢はそれほどきつくない」という珍妙な意見があるが、本気で自転車を知ればそんなことは言えない。前傾姿勢を決める要素の1つであるヘッドチューブ長を比較すると、競技用ロードバイクのTCR SLRは148mm。非競技用のドロップハンドルスポーツバイクのANYROADは185mmとなっている(Mサイズで比較)。この差は簡単に埋めることはできない。さらに書くとフロントフォークのクリアランスが大きいANYROADのほうがハンドル高が上がるためフレームの数値以上に変わるだろう。
画像写真ではドロップハンドルの下ハンドルを握った状態となっている。街中ではあまり使用しないが、長い下り坂では構造的な問題で下ハンドルを握らないと下れないことが多い。世の中には自転車で下り坂を走るのが楽しくないという人がいるらしいが、前傾姿勢で下ハンドルを握った状態で下るから楽しくないのではないかと思う。
前傾姿勢を強要されるロードバイクの乗車姿勢を改善させる方法
前傾姿勢を改善させる方法はの一番簡単なのは、アップライトな乗車姿勢にできるステムやハンドルを装着すること。競技用ロードバイクを無理やりアップライトな姿勢にしようとすると後輪に荷重がかかりすぎるが、やらないよりはマシだろう。
部品交換でも前傾姿勢を軽減することが出来ない場合はフレーム交換するのがベストだが、前傾姿勢を取らないロードバイクというのは今は存在しない。あえて言うのならかつて存在したSpecialized Sequoiaが当てはまるだろう。
Specialized Sequoia Elite Road Bike – An Average Joe Cyclist Product Review
前傾姿勢を取らないロードバイク時代のSequioa。現代のロードバイクを見ると変な風に見えるが、このような前傾姿勢を取らないドロップハンドルは、フランスの長距離サイクリング「ディアゴナール」の発案者であるVelocio(Paul de Vivie)が使用した自転車と類似性があったりする。
http://bike.apiotrowski.net/rando/?action=history