E-Bikeのインプレッション記事と言えば、試乗会等の簡易コースや、E-MTBなら専用コースで試乗を行い記事を書くのが一般的だ。しかし、E-Bikeは短時間で乗るのではなく、長期間乗らないとわからない事が多い。E-Bikeの利点と欠点を知るにはじっくりとE-Bikeに向き合う必要がある。今回、フルサスペンションE-MTB「BESV TRS2 AM」をCycleTrip BASEの協力により使用する機会を頂き、E-Bikeにじっくりと向き合う事が実現した。
TRS2 AMは、BESVのE-MTB「TRS」シリーズで唯一のフルサスペンションE-MTB。前後150mmトラベルのフルサスペンションに27.5×2.6タイヤを採用し、アシストの力をパワフルな推進力に変え、様々なセクションが走破可能。TRS2 XCと同じく、デザイン性に優れたインテグレートバッテリー&フレームで低重心化を実現した。ドライブユニットはShimano STEPS E8080、コンポーネントはShimano Deore 10スピードにSLX油圧ディスクブレーキを搭載。バッテリーは504wh/14.0Ahで最大航続距離は140kmを実現した。価格は445,000円(税抜)。
今回、BESV TRS2 AMは舗装路や未舗装路を走るサイクリングやトレッキング的な使い方で、どれだけ楽しめるかをテストする。一般的にE-MTBは本格的なマウンテンバイクコースを走行し、ハイスピードライドを楽しむようなイメージが多い。しかし、海外ではE-MTBは街乗りやサイクリング、オフロードライドまで楽しめるSUVのような使い方で人気を集めている。また、一部メーカーでは、リアラックや泥除けが装着できるE-MTBや、E-MTBをベースにしたトレッキングバイクがあり、多目的に楽しめる自転車として注目を浴びているのがわかるだろう。
シクロライダーでは、日本でもE-MTBを購入する多くの人は本格的なスポーツライドよりも、街乗りやサイクリング、ゆったりとしたオフロードトレッキングを楽しむのがメインだと考えている。そのような人にとってフルサスペンションE-MTB「BESV TRS2 AM」は本当に満足できるE-MTBなのか検証する。
リンク
文:松本健多朗
関連記事