折り畳み自転車と言えばフレームが折り畳むタイプが一般的だが、一部ではフレームがスライドして小さくなる折り畳み自転車がある。スライドして小さくなるのに折り畳み自転車と書くのはおかしい気がするが、小径車だと一般的に折り畳み機構等自転車を小型化する機能が無い自転車という意味になるので、ここではスライド式フレームも折り畳み自転車と定義したい。
スライド式折り畳み自転車はホダカ・リトレッチなどいくつかあったが、フレーム自体がスライドする構造のためか、シートポストの干渉を防ぐためにサドルの位置が車体の中心部からずれている物が多く、素人から見ても疑問に思っていた。また、これらのスライド式折り畳み自転車もスライド機構にこだわったためかスタイリングが変で気になった。
普及していないスライド式折り畳み自転車の中で、個人的にまとまっているスタイリングだと思ったのがカインズホームのSLIKE。今までのスライド式折り畳み自転車によくある、フレーム自体をスライドさせるのではなく、リア3角部分が動くことによってスライドさせる方式となっている。この機構によってサドルの位置が車体の中心部にあり、スタイリングも通常の自転車と同じようになっている。
スライド機構は良くできているSLIKEだが、車体重量は15キロと作りが良くない激安折り畳み自転車と同じように重く、ブレーキも発展性が低い(前は安物キャリパーブレーキ、後ろはバンドブレーキ)特にリアブレーキは音鳴りがしやすい構造のバンドブレーキとなっている。カインズホーム SLIKEは発想は良いが、性能はホームセンターの安物レベルとなっているし発展性が低くマニアのセカンドバイクにもキツイ。本格的な折り畳み自転車の雰囲気が得たいのなら、DAHONインターナショナルモデルのSUV D6のほうが発展性は高く、個人的にはお金が無くても折り畳み自転車がほしいのならSUV D6を薦めたい。