世界で一番安い自動車で有名だったタタ・ナノは、現行モデルは199,000ルピーとなっている。1ルピーは約1.7円(2016年1月21日現在)のため、約342,000円と格安に思えるが、インドの一般企業の大卒の初任給が25,000ルピー(インドの大卒の割合は5.6パーセント) ピザ屋の従業員が12,200ルピーと考えると非常に高価な乗り物だ。さらにインドは貧富の差が非常に激しいため、もっと給料が少ない人が多いことも考えないといけない。今のインドは、高校生で現役大型オートバイを乗る70年代前半の日本には追いついていない状況だろう。
参考:http://newdelhi-log.com/?p=550
それを考えたら、安い価格で4人乗ることができるスズキ・アルトは、日本では所得から考えたら安い乗用車だろう。一番安いモデルが税込み85万円以下(これでもABS・エアバッグ・エアコンが付き普通に使用できる)。一番安いモデルに4WDと衝突軽減装置を装着して税込み98万円を切る自動車を買える国は少ない。
今回はスズキ・アルトに自転車を積むことが出来るか調べてみた。アルトには歴史があり色々な種類があるが、1998年に施行された新規格軽自動車に絞って調べてみた。
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/スズキ・アルト
5代目アルト:GIOS・AIRONE
参考:http://giosblue.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/in_7734.html
後席をたたんで車輪を外し、自転車を斜めに入れるようにして積んでいる。車体サイズは小さいと思われ、シートポストが天井に届きそうなので、身長が高い人は簡単には積めないように見える。
5代目アルトバン:アンカー・XNC7/ロッキーマウンテン・FUSION/アンカー・RNC7
参考:http://minkara.carview.co.jp/userid/1784096/car/1321252/2818712/note.aspx
部品を自作して、MTB2台を車内に立てて積むようにしている。後席を畳んで車輪を外した状態となっている。フレームサイズ420のブリヂストンアンカー・XNC7(80㎜ストロークサスペンション、80㎜ステム)では、リアガラスとのクリアランスは数センチだがOK。ロッキーマウンテンFUSIONとXNC7の2台積みも可能とのこと。フレームサイズ520mmのロードバイク、ブリヂストンアンカーRNC7は横に積むこともできる。
5代目アルトバン:ロードバイク
参考:http://menatezz.blogspot.com/2014/08/blog-post_31.html
助手席側を仮眠スペースとして使用するため、後席を畳み、自転車は輪行をするのかのようにコンパクトにまとめ、運転席付近に自転車を積んでいる。リアガラスとの隙間は5cmもないとのこと。
7代目アルト:MTB(車種不明)
http://ecocarecobike.blog.fc2.com/blog-entry-654.html
後席を畳んで車輪を外して、自転車を斜めに入れてフロントシートを前方へ最もスライドさせた状態でも、リアエンド回りがギリギリとのこと。室内にはブルーシートをひき、車内に汚れを付けないようにしている。
車体が大きいと積むのは難しいか
自転車はその人の身長が高いと、車体が大きくなる。これらの積載写真を見るとうまく収まっている自転車の多くはサイズが小さい(身長が高くない)自転車がほとんどだ。身長が高い人が積むのは大変だと思ったほうがいいだろう。
現行型(8代目)アルトで自転車は積むことが出来るか
8代目アルトは、ターボエンジン搭載のアルトターボRSや、マニュアル仕様もあるワークスがあり、幅広いラインナップとなっている。しかし8代目アルトのデザインは切り立ったリアハッチが多い時代に、時代に逆らうかのようにリアハッチを斜めにしているので荷室スペースが減少している。
リアハッチが立っている5代目アルトですら、自転車とリアハッチとの隙間が数センチしかない状況なのを考えると、8代目アルトで自転車を積むのは大変だと思ったほうがいいだろう。