http://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/07/jn170704-1/jn170704-1.html
電動アシスト自転車大手のパナソニックが本格電動アシストマウンテンバイクXM1が発表された。日本の電動アシストマウンテンバイクXM1が凄いのは、電動アシストスポーツ市場の規模が小さい日本で、本格的な電動アシストマウンテンバイクを出したことだろう。
アシストユニットはパナソニックの電動アシストユニットの中で日本初のスポーツタイプのアシストユニットを採用している。ママチャリタイプのアシストユニットよりも、高ケイデンスでアシストがかかるタイプとのこと。写真を見る限りでは、海外向けユニットの中でも新しいユニットに見えるがわからない。
https://eu.industrial.panasonic.com/products/e-bike-systems/center-unit-system
フロントギアはシングル。センターユニットで、前多段変速を実現しているのは自分が知る限りでは、ヤマハ・PW/PW-Xぐらいで、電動アシストスポーツ自転車ではフロントシングルが一般的だ。
バッテリーはセミインテーグレッド。ヨーロッパの電動アシストスポーツ自転車では、高価な電動アシストスポーツ自転車では、フレームとバッテリーユニットが一体になったデザインが多い。バッテリー装着方法はBROSEユニットを搭載しているSpecialized Turbo Levoのような下出し方式ではなく、ダウンチューブ上部からバッテリーを装着する上出し方式となっている。
https://www.specialized.com/us/en/bikes/mountain/turbo-levo
Turbo Levoのような下出し方式で気になるのは、フレームとバッテリーが一体になったデザインを採用できた一方、3kgもあるバッテリーを脱着するのが面倒なのではないかということ。写真を見るとTurbo Levoシリーズはバッテリーを充電する時はアシストユニットにある充電口から充電できるとのこと。因みにElecticBikeReviewを見ると充電器はケーブルタイプで、脱着を想定していないように思えるため、これでは日本で使うには非常に不便だろう。
https://electricbikereview.com/specialized/turbo-levo-fsr-comp-6fattie/
パナソニックのバッテリーデザインは、自然さを重視している。バッテリーデザインは、似たような考えでも会社によって違うようで、Boschは最新型のPerformance CXでセミインテグレーテッドバッテリータイプを採用可能となっている。しかし、Boschの場合はCenturion E-Fireなどのスタッカードフレームなど、トップチューブが低いフレームにも使えるようにしないといけないのか、バッテリーが入っていることが分かる形状になってしまう。
TREK Super Commuter+ 8S
https://www.trekbikes.com/us/en_US/bikes/hybrid-bikes/electric-bikes/super-commuter/super-commuter-8s/p/1367000-2017/?colorCode=red
https://www.centurion.de/de-de/bikefinder/find/bikes?category=33
Panasonicの場合、バッテリーを少し見せることでダウンチューブを太すぎないようにして自然なデザインになるようにしている。
コンポーネントはシマノSLXと、本格的なマウンテンバイクに使われる部品を採用している。サスペンションもSR SUNTOUR RAIDON リモートロックアウト機構付きとクロスカントリー用マウンテンバイクのサスペンションを採用している。本格的マウンテンバイクだが、オプションでスタンドもあるため街乗りも行うことができる。
本格的電動アシストマウンテンバイクが税抜き価格33万円はお買い得か?
本格的電動アシストマウンテンバイクのXM1の価格は税抜き33万円。日本の電動アシスト自転車では非常に高価だが、ヨーロッパ圏の電動アシスト自転車では、有名ブランドの電動アシスト自転車は30万円台の物はエントリーモデルなのが多い。
https://www.r-m.de
Riese and Mullerは電動アシスト自転車と折りたたみ自転車がメインのドイツの自転車会社。電動アシスト自転車を見ると、40~50万円、70~80万円クラスがあるのがわかると思う。
XM1の33万円という価格は日本で売るには限界の価格なのではないかと思う。XM1よりもハイスペックの電動アシストマウンテンバイクか欲しいのなら、市場を育てるかXM1を買ってカスタムを行うのが良いだろう。