一般社団法人日本RV協会(会長:荒木賢治、略称:JRVA)は、令和6年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」に対して、石川県からの要請を受け、会員企業から集まったキャンピングカー60台を石川県珠洲市と輪島市に派遣した。派遣したキャンピングカーは、被災地で復興の中心となる自治体職員や全国からの応援職員の宿泊施設として活躍している。
日本RV協会では、キャンピングカーをただ貸与するだけではなく、被災地で継続的に安心安全に利用してもらうため、「JRVA能登災害RVパーク村支援プロジェクト(JRVA-N.R.S.P)」を発足した。これは、全国の地域部会から会員企業のスタッフを月に2回現地に派遣し、貸与中のキャンピングカーのメンテナンスを行うものだ。JRVA-N.R.S.Pでは、メンテナンスや使い方の説明を含めて継続的に支援できる体制を作り、バッテリーの点検をはじめタイヤの空気圧などの点検及び修理をすることで、長い期間でも安心して安全にキャンピングカーを利用してもらうことを目的としている。
キャンピングカーは、災害時において自治体職員、災害指令者や医療介護者の宿泊所、移動可能な避難シェルターなど、様々な用途で活用されている。現地到着後にすぐに利用でき、移動が容易であり、急な避難や立ち退きの際にも迅速に対応できる。また、車内はパーソナルスペースが確保され、ストレスや緊張から解放され、落ち着いて過ごすことができる。電気や水、ガス、トイレ、シャワーなどの生活に必要な設備を備えており、災害時においても基本的な生活をすることが可能だ。
日本RV協会では、防災に対する積極的な取り組みを展開している。定期的に、地方自治体が主催する防災フェアや全国のキャンピングカーショーに出展し、防災ブースを設置。実際のキャンピングカーを展示し、車両の機能や利点を直接体験してもらう機会を提供し、啓蒙活動を行っている。また、「くるまの防災ハンドブック」の発行と配布も行い、ユーザーの防災意識を高めるために貢献している。
さらに、宮城県栗原市と包括連携協定を締結するなど、観光振興と災害対策に関する取り組みも行っている。日本RV協会の会員企業と自治体との間でも、災害協定の締結が盛んに進んでおり、2023年12月時点で全国23件の災害協定が締結され、キャンピングカーを通じた災害対策の展開が広がっている。