雪道を走る自転車と言えば、普通ならファットバイクやマウンテンバイクが普通だが、80年代にブリヂストンはオスロというシティサイクルタイプの雪道用自転車を売っていた。ステップクルーズのヒストリーのページでは、オスロのデザインを元にしてステップクルーズが出来たと書いてある。
参考:HISTORY | ブリヂストンの電動アシスト自転車(ステップクルーズのヒストリー)
そこで、ブリヂストンの雪道用自転車、オスロはどういうものだったのかまとめてみた。
ブリヂストン・オスロのカタログ
参考:気分ジープ感覚……ブリヂストン・オスロ – 札幌自転車日記
Webで、ブリヂストン・オスロのカタログを公開している所を発見。詳しい内容が書いてあるが、雪道を走る自転車として様々な部分をこだわっているのがわかる。
画像は気分ジープ感覚……ブリヂストン・オスロ – 札幌自転車日記から引用。
ブリヂストン・オスロの特徴
一番分かりやすいのは、抑えが効くフラットハンドルや、タイヤと泥除けのクリアランスの大きさだろう。後ろ泥除けは短く、その代わり長いゴム製のフラップを装備し泥除けの性能を維持しているように見える。雪が詰まっても掻き分けやすい効果もあるだろう。
前ブレーキは雪で詰まりにくいドラムタイプと、通常のシティサイクルで見られるキャリパーブレーキではない。ペダルもマウンテンバイクに使われそうな金属製ペダルを採用し滑りにくくしている。鍵もリング錠タイプではなく、チェーンステーに装着してあるタイプで手がかじかんでも、鍵かかかりやすいのを特徴としている。
スノータイヤを標準装備してあるが、オプションでチェーンもある。それ以外に風防もあり、雪道で走るのを追求しているのがわかる。
オスロとステップクルーズの違い
オスロが本格的に雪道走行を追求している自転車なのに対して、ステップクルーズはオスロのカッコだけを真似した自転車だ。
ハンドルはゆったり乗れるが、抑えが効かないプロムナードハンドル。タイヤと泥除けの隙間は狭くて長いため、泥除けは雪が詰まりやすいだろう。前ブレーキはキャリパータイプで雪が詰まるとブレーキは効きにくくなる。
オスロがジムニーなら、ステップクルーズは二輪駆動のハスラーのようなものだろう。オスロと比べるとステップクルーズは雪道用自転車としてはカッコだけだ。恐らく、ユーロ風デザインの自転車を作るとき、宣伝でオスロの名前を使ったようなものだと思う。
オスロと比べると雪道自転車として負けるが、従来のシティサイクルと比べるとステップクルーズは雪道は強いと思う。通常タイプのステップクルーズはマウンテンバイク用タイヤを装着できるので、スパイクタイヤが装着可能。シティサイクルでスパイクタイヤが履ける貴重なモデルだったりするのだ。ステップクルーズのタイヤは26×1.75インチで、このサイズなら、シュワルベのマラソンウィンターやウィンター等のスパイクタイヤを装備できる可能性はある。