自転車のトラブルで有名なのがチェーン落ち。チェーン落ちとは文字通り、走行中にチェーンが外れてしまうこと。ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクなど、様々な自転車で発生する現象だ。
このチェーン落ちはE-Bikeでも発生する。ある時、筆者が所有しているE-Bike「Specialized Turbo Vado SL」で峠の下り坂を走っていると、漕げなくなったため止まってみたら、チェーンリングからチェーンが落ちていた事があった。
驚いたのがチェーンがフレーム側に落ちていたこと。人力自転車ならフレームとクランクの間には隙間があるため、チェーンが落ちても簡単に戻すことができるが、E-Bikeの場合、フレームとの隙間が殆ど無い物が多く、チェーンが落ちてしまうと、戻すことができない事もある。今回、筆者が遭遇したチェーン落ちの場合、手や工具でチェーンを戻そうとしても、チェーンがハマってしまい戻すことができなかった。
Specialized製E-Bikeは、新車購入時に1年間のロードサービスが付帯されているが、チェーン落ちで貴重なロードサービスを使う気にはなれないため、自力でチェーン落ちを直すことにした。
チェーン落ちを直すには、引っかかっている部分を外すのが簡単。車体をよく見ると、チェーンがモーターカバーに引っかかっていたため、モーターカバーを外して直すことにした。まず、最初にモーターが動くのを防止するために、スイッチを切る。
次はモーターカバーを外す。Specialized Turbo Vado SLのモーターカバーは、T25サイズのトルクスネジ1本を外すと、カバーを外すことができる。T25サイズのトルクスレンチは自転車専用の携帯工具に入っていることが多いため、別途購入する必要は殆ど無いだろう。
モーターカバーを外せば、チェーンに引っ掛かる物が無くなるため、簡単にチェーンを戻すことが可能だ。当然ながらチェーン落ちを直したらモーターカバーは装着しよう。
自転車のトラブルでも厄介なチェーン落ち。E-Bikeに関しては車種により対処法が異なるが、参考になったら幸いだ。もし、対処できない場合は自転車用ロードサービスに加入しておこう。
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文:松本健多朗