ブリヂストンサイクルの一部の電動アシスト自転車に採用されている前ブレーキに、スマートコントロールブレーキというのがある。従来のキャリパーブレーキよりも制動力があるのが特徴だが、このスマートコントロールブレーキは評判が悪く、まとめてみることにした。
可動部の多さ
スマートコントロールブレーキは、通常のシティサイクルに採用されているキャリパーブレーキや、Hydee2に採用されているVブレーキと比べると可動部分が多い。キャリパーブレーキよりも制動力やコントロール性を上げ、Vブレーキで発生する片効きを解消するためだと思われるが、可動部分が多いということはそれだけ不具合が多くなるということだ。可動部分が多くても設計や精度が良ければ不安は少ないが、実際の所は設計や精度の問題で不具合が発生している。
樹脂パーツの問題点
スマートコントロールブレーキには、白い樹脂パーツ(スライダ?)がブレーキの機構として採用されているが、重要な部品なのに問題点が多発している。
この樹脂パーツが無いと、上手くパンタグラフを拡げる事が出来ないのに、ブレーキの圧迫で樹脂パーツが変形する、パーツとのかみ合わせの精度が悪く変な位置にハマる問題がある。またプラスチックカバーがブレーキの可動領域に干渉する事例もあるようだ。
機構的な問題でブレーキの稼働が制限される
スマートコントロールブレーキは、パンタグラフ機構によって制動力が上がるのを売りとしているが、パンタグラフ機構によりブレーキアームの可動域が制限されるため、ブレーキシューが使いきれないという問題があるとのこと。
現時点ではスマートコントロールは駄目ブレーキか
スマートコントロールブレーキには、重要な機構部分に樹脂部分を採用しているが、自転車のブレーキに、機構的に重要な部分で樹脂部品を採用している事例は殆ど見ない。そもそも力が加わって変形してしまう部分に樹脂部分を採用しているのは変だと思う。スマートコントロールブレーキは不具合報告があまりにも多く、現時点ではスマートコントロールブレーキ搭載車は手を出さないのが無難だろう。
参考
http://kamikawa-cycle.com/blog/1298
http://monoooki.net/2015/10/repair-a-smart-control-brake-for-bikke/
http://cs-shinwa.sblo.jp/article/113700356.html
http://cs-shinwa.sblo.jp/article/173546226.html
http://blog.goo.ne.jp/bsbishop/e/b641d3f49e1a32bb02e169dba94e44bb